貴　方　に　だ　け　は　愛　し　て　ほ　し　か　っ　た　…

昔、私を助けてくれた男の子がいた。

黒髪青眼の男の子、

私を助けてすぐにどこかに行ってしまった

だから名前も知らない、

でも、一目惚れをした

〜10年後〜

大っ嫌いな学校が終わり、 別に好きでもない家という名の施設に帰ろうとしていたところ

バンッ

こういう時の1番効果的な技、

昔から人よりは足が速い方だ、この子達より速いことも知ってる

あの子達をまいた時には、もう通学路の半分地点にいた

別に家に早く帰りたいわけでもないのに、

ゾワッ……

感じ慣れたこの気配

昔から私は怪物が見えた

気持ち悪くてたまらないけれど別に害は与えてこなかった

だから無視をしていた

けれど、今回は違う

今までのやつとは違う威圧感

しかも人の形

一瞬で強いと感じ取れる

喋る怪物に会うのは初めてだった

喋ってるのかわからない呻き声を上げる怪物は一体だけ見たことあったけれど

戸惑っていると、目の前に黒い人影が現れた