花子
あぁ私疲れた私の疲れたことも察してくれないのね。実子さん毎回私固いベンチに座ってあの人を待っていなければならない来る日も来る日も…私疲れたそう見えないでしょう?明るい 大きな つやつやした薔薇みたいでしょう?私でも私本当は大層疲れてる、少し休んで来るわ。一寸枕に頭を預けて一、二時間寝ればいいのよ。そうすれば、私来る日も来る日も沖の方を真っ赤な入り日を透かして通る帆船のひとつがこちらへ向かって来はしないかと待つ内に、眠りこけてしまう小島みたいに、昼間も月が出、夜もお日様輝いていて、時計はもう役に立たないのその島では私時計を捨ててしまうわ。今日から