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おじさん
ふう、
おじさん
ようここまで育ってくれたな。
おじさん
今までめっちゃ苦労したが
おじさん
めでたく
おじさん
出荷や！！
おじさん
はよう収穫して
おじさん
市場に売ろか
にんじん
ちょっとまてぃい
おじさん
え？
おじさん
に、にんじんが喋っt
にんじん
そこのおっさん
おじさん
誰がおっさんや( ˙-˙ )
おじさん
引っこ抜いたろか
にんじん
ああっ、
にんじん
それだけはっ
にんじん
ご勘弁！
にんじん
そ、そこのお兄さん
おじさん
なんや
にんじん
俺らここから移動せんといけんのか…？
おじさん
ああ、
にんじん
な、なんでやっ！
にんじん
今までおっさ…お兄さんが
おじさん
いまおっさんて…
にんじん
愛情もって育ててくれたんやねえんか！
にんじん
俺ら、おっさ…お兄さんをっ
にんじん
おっさ…お兄さんを！
おじさん
もういいよおっさんで( ˙-˙ )
にんじん
愛していたのにっ！！
おじさん
あ、愛してくれとったんか…
おじさん
そりゃあ俺もあんたらにんじんを愛しながら育てたよ。
にんじん
なら！！
おじさん
だがな、その愛情は作った愛情なんや。
にんじん
そ、んな…
おじさん
俺はな、
おじさん
植物…お前たちを！
おじさん
物凄く愛しながら
おじさん
育てているんだ
おじさん
なぜなら、
おじさん
金が手に入るから。
おじさん
俺はそう思って愛情を注いでいる…
おじさん
他の農家は違うかもしれないが
おじさん
おじさん
俺は正直だ。
おじさん
お前たちにんじんを本当に愛してはいない。
にんじん
な、んで…
おじさん
すまない。
おじさん
でも、お前だけなら
おじさん
出荷しないという道も…
にんじん
え！
にんじん
それほんと！？
おじさん
ああ、
にんじん
そ、その方法がいい…！！
おじさん
他のにんじんたちとは
おじさん
離れ離れになるんだぞ
にんじん
…いいよ！
にんじん
そこまであのにんじんたちを
にんじん
愛してるわけじゃねえし
にんじん
あいつら喋んねえんだよなっ
おじさん
……そうか
おじさん
おじさん
ガシッ
にんじん
え？
こうしてにんじんは
喋るニンジンとして
サーカスに 売られたのであった。
おしまい
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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