朝
静かな玄関に響き渡る
一人の女子の声
女子生徒
女子生徒
青
は?
え、なに告白?
え、タイミング良すぎない?
てか先生って…
桃
桃
やっぱこいつかい()
青
桃先生は
僕らの音楽の先生
顔も良いしスタイルも良い
だから女子にもモテる
今みたいに告白される所
何度も見た
桃
桃
女子生徒
桃
桃
女子生徒
青
青
でもこういう所を見ると
胸が痛くなる
青
青
僕が先生のこと気になりだしたのは
多分あの時
夕方
忘れ物して
学校に取りに帰ったんだ
荷物とって、帰ろうとした時
……音楽室から
綺麗な歌声が聞こえてきてさ
誰が歌ってるんだろうって
興味本位で見に行ったんだ
……そこにはさ
桃先生が居たんだ
……夕日を眺めるように
窓の方見ながら歌ってて
………その姿が
すごく切なく見えて
今にでも消えてしまいそうだったんだ
……どうしてそんな顔するのかな?
普段あんなにうるさくて
あんなに元気で
…あんなに
……かっこいいのに
その日から先生の笑顔は
何だか違って見えた
青
青
青
青
青
青
その先の言葉を考えるのは
辞めようと思った
答えが出ても
……辛くなるだけだから
青
ボーッと授業を受け、
時間は過ぎる
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴り
昼休みを向かえる
みんな手にお弁当などを持ち、
自由に移動する
……僕も
サンドイッチを片手に
教室を後にする
がやがやと賑わう教室を横目に
僕は階段を降りる
賑やかな廊下とはかけ離れた
北校舎に向かう
そして、ある教室のドアを開く
ガラッ
僕が入ったのは
物静かな音楽室
実は音楽室は二つあって
一つは南校舎
そして、二つ目がここ
ここは古いからもう使われていない
でも僕は
こっちの方が居心地が良くて
好きだ
青
青
どうせ誰も来ないと思い
ドアにもたれ掛かり、サンドイッチを頬張る
青
今でも目に焼き付いている
後ろ姿
青
青
桃
青
青
窓からこちらを覗く
先生の姿
青
桃
桃
桃
青
青
桃
桃
青
青
桃
桃
桃
先生は遠くを見透かす
青
……未だに
変わってないんだな
青
青
先生からの返事はなく
ふと後ろを見ると
壁に持たれて眠ってしまっていた
青
相変わらず
綺麗な顔
僕は思わず先生の側に行く
青
撫でるように
先生の頬に触れる
青
僕の声は
誰にも届くことなく
静かな廊下に溶けたようだった
温かい何かが頬に触れる
それが青の手であると理解するまでには
随分時間がかかった
青
……俺は
なにか夢でも見ているのかな
……そうだといいな
…青の辛い声は
聞きたくないからさ
桃
この言葉に
どれだけ悩まされただろう
…どれだけ傷ついただろう
桃
桃
…考えても
答えは分からない
だからいつか
答え、聞かせてよ
桃
end
コメント
24件
前の作品にすみません。 フォロー失礼します(*・ω・)*_ _))ペコリン
かりちゃんのお話ぜんぶがよすぎる←語彙力
えぇ、最高です😢✨