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#TRPGリプレイ
あさくら
86
#大人ロマンス
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町夜
町夜
町夜は、湯呑みを片付けていた祖母の背中に声をかけ、その写真を差し出した。
祖母は何気なく写真に視線を向けた瞬間、確かに小さく息を呑んだ。
祖母の顔からサーッと血の気が引いていく。
動揺が見えたのは一瞬だけ。 すぐさま、鬼気迫る険しい表情へと一変した。
祖母
低く、押し殺したような声だった。
祖母は忌まわしいものでも目にしたかのように写真から視線を逸らした。
祖母
それきり祖母は堅く口を結び、背中を向けてしまった。
町夜が重ねてその子の名前や当時のことを尋ねようとしても、祖母は決して口を開かなかった。
カチャカチャと、食器を洗う音だけが響く。 尋常ではない空気が、二人の間に重く垂れ込める。
町夜
この空気をどうにかしたいと思った町夜は、敢えて明るい声を出した。
その逞しい両手で小さく丸まった祖母の肩をゆっくりと揉みほぐすと、祖母の強張っていた身体から微かに力が抜けた。
祖母
祖母は掠れた声でそう呟き、それきりその話題に触れることはなかった。
祖母
祖母
祖母は居間の照明をパチリと落とし、足音を忍ばせるようにして奥の寝室へと引き上げていった。
町夜
町夜は祖母の態度に途惑いつつ、窓からわずかに差し込む月明かりの下で、写真をクルリと裏返した。
写真の裏側には名前や場所を示すような書き込みは一切ない。
町夜は自室の和室へと戻った。
部屋の片隅に置かれた、書きつけ用の木製の小さな机。 その前に腰を下ろし、建て付けの少し緩んだ引き出しを引いてみた。
引き出しの中には、半分ほどのページが使われた一冊のメモ帳と、数本のボールペンが無造作に入っていた。
メモ帳を手に取り、パラパラとページをめくってみる。 そこに残されていたのは、幼い筆跡で描かれた拙い落書きばかりだった。
メモ帳を一枚ずつ丁寧にめくり、写真のように子どもが二人並んで描かれた絵や、当時の様子を示す具体的なスケッチがないか探してみる。
しかし、メモ帳に残されたのは、意味を成さない線や丸、何かのキャラクターを真似たような殴り書きなど、かつての夏休み、幼い自分が暇を持て余して遊び半分で描いたものと思われた。
自分とあの写真の子どもの姿を描いたような絵柄は見当たらなかった。
次に、町夜は部屋の隅にある古いタンスへと歩み寄り、引き出しに手をかけてゆっくりと引き出した。
中には、町夜が幼い頃の夏休みに着ていたTシャツや丈の短い半ズボン、当時夢中になって遊んでいた小さな怪獣のソフビ人形やブリキのおもちゃなどが、きちんと収納されていた。
祖母が孫の思い出として大切に仕舞い込んでくれていたことが窺える。
町夜
町夜
町夜
町夜