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保健室にいること、30分…

異変もなく、

また、若菜の意識も戻らないまま

時間だけが過ぎて行く。

義弘はふと、保健室の壁にかけられた時計に目をつけた。

義弘

(あれ、時計止まってる…)

掛け時計は、15時34分を指したまま動いていない。

義弘

(15時34分って、閃光が落ちた時か…?)

義弘

(確か、そんぐらいだよな…)

義弘

(てことは、閃光の衝撃で時計が止まったか、または…)

義弘

(…いや、そんな訳ないか。)

その時、猛獣の鳴き声が保健室に響き渡った。

今までよりもかなり近くで聞こえる。

義弘は立ち上がった。

義弘

(保健室の外に、なんかいるのか…?)

義弘は、ドアに近寄った。そして、耳を近づける。

グゥオーーーーーー!!!

義弘

(うわっ)

あまりの大きさに、義弘は尻もちをついた。

義弘

(でかい。声がでかい!近くに何かいるんだ。)

義弘の顔が強ばる。

義弘

(襲われた時のために、なにか武器を持っておこう)

義弘は保健室を歩き回り、武器になりそうなものを探した。

しかし、これと言ってない。

義弘

(ここが家庭科室ならなあ。包丁とかまな板とか、使えそうなものあるのに。)

ため息をついて、再び椅子に座りこむ。

義弘

(自信がなくなってきたよ、大崎。)

義弘

(お前を守れるほどの強さと勇気が、俺にはあるのかって。)

義弘は目を閉じた。

義弘

(俺は…何してんだろな。こんなとこで。)

義弘

(さっきは、テニスの練習をひとりでやってたとか、カッコつけちゃったけど、)

義弘

(本当は新しく買ってもらったラケットをみんなに自慢してただけ。)

義弘

(本当は、その程度の人間なんだ。)

義弘

(放送の仕事を頑張ってる大崎の方がよっぽど偉い。)

義弘

(それに…)

義弘

(あの時、購買に行かせたのが悪かったんだ。)

義弘

(俺も一緒について行けば、こんなことにはならなかったかもしれない。)

義弘

(何が起こるかもわからない時に、女子ひとりで行かせるんじゃなかった…)

義弘

(所詮、俺は弱虫なんだよ…)

義弘は俯いた。

義弘

(俺が、大崎の代わりになれれば…)

その時、突然保健室のドアが音をたてた。

義弘はビクッと震え、恐る恐るドアの方を見る。

異臭に顔をしかめる。

義弘

(なんだ、この臭いは。)

義弘

(まるで、何かが腐ったような臭い…)

ドンッ!!

次の瞬間、ドアが内側に倒れてきた。

砂埃がたち、視界が遮られる。

義弘は目を細め、倒れたドアの向こうを見た。

義弘

うわっ!!

その瞬間、強い衝撃の後、目の前が真っ白になった。

続く…

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