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じゃぱぱ
落ちた…!落ちた……!!
どこ行ったの?!もう見えない………
じゃぱぱ
ゆあんくんの吐いた血を見る
するとそこには、もう妖怪が 追いついてきていた
妖怪
妖怪
そう言って一枚の葉っぱを見せてくる
じゃぱぱ
妖怪
妖怪
妖怪
妖怪
妖怪
じゃぱぱ
妖怪
妖怪
じゃぱぱ
妖怪
そこからの俺は怒り狂っていたらしく よく覚えていない
じゃぱぱ
じゃぱぱ
気づけば崖から落ちたゆあんくんの傍で 妖怪を滅多刺しにしていた
じゃぱぱ
妖怪
妖怪
妖怪
じゃぱぱ
掠れた声で妖怪が問いかけてくる
妖怪
妖怪
じゃぱぱ
じゃぱぱ
妖怪
違う
俺の兄は
そんな優しい人じゃなかった
俺も元は人間だった
ごく普通のどこにでもいる中学生
妖怪(人間)
妖怪の兄
妖怪(人間)
妖怪の兄
妖怪の兄
俺は兄に手を引かれて立入禁止の 海へやってきた
背が高い兄はどんどん進んでいくが まだ小さかった俺はもう顔が水に 浸かりかかっている
妖怪(人間)
妖怪の兄
妖怪(人間)
そのまま俺は手を離してもらえず 口まで水が浸かってしまった
妖怪(人間)
なにを言っても聞いてくれない兄ちゃん
お願い、帰らせて…!!
ザッパァン!!!
突然大きな波がやってきて俺と兄を 飲み込んだ
それから助かったのは兄だけで 俺は助からなかった
妖怪(幽霊)
妖怪(幽霊)
妖怪(幽霊)
目が覚めるときにはお花畑にいて 俺の体は幽霊になっていた
妖怪(幽霊)
妖怪(幽霊)
妖怪の兄
妖怪の兄
妖怪の兄
妖怪(幽霊)
俺が家で見たものは 兄が両親に泣きながら謝っている場面だった
でも伝えている内容は間違っているもの ばかり
しかも両親はその話を信じきっている
妖怪(幽霊)
妖怪(幽霊)
妖怪(幽霊)
弁解しようと声を張り上げたけど みんなには聞こえてないみたいだった
家族に触れられもしない
妖怪(幽霊)
妖怪(幽霊)
そのまま家を飛び出した
次に俺が目が覚めたのは神社の中で
俺は見た目も声も全てが変わった状態だった
妖怪
そう…俺は
妖怪になっていた
妖怪は幽霊と違って実体化できるから 俺は図書館に行ってこのことを 調べまくった
妖怪
妖怪
妖怪
俺はこの現象で妖怪になったらしい
そのまま俺はつまらない数年を送った
友達も作らない誰とも話さない
だって、誰も信用できなかったから
家族でさえ俺を信じてくれなかったのに 今更他の人を信じるなんて怖かった
裏切られて、雑に扱われるあの気持ちを
俺は二度と経験したくない
今日
そんな俺の目の前に
妖怪
予知夢の能力をもつ人間と妖怪のハーフを 見つけた
向こうは花火に夢中で俺に気がついていない
俺がその赤メッシュを殺して能力を 奪えば
予知夢を使って相手が俺を裏切るか 裏切らないかわかるようになれる
そしたらこの孤独を抜け出して
俺にも安心して友達ができるかもしれない
妖怪
…そう思ってこいつらを襲ったが 返り討ちにされた
それなのに
じゃぱぱ
じゃぱぱ
なんで同情してくるんだよ
俺はお前たちを殺そうとしたんだぞ
実際に赤メッシュが死にかけてるんだぞ
赤メッシュはまだギリギリ生きてるが あと数分後には死ぬだろう
俺も死ぬ……
じゃぱぱ
泣きながら弟にすがりつく兄の姿を見て
俺もそんな家族がほしかったと思った
でも………
こんな俺のことまで考えてくれた こいつを俺は泣かすのか??
ずっとずっと求めてた俺に寄り添ってくれる暖かい声をかけてくれた奴を
妖怪
今度は
じゃぱぱ
妖怪
痛む体を必死に動かす
じゃぱぱ
じゃぱぱ
妖怪
じゃぱぱ
じゃぱぱ
俺がこいつを助ける