シャーク
「鮫和田 亰斗」「高校生」「時之」 この世界じゃ見慣れない文字列がノートに刻まれていく。
高校名を思い出せないこと、時之の声や彼との会話が思い出せないことに怖くなったのだ。
シャーク
思い出せると思っていたことが、ほとんど出てこない。
シャーク
シャーク
名前どころか、声も容姿も性格も、何もかもが一向に思い出せない。 むしろ"俺"ではなく"シャーク"の記憶が出る一方だ。
シャーク
シャーク
震える手でペンを握りなおし、ノートのページをめくった。
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
やはりきんときはレイへの執着が異常だ。 NakamuやBroooockもレイへの執着が強いが、きんときはそれ以上……度が過ぎている。
本来嫉妬や執着なんてものは人間味を感じる要素でしかない。 それなのにきんときから人間味を感じないのは何故なのか。
俺らと同じ人間なはずなのに、昔から知っている顔馴染みのはずなのに。
まるでプログラムされた機械のように感じるのは。
ただ「レイを愛している」という役割のみを与えられたロボットのように感じるのは。
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
咄嗟に追いかけたは良いものの、この状態のきんときに何を言えば良いのか検討もつかない
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
そんな訳ない。 今のシャークの事だ、きんときにだって敬語で喋っただろう。それにどんな事を言われても手も出さなければ暴言も吐かなかったはずだ。
記憶喪失以前のシャークを見ていて、今のシャークと対峙して、それでも変わっていないと?
ぞくりと得体の知れない恐怖が背筋をよぎった
スマイル
今まではこんな違和感感じなかった。
昔から誰も何も変わっていないのに
昔、から。
スマイル
俺は、きんときを昔から知っている。 NakamuもきりやんもBroooockも、レイも家柄が近く家族ぐるみで親交がある友人だ。
なのに何故、具体的なエピソードが出てこない?
俺が今まで話してきた昔話はなんだったんだ?
クラスメイトと、親と、先生と、皆と共有していた幼い頃の記憶。
それらに現実味が無いのは何故?
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
ろくに返事も聞かず、ふらふらと帰路に着いた。
コメント
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お久しぶりです、期間空きすぎですね申し訳ない………どれだけ直しても口調がブレてるような気がしてならないです!!!