《午後6時のカツ丼とおっさんとアフターストーリー》
千鳥の大悟とノブの
突っ込み
千鳥・大悟
おいおい、男前の帰り方じゃないんよ。戦場から逃げ帰ってきた敗残兵の顔しとるぞ

千鳥・ノブ
タイトルが「帰還」って! モデルの葵が買い物袋提げてトボトボ歩く姿は、もう「くたびれたおっさん」の縮図なんよ! 哀愁がすごすぎるんよ!

寒い風に吹かれ、目に刺さる前髪と戦いながら家に着いた葵は、ソファに
「ドサリ」と座った。
千鳥・ノブ
座り方がもう、モデルの「抜き」じゃないんよ。関取の「休息」なんよ!

(あー…なんかすげぇ
疲れた…
買い物しただけなのに…)
千鳥・大悟
このガタイで体力がなさすぎるやろ! 180センチあるなら、スーパーの往復くらいスキップで帰ってこい!

邪魔な前髪をマリーちゃんのパッチン留めでしっかり留めると、部屋着の
ジャージに着替える。
千鳥・ノブ
待て待て待て! 男前の葵がマリーちゃん!? ギャップがエグすぎて、脳の処理が追いつかん! 怖いんよ、その姿が!

千鳥・大悟
おい、待て待て! どんなおぞましい見出しやねん! 「弁当」の前に「鵜呑み」がつくことなんて、人類の歴史で一度もなかったぞ! 岐阜の長良川のロケなんか!?

「腹減った…くそ、あのおっさんのせいで、今日はヘルシー弁当かよ。がっつり食いたかったのに」
千鳥・ノブ
口が悪い! 「くそ」って言うたびに、イケメンの付加価値がボロボロ剥がれ落ちとるぞ!

千鳥・大悟
ジャージの男前が一人でキレとる。ただの「危ない奴」のドキュメンタリーや

モデルであるにも関わらず、葵は食べることに貪欲だ。
千鳥・ノブ
「貪欲」で片付けるな! これ「飢えた若獅子」の晩餐やぞ!

早速「ヘルシー彩り弁当」を開けると、「え?噛んでる?」と疑いたくなるほどの早さで食べ終わった。
千鳥・大悟
おい、弁当が蒸発したぞ! イケメンのマジックショーか? ヘルシーな野菜たちが、噛まれる暇もなく闇に葬られたわ!

恐らく、おっさんへの怒りが溜まりに溜まった結果、弁当が飲み物へと変わったのだろう。
千鳥・ノブ
ちょっと待てぇ! 胃袋の蛇口壊れとんか! ヘルシー弁当を「のどごし」で楽しむな! お前、弁当を「カップヌードルの残り汁」みたいなスピードで流し込むな! 喉がダイソンなんよ!

千鳥・大悟
円盤! ミニスナックゴールドのことやろ!お前、それ食うたら「腹の中に巨大な金貨」隠しとる男として、村中の奴らに追われるぞ! 胃袋から財宝の匂いさせとるモデルなんかおらんのよ!

そしてすぐさまミニスナックゴールドに手を伸ばす。
千鳥・ノブ
ちょっと待てぇ!! 嘘やろ!? モデルの葵が、そんな「砂糖の投げ縄」みたいなもん持つな! お前、それ食うたら最後、もう二度とランウェイ歩けん体になるんよ!

千鳥・大悟
ちょっと待てぃ! どの口が言うとんねん! その0.5秒の迷い、ただの「パンに一礼」しただけやろ! 相撲取りが塩まく時と同じ「清めの儀式」になっとんのよ!

自身がモデルであることを思い出したかの様に、一度手にしたミニスナックゴールドを袋へ戻す。
千鳥・ノブ
思い出したフリすな! 一回置いて、助走つけてから食うつもりやろ!

千鳥・大悟
動画に集中しろ! パンを横目でチラチラ見るな! 浮気しとる男の目つきなんよ!

千鳥・ノブ
パンを「あの子」って! 片想いでもしとんのか! 相手は小麦粉やぞ!

しかし、動画を見ている間も、「袋の中で葵を待っている」ミニスナックゴールドのことが気になって仕方がない。
千鳥・大悟
待ってへん。パンの方は「俺を食ったら仕事なくなるぞ」って警告しとんのよ!

千鳥・ノブ
出た! 日本一安っぽい「特別な日」! さっきまでキレとったくせに、食う時だけ都合がええのよ

一体何が特別な日なのか一切分からないが、葵はミニスナックゴールドを袋から出した。
千鳥・大悟
ちょっと待てぃ! 理由なんか後付けもええとこやろ! 「指の指紋が渦巻きやったから、このパン食う」ぐらいの、無理やりな運命感じとるだけや! お前、自分の指先を「ミニスナックゴールドの種」やと思うとるんか!

そして華麗な手さばきで封を切ると、パンを口元へ近づけるのではなく、自らがパンに食らい付いた。大変ワイルドである。
千鳥・ノブ
ちょっと待てぇ!! 野獣やん! 獲物を仕留める時の姿勢なんよ! モデルの「華麗な手さばき」をそんなことに使うな! あとナレーションも「大変ワイルド」で片付けるな! ただの猛獣の食事シーンなんよ!

そんなに食べたかったんなら、食べればよかったのに。
千鳥・大悟
ちょっと待てぃ! ほんまにそうや。一人で何の時間稼ぎをしとったんや。お前がやったんは、「誰も聞いてへんのにやる、長すぎるマイクテスト」みたいなもんや! 葵の人生、そんな「無意味なロスタイム」ばっかりか!

葵は更に袋から「ナイススティック」を取り出すと、そちらも飲み込む様にあっという間に、体の一部へと溶け込ませた。
千鳥・大悟
ナイススティックをショットガンの弾丸みたいに装填しとる!

千鳥・ノブ
ちょっと待てぇ!! 嘘やろ!? 葵、それ喉を通る時「ガシャン、ガシャン!」って機械の音しとるど! お前、内臓全部「武器庫」になっとるんか!

千鳥・大悟
ちょっと待てぃ! 嘘やろ!? 葵、まだそれ「いける」と思っとんか! お前の胃袋、もうパンの限界突破しとるど! 見るな! もうそれを見るな! 残せ! 葵、それはさすがに残せぇ!!

千鳥・ノブ
行くわ! こいつの目に「ストップ」の文字はないんよ! 北海道が今まさに消滅しようとしとる!

葵はDAKARAを一気飲みすると、しばらく目を瞑った。
千鳥・大悟
DAKARAを潤滑油にするな! 何やその「目を瞑る」時間は! 胃袋と相談しとるんか! 胃袋に『次、北海道いくぞ』って許可取りよるんか!

そして、おもむろに袋に手を伸ばすと「北海道チーズ蒸しパン」を手に取り、封を切る。
千鳥・ノブ
あー!開けよった! 北の台地が葵の闇に飲み込まれる! 葵、その「ピリッ」は地獄のファンファーレなんよ! お前の腹、もうパンの満員電車やど! 降りろ! 今すぐそのパンから降りろ!

「葵、モデルなんだからもうやめなさい」という心の声も無視して、蒸しパンに食らい付く。
千鳥・大悟
心の声が蚊の鳴くような声なんよ。食欲が爆音のスピーカーで鳴り響いとる!

もはや部活終わりの高校生のレベルさえも通りこした、ブラックホール並みの食欲である。
千鳥・ノブ
男前がマリーちゃんつけて、蒸しパンに顔うずめて……もう「絵面が情報過多」でパニックなんよ!

千鳥・大悟
お前、白いお皿を首からぶら下げとけ! ヤマザキのCM、明日から葵の「丸呑み動画」に差し替えや!

「ヤマザキの菓子パン界の重鎮」を丸飲みした葵は、その後、血糖値の急上昇により、気を失う様に一瞬で眠ってしまったのだった。
千鳥・ノブ
寝るな! それは睡眠やない、カロリーに負けた「気絶」や!

千鳥・大悟
180センチのイケメンが、マリーちゃんつけてパンカスまみれで気絶……。もう「野生の鹿」が道端で倒れとるのと一緒なんよ! 早く保護してやれ!
