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『すみませんでした!!』
病室中に響くほど大きな声だった。
全員が固まる。
歩美がびくっと肩を震わせる。 元太も光彦も目を丸くした。 深緒も一瞬何が起きたのか分からず、高橋を見つめる。
高橋は頭を下げたまま動かない。 握り締めた拳が震えていた。
松田深緒
返事はない。
ただ。頭を下げたまま。
高橋
掠れた声。
高橋
病室が静まり返る。 先輩が小さく息を吐いた。
先輩
困ったような声だった。
でも、高橋は顔を上げない。
松田深緒
高橋の肩が揺れる。 でも、答えられなかった。
その様子を見ていた由美が、そっと佐藤の方を見る。
宮本由美
佐藤刑事
由美が言い切る前に、佐藤が頷いた。
高木刑事
何となく空気で分かった。
今はたぶん、自分たちがいるべきじゃない。
蘭も同じことを感じたらしい。静かに立ち上がった。
毛利蘭
歩美たちを見る。
毛利蘭
歩美
元太
コナンは一瞬だけ高橋を見て、それから頷いた。
江戸川コナン
歩美は名残惜しそうにベッドへ近づく。
歩美
松田深緒
元太が大きく手を振る。
元太
光彦
元太
病室に少しだけ笑いが起きた。光彦も苦笑する。
光彦
松田深緒
コナンは最後に小さく口を開く。
江戸川コナン
松田深緒
その言い方に、コナンが少しだけ笑った。 蘭も柔らかく微笑む。
毛利蘭
鈴木園子
探偵団と蘭たちが病室を出ていく。
続いて。佐藤たちも立ち上がった。
佐藤刑事
高木刑事
宮本由美
由美はそう言いながら、ちらりと高橋を見る。
そして。扉が閉まる。
少し静かになった病室。 同僚がぼそっと呟いた。
同僚1
同僚1
先輩が鼻で笑った。
先輩
先輩が持っていた封筒をテーブルへ置く。
先輩
松田深緒
先輩
中には寄せ書き。差し入れまで入っている。
同僚2
同僚は高橋を見た。
同僚2
松田深緒
先輩は俯いたままの高橋を見る。 それから深緒を見た。
そして小さくため息を吐く。
先輩
同僚たちも頷く。
高橋
高橋がみんなについていこうと背を向けたその時。
松田深緒
高橋の肩が跳ねた。
松田深緒
先輩は何も言わなかった。
ただ、「ほらな」みたいな顔で扉へ向かう。
同僚たちも何も言わない。
扉が閉まる。
病室には、深緒と高橋だけが残った。
ーーーーー
一気に静かになった。
高橋は何も言わずに俯いている。
松田深緒
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋は少し迷った。
でも、ゆっくりベッドの近くまで歩いてくる。
深緒は手を伸ばした。
高橋
頬に貼られた湿布。 その端へ、深緒がそっと触れる。
松田深緒
高橋の目が瞬く。
高橋
松田深緒
高橋
殴られた時の痣だった。
高橋
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋
高橋はしばらく黙っていた。
それから、観念したように答える。
高橋
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋
高橋
深緒は小さく息を吐いた。
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋
松田深緒
即答だった。 高橋が思わず俯く。
高橋
松田深緒
高橋は顔を上げられないまま言った。
高橋
高橋の声は掠れていた。
高橋
高橋
松田深緒
高橋
高橋
拳を握り締める。
松田深緒
高橋
病室が静かになる。 深緒はしばらく高橋を見ていた。
それから。
松田深緒
高橋は顔を上げない。
松田深緒
高橋
松田深緒
少しだけ強い声だった。
高橋はゆっくり顔を上げる。 目が赤かった。
深緒と目が合う。
松田深緒
高橋
松田深緒
高橋の目が揺れた。
松田深緒
深緒は微笑んでいた。
さっきから。ずっと。
高橋はそれが不思議だった。
怖かった。
高橋
松田深緒
高橋
深緒が少し目を瞬く。高橋は続けた。
高橋
高橋
高橋
病室の空気が少しだけ揺れる。 しばらく沈黙が落ちた。
それから深緒は、ふっと小さく笑った。
松田深緒
その声は穏やかだった。
松田深緒
松田深緒
高橋は何も言えなかった。
ただ目の奥が熱くなって。どうしていいか分からなくなった。
ーーーーー
高橋は、「また来ます」と言って病室を出ていった。
静寂が戻る。 深緒はゆっくり息を吐いた。
ベッド脇のテーブルへ目を向ける。
探偵団の色紙。 科捜研の寄せ書き。 差し入れ。 読みかけの本。 下が見えないくらい山になっている。
色紙をいくつか手に取った。 色とりどりの文字が並んでいる。
『はやくげんきになってね』 『また遊ぼうね!』 『退院したらご飯行きましょう』 『また女子会するわよ!』 『無理するな』 『仕事溜まってるぞ』
思わず小さく笑った。
こんなにたくさん。自分の帰りを待ってくれていた人がいた。
深緒は色紙を閉じる。 そして、枕元へ置かれていた小さなケースへ視線を落とした。
静かに蓋を開く。
深緒はしばらく指輪を見つめていた。
松田深緒
一瞬だけ迷う。
“このままケースへ戻そうか” と。
前を向くなら、もう外した方がいいのだろうか。
そう思った時。不意に思い出した。
ーーーーー
萩原研二
優しい声。 笑った顔。
そして。
『愛してる』
ーーーーー
深緒は目を閉じる。 それから小さく笑った。
松田深緒
誰に聞かせるでもなく呟く。
指輪を取り上げ、そして右手薬指へ通した。
松田深緒
忘れたいわけじゃない。
思い出と一緒に、前に進もう。
馴染んだ感触が戻る。 深緒はその指輪へそっと触れた。
ーーーーー
松田陣平
萩原研二
萩原研二
ーーーーー
松田深緒
再び視線を色紙へ戻した。
たくさんの、自分を待っていた人達の寄せ書きに。胸の奥が熱くなる。
松田深緒
松田深緒
松田深緒
松田深緒
深緒は小さく笑った。
松田深緒
コメント
4件
なんかこの話だけアイコンが差し替えられちゃいました😭
無理。優しすぎる。泣くわ(ガチ泣き) 心に響きすぎて目がァァァ(※ただ泣きまくっただけ) 深緒が「過去との決別」ではなく「思い出との前進」を選んだのも神展開すぎる…✨ 今回も最高の話だった! ♡♡♡♡♡♡(語尾ハート期間なので使用分のハート…w)

最後の帰してくれてありがとうで涙腺崩壊した😭まじやばい😭 投稿ありがとうございます🙏今回も最高でした🥹続きも楽しみにしてます👍
恋樺
712
ユイ
188
如月 久柚⌛🍊
397