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えれめんたる
4,002
蒼
結衣
蒼
蒼は婚約者である結衣と共に、結衣の実家である富山県の山深にある原畑村へと向かっていた。
車は舗装されていないガタガタ道を、時速30キロのスピードで抜けていく。
蒼
結衣
15分後
かろうじて車が通れる細さだった道は途絶え、鬱蒼と茂る竹林が目の前に現れた。
結衣
蒼
結衣
結衣は鬱蒼と生い茂る草木を掻き分けて進んでいく。
蒼はただ、結衣の背中について行く事しか出来ない。
いつのまにか、日は沈みかけている。
結衣
結衣がそう言って指をさした方向に蒼が目を向けると、今は殆ど見ることない造りの武家屋敷が木々の隙間から見えていた。
蒼
蒼
結衣
武家屋敷の隣には焼却炉があり、モクモクと黒い煙を吐き出している。
それを横目に見ながら、蒼と結衣は玄関の前に並んで立った。
結衣
結衣が勢いよく玄関の引き戸を開けるが、中から返事は返ってこない。
蒼
蒼
結衣
蒼
蒼がそう言って笑い飛ばした瞬間、背後から嗄れた声が聞こえてきた。
チエ
振り返ると、五十代後半と思しき垂れ目の女性が立っていた。手にはタライと洗濯物を持っている。
結衣
チエ
蒼
結衣
チエ
蒼
チエ
チエはそう言って玄関を開き、壁に設置されている蝋燭に火を灯した。
蒼
チエ
結衣
チエ
チエはそう言ってスタスタと奥へ歩いて行く。
蒼
結衣
チエ
そう言ってチエは肉が乗った皿を手に戻って来た。
蒼
チエ
チエ
結衣
チエ
理解しがたい会話が目の前で繰り広げられている。蒼は聞き間違いだと思い、結衣に話を振った。
蒼
結衣
チエ
チエは刃渡り30センチの包丁を皿の上の心臓に刺し込み、三等分に切り分ける。
チエ
結衣
チエ
まるで壮大なコントを見せられているような会話はしばらく続き、大きく切り分けられた心臓が蒼の前に置かれた。
蒼
這うように玄関へ向かった蒼は、勢いよく引き戸を開けた。すると、いくつもの人影が家を取り囲むように立っている。
結衣
チエ
結衣
チエ
結衣
チエ
その会話の後、何者かによって蒼の脳天に鎌が振り下ろされた。
ここは臓村。絶対に入っては行けない村。
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