蓮
あれ、
尚輝
どうしたんだい?
蓮
いや、靴箱に手紙が入っていて
蒼唯
は!?それって
蓮
ん〜......放課後、屋上に来てください?
蓮
なんの用だろう
絢都
まさか...
絢都
屋上で犯人に会うんじゃ
蒼唯
絢都はサスペンスドラマの見すぎ
尚輝
屋上に呼び出すって
尚輝
そんなの、アレしかないでしょ
蓮
あ、今日はちょっと一緒に帰れないかもしれないから
蓮
3人は先に帰っててくれ
蒼唯
は?待ってます
蓮
いや待たせるのは悪いから
尚輝
いやいや、なんならついて行こうか?
蓮
それは相手に迷惑だ
絢都
蓮先輩、無事に帰ってきてください
蓮
俺...死ぬのか?
尚輝
大丈夫だよ、いざとなったら僕たちが駆けつけるからね
蒼唯
そーっすよ
蒼唯
んで、絢都はいい加減犯人から離れろ
絢都
あ、ああすまん
蓮
じゃ、絢都と蒼唯はまた後でな!
蓮
尚輝、そろそろ行かないと遅刻だ
尚輝
うん、そうだね
絢都
では、また後で
蒼唯
じゃーな
トークルーム
尚輝
ねぇ絢都くん、蒼唯くん
絢都
はい
蒼唯
なんすか
尚輝
何がなんでも、蓮くんを屋上に行けないようにしよう
蒼唯
そーすね
絢都
敵と手を組むのは気が引けますが、今回は仕方ありません
蓮
俺がいるとこで、なぜその話をするんだ
尚輝
あ、間違えた
蒼唯
何してんすか
尚輝
蓮くん、今のは全部冗談だから
蓮
ん、ならいいが
蒼唯
いいのかよ...ちょろすぎ
蓮
蒼唯の弁当はなしだ
蒼唯
いや冗談だから!
尚輝
弁当ってなんのことだい?
絢都
蓮先輩、俺にも弁当ください
尚輝
僕も
蓮
いや、俺はお前たちのお母さんじゃないんだが
尚輝
そうだったね、マイハニー
蓮
だからはちみつじゃない
蒼唯
ふられてやんの
尚輝
蒼唯くんは、僕が先輩だってこと忘れているのかい?
蒼唯
はいはいさーせん
蓮
じゃあそろそろ始業だからまた後で
絢都
はい
尚輝
作戦会議はあっちでやろうか
蒼唯
そーすね、3人の方で
絢都
了解です
そして放課後
蓮
先生の手伝いをしていたら、こんな時間に
蓮
って、あれ?
蓮
俺のカバンがないんだが...
尚輝
おや?蓮くん、探し物かい?
蓮
ああ、カバンがなくてな
尚輝
それは大変だね、一緒に探してあげよう
蓮
いいのか?ありがと、尚輝
尚輝
いえいえ、お易い御用さ
尚輝
ないね〜...
蓮
ん、あ!あったぞ!
尚輝
も、もう...?早くない
蓮
早いとはどういうことだ?
尚輝
いや、さすが蓮くんだなって
蓮
そうだろ!ふふん
尚輝
う、うん...すごいねえ
蓮
あ!俺は用事があったんだった!
蓮
じゃあ尚輝、また明日!
尚輝
あ、ちょっと待_
尚輝
プランA失敗
尚輝
Bに変更
絢都
了解です
蒼唯
へーい
蓮
まだ待っているかな...
絢都
あ、蓮先輩!
蓮
ど、どうしたんだ?俺急いでいるんだが...
絢都
あの、蒼唯が体調が悪いらしく
蓮
な、なにぃ!?
絢都
運ぼうにも、俺一人じゃ運べなくて
蓮
それは大変だな!俺も手伝う
蒼唯
で、でも......蓮センパイ、用事は?
蓮
後輩がこうなっていると言うのに、助けない先輩がいないわけないだろう?
蒼唯
センパイ...
絢都
では、保健室まで手伝ってくれますか?
蓮
ああ、任せておけ!
蓮
う"...よいしょ...
蒼唯
あざす、センパイ
蓮
体調はどうだ?
蒼唯
ん〜...気持ち悪い
蒼唯
だからセンパイ、ハグして
蓮
なぜそうなるんだ
蒼唯
いーじゃん、後輩のお願いでしょ?
蓮
仕方ない...少しだけだからな
絢都
蒼唯、俺がやってやる
絢都
だから黙ってろ
蒼唯
なになに、怒ってんの?
蓮
まあまあ、喧嘩はするな
絢都
すみません、つい
蒼唯
さーせん
蓮
じゃあそろそろ俺は行くから
蓮
ゆっくり休むんだぞ
蒼唯
はーい
蓮
じゃあまた明日
絢都
はい、さようなら...
蒼唯
さいなら
絢都
さすが蓮先輩...運ぶの早いな
蒼唯
時間稼ぎになったかなー?
絢都
どうだか...
尚輝
屋上から女子生徒が出てきたよ
絢都
その人が呼び出した人なら作戦成功ですね
蓮
すっかり遅れてしまったが...
蓮
まだ相手は来てないのか...?
蓮
...いやこんなに遅れたんだ、帰ってしまったのだろう
蓮
(クラスメイトが、『それは告白だ』って言うから、少し嬉しかったのに...)
蓮
(相手には、失望させてしまったかな)
蓮
う"...ぐす......
蓮
い、いや...泣いちゃダメだ
そう言って袖口で涙を拭った時だった
尚輝
蓮くん、なんで泣いてるの?
蓮
え、尚輝...?なんでここに
尚輝
ちょっと心配になって見に来ただけだよ
蓮
そ、そうか...
蓮
いや、残念ながら来た時には遅くて
蓮
相手はもう既に帰ってしまったらしい
尚輝
そっか
尚輝
それでなんで泣いてたんだい?
蓮
いや...その、
蓮
もしかしたら、告白なのではないかと思って
蓮
ちょっと嬉しかったんだが...
蓮
今日に限って、色々あって...
蓮
きっと、相手も頑張ってくれたはずなのに
蓮
その努力を無にしてしまったのが申し訳なくて
蓮
あはは...悪い、また泣きそうだ...
尚輝
蓮くん...
その刹那、尚輝は蓮を抱きしめた
蓮
な、尚輝...?
尚輝
ごめんね、蓮くん
蓮
へ、何がだ...?
尚輝
全部僕たちが仕組んだんだ
蓮
え...?
尚輝
蓮くんが僕たちの生活からいなくなっちゃうのが嫌で
蓮
...ふふっ
蓮
そんなことなら言ってくれればいいのに
尚輝
ごめんね
蓮
いや、いいんだ
尚輝
ねぇ蓮くん
尚輝
僕、蓮くんが好きだよ
尚輝
蓮くんの特別になりたいんだ
蓮
へ、それって...
蒼唯
ちょっと尚輝センパイ、抜け駆けっすか?
絢都
俺たちを置いていくなんてずるいですよ
蓮
な、なんで2人も?
絢都
蓮先輩、俺も好きです。世界一愛してます。
蒼唯
俺も。蓮センパイのこと世界で1番幸せにするよ
蓮
は、はぁ?
尚輝
ちょっと、今いい感じだったのになんで邪魔するかな
蒼唯
そりゃ簡単に諦める訳にはいきませんからね
絢都
それで蓮先輩、返事は?
蓮
え、え...え?
尚輝
ほら、僕にしなよ。一生幸せにするからさ
絢都
いえ、俺は蓮先輩がずっと前から好きでした
絢都
こんな人たちよりも俺と一緒になりましょう?
蒼唯
いーや、あいつらより俺の方が蓮センパイのこと、色々と楽しませてあげられると思いますけど?
蓮
い、いや...その、えっと...
蓮
今すぐじゃないとだめなのか...?
尚輝
うん、そっちの方がいいしね
蒼唯
俺に決まってるし
絢都
蒼唯、そんなわけないだろ
蓮
え、えっと...
戸田先生
ちょっと待ったー!!
戸田先生
瀬川、俺は財力があるぞ!
戸田先生
一生養ってやるから!
尚輝
先生、犯罪ですよ
戸田先生
じょ、冗談だ...気をつけて帰れよ
どんまい戸田先生...
戸田先生
う"...うわぁぁぁ...
蓮
え、えーっと...?
蓮
3人じゃ...だめか?
尚輝
は?
絢都
え?
蒼唯
あ?
蓮
その、今すぐは決められない
蓮
だって3人とも好きだから
尚輝
う"...し、仕方ないね
絢都
そうですね
蒼唯
それでいいっすよ
蓮
ほ、ほんとか!ありがとな
蓮
みんな大好きだ!
尚輝
うん、僕も蓮くんが大好きだよ
蓮
ありがとな、尚輝
絢都
はい、これからも恋人としてよろしくお願いします
蓮
こちらこそよろしく頼む!
蒼唯
センパイ、明日の愛妻弁当楽しみにしてんね
蓮
ああ、いつも通りにしとくな!
蒼唯
はぁ!?なんで!
蓮
はいはい、帰るぞ
尚輝
今度、蓮くんの家行きたいな〜
絢都
俺は幼い時に何度も行きました
絢都
けど久しぶりに行きたいです
尚輝
なんか絢都くん、マウント気味だね
絢都
今更ですか...ふっ
尚輝
は、ちょっとそれどういうこと?
蓮
あ、そういえば今日親がいないんだが泊まりに来__
尚輝
行きたい!
絢都
行きます!
蒼唯
みんな行くなら俺も行く
蓮
じゃ、みんなで寝よう!
蓮
楽しみだな
尚輝
寝るって...!
蓮
ん?寝ないのか?
蓮
あ、でも明日は休みだしな
蒼唯
俺センパイの隣がいい
蓮
ああ、いいぞ
尚輝
じゃあ僕、蓮くんの反対隣!
蓮
あ、すまんがそこは絢都の場所だ
尚輝
は?
絢都
すみません、尚輝先輩
尚輝
じゃあ僕は蓮くんを組み敷くからいいよ
蓮
く、くみ...?(よく分からないけど)いいぞ?
尚輝
いいの!?
蒼唯
ずるい!俺も
尚輝
君たちは精々隣で寝てな
蓮
喧嘩はするな
蓮
ほら、早く帰ってご飯の準備するぞ!
尚輝
はーい!
蒼唯
センパイの家楽しみ
戸田先生
う"...うぅ...
そろそろ泣き止んでくださいよ
戸田先生
俺の初恋...
はいはい、さっさと次の恋探してください