時偶、酷く鮮明で酷く薄らとした夢をみるんや
赤色と黄色
桃色と青色
そして
橙色と紫色
そんな六色は楽しそうに話を弾ませる
そしていつしか赤色が消え
紫色は青色に飲み込まれる
そして全てが消えるんや
それは
酷く酷く
懐かしい夢だった
俺はジェル!今日からここで働く研修医や!
橙
こんにちは〜今日からここで働かせてもらいます、ジェルです!
赤
あ、よろしくお願いします…
えっとこの方は…末期ガン…か
えーと?それと喘息と…あれ?俺、なんで知っとるんや?
夢でみた…?
青
ちょっと、考え事してないで仕事してよ
橙
!はい!
まぁ…気の所為やんな
桃
なぁ、今回の研修医ってどうだった?
青
どうもこうも普通だったよ
桃
…そうか、
青
、、、どうしたの?
桃
あ、いや、なんかジェルって奴と、ジェルの幼馴染って言ってここに受診してきたるぅとって奴にさ、どっかであった事がある気がすんだよ
青
…そんな訳ないでしょ、大阪と栃木だよ
桃
っは、だよな!
さとみくんはもうそろそろ危険だ
はやく
はやく
みつけなければ
死期が近ずいてる事を悟った
赤
俺が死んでも元気でね、るぅちゃん
黄
そんな事言わないでください!
るぅちゃんだって、俺がもう助からないともうわかってるはずなんだ
青
…少しちくっとしますよ
俺はころん先生に注射を打たれる
そして
俺の視界は暗転した
だめだよ!
そんな事したらもう二度と生き返れないかもしれないんだよ!
「うん、俺もそれは怖いけど、でも、ーーちゃんならきっとみつけられるよ」
やだよ、でも、
「ごめんね」