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え!?!やっと成立したっ!! おめでとーーー🎉 最高すぎる❤︎ ͛⟡.⋆
帰り道。
夕方の風が少し冷たくて、制服の袖を引っ張った。
兄はいつも通り隣を歩いている。 距離も、歩幅も、呼吸も。
のあ
昨日と同じ道。 なのに、心臓の音だけが違う。
横断歩道で赤信号に引っかかる。
立ち止まった瞬間、 兄の指が、また迷うみたいに動いた。
⸺今度は、止まらなかった。
そっと。 ほんとに、そっと。
私の小指に、兄の小指が触れる。
一瞬で離れると思ったのに。
絡めるでもなく、 握るでもなく、 ただ"触れたまま"。
のあ
何も言わない。 でも、離れない。
信号が青に変わる。
歩き出しても、 そのまま。
小指だけが、繋がったまま。
胸が苦しいくらい、あったかい。
少し歩いたところで、兄が足を止めた。
ゆあん
呼ばれて、顔を見る。
夕焼けの中で、兄はまっすぐ私を見ていた。
ゆあん
一度、息を吸って。
ゆあん
繋がった指に、少し力がこもる。
ゆあん
兄は、はっきり言った。
ゆあん
その言葉が、胸に落ちる。
ゆあん
間。
ゆあん
言葉にされた瞬間、 逃げ場がなくなる。
でも、不思議と怖くなかった。
私は、指をぎゅっと握り返した。
のあ
小さな声。
でも、ちゃんと。
兄の目が少しだけ揺れる。
ゆあん
確認するみたいに、
ゆあん
少しだけ間を置いて、 私は頷いた。
のあ
兄は、ほっとしたみたいに笑って。
今度は、小指じゃなくて⸺ ちゃんと、手を繋いだ。
強くもなく、弱くもなく。
ゆあん
夕焼けの中、 二人で歩き出す。
もう、迷わない。
この手は、 恋人として繋がってる。