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耀聖(ようせい)
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湊が俺の隣にいない。
それだけのことが、どうしてこんなに気になるんだろう。
莉央
呼んでみた。
でも、湊は振り返らなかった。
正確には、聞こえているのに聞こえないふりをしているように見えた。
前なら、すぐに振り返ってくれた。
くだらない話にも付き合ってくれた。
私が笑えば、一緒に笑ってくれた。
なのに。
今は、私の隣にいない。
莉央
思わず、口からこぼれた。
すると、隣にいた友達が不思議そうにこちらを見た。
親友
莉央
親友
莉央
親友
莉央
そう言いながら、私はまた湊を見た。
湊は、男子たちと話していた。
楽しそうに笑っている。
その姿を見て、なぜか胸がざわついた。
私がいなくても、湊は笑えるんだ。
当たり前のことなのに。
なぜか、嫌だった。
放課後。
私は湊を追いかけた。
莉央
湊が振り返る。
でも、その顔は少し驚いただけだった。
前みたいに笑ってくれない。
莉央
湊
莉央
湊
莉央
また、胸の奥が痛くなった。
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊は黙った。
いつもなら、すぐに何か言ってくれる。
でも今は、何も言わない。
その沈黙が怖かった。
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊は、少しだけ苦しそうな顔をした。
湊
莉央
湊
その言葉を聞いた瞬間。
胸の奥が、大きく揺れた。
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊
湊はそれだけ言って、歩き出した。
私は、その背中を見つめた。
今までずっと、湊は私の後ろにいた。
なのに今は。
私が、湊の背中を見ている。
その日の帰り、雨が降り始めた。
傘を持っていなかった私は、校門の前で立ち尽くしていた。
そのとき。
湊
振り返ると、湊が立っていた。
湊は傘を持っている。
莉央
湊
莉央
湊は少し黙った。
そして、自分の傘を私に差し出した。
湊
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊は、少し驚いた顔をした。
莉央
湊
湊はゆっくりと、私の隣に入った。
久しぶりに、湊が隣にいる。
それだけで、胸が苦しくなった。
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊
莉央
湊は何も言わなかった。
莉央
言葉が出てこない。
自分でも、どうしてこんなことを言っているのかわからない。
でも。
湊が離れてから、ずっと考えていた。
湊が他の女の子と話していると嫌だった。
湊が私を見なくなると寂しかった。
湊が隣にいないと、落ち着かなかった。
そして今。
湊が隣にいるだけで、こんなにも嬉しい。
莉央
湊
莉央
雨の音だけが聞こえる。
湊は、何も言わない。
私は、少しだけ顔を上げた。
莉央
湊
莉央
その瞬間。
湊のスマホが鳴った。
湊は画面を見た。
そして、表情を変えた。
莉央
湊は答えなかった。
ただ、スマホの画面には。
『告白の返事、聞かせて』
というメッセージが表示されていた。
コメント
1件
第4話、読み終えました…。湊くんが「莉央には好きな人がいるから」って距離を置いてた理由、切なかったです。でも莉央が「あれ嘘」って打ち明けたシーン、胸がぎゅっとなりました。ずっと隣にいた人の存在が当たり前じゃなかったんだって、莉央が気づく流れがすごく丁寧で。最後のスマホの着信、あれ誰からなんだろう…湊くんの方にも何かありそうで、続きが気になります!