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蓮川いろは
蓮川いろは
ふてくされ気味にそう言いながらも
カメラの紐を指にくるくる巻きつけて 歩き出す
蓮川いろは
ぼそっと呟き、依頼内容の写真を 取り出して顔を確認する。
そのとき、目の前のアパートから めかしこんだ女性が出てくるのが 見えた。
蓮川いろは
いろははそっと写真と見比べ 女性を尾行し始める。
やがて、タクシーが停まり 男が降りてきた。
女性は嬉しそうにその腕へ絡みつき 二人で寄り添って歩き出す。
蓮川いろは
いろはは背後から 数枚シャッターを切る。
蓮川いろは
蓮川いろは
蓮川いろは
辺りを見渡すが周囲には隠れられそうな 場所がない。
蓮川いろは
女の人の浮気相手
男が指さす。
蓮川いろは
いろはの顔が青ざめた。
蓮川いろは
焦ったいろはは慌てて 再度周囲を見回す。
蓮川いろは
蓮川いろは
近くにある大きな木を見つけ 門を開けて駆け込む。
そのまま木に登り、位置を整える。
蓮川いろは
そして、男女の顔が綺麗に入った 理想的な写真を撮ることに成功した。
蓮川いろは
いろはは 小さくガッツポーズをした——が。
ドンッ! ドンッ!
突然、木がものすごい力で蹴られ 激しく揺れた。
蓮川いろは
蓮川いろは
必死にしがみつくが、体勢を崩し——
ドサッ!!
蓮川いろは
背中から落ち、地面に転がる。
蓮川いろは
腰を押さえながら立ち上がろうとした その時だった。
……おい
低く響く声が頭上から落ちてくる。
いろはの上半身ほどの 大きな影が覆った。
蓮川いろは
いろはが顔を上げると 黒いスーツを着た男が立っていた。
鋭い視線は まるで獲物を見下ろす猛獣のようだ。
普通の人なら、この顔を見ただけで 泣いて逃げるだろう。
???
???
低い関西弁。
木を蹴った犯人は一瞬で理解できた。
蓮川いろは
蓮川いろは
いろはは青ざめる。
そして、思い出した。