エイジside
俺は死んでしまった。
不慮の事故で命を落としてしまった。
そんな俺の話を少しばかり聞いてはくれないかい?
素敵な人たちと孤独を残して、身体から抜け出した俺だけど、
何故か、まだ生きてるみたいにみんなのことを一歩後ろで見守っている。
エイジ
みんなからは俺が見えないんだよな。
そらちぃ、ツリメ、リクヲ
俺らからはえいちゃんが見えない。
そらちぃ、ツリメ、リクヲ
どこにいるんだろう。
エイジ
違和感しかないな。笑
エイジ
昔、みんなで占い師のところ行ったなぁ。
占い師
『あなた達4人は末永くお幸せになりますよ。』
エイジ
まあ、元々占いは信じない方だったから、いいんだけどね。
エイジ
命を落とせば感情が湧き出てこないって言われたけどな。
エイジ
みんなの泣き顔を見てたら、
無いはずの心臓が強く痛んだ。
そらちぃ、ツリメ、リクヲside
えいちゃんはこの間亡くなりました。
俺たち3人置いて旅立ちました。
そらちぃ
もし本当に神様がいるなら、
そらちぃ
なんでえいちゃんなんだよ。
ツリメ
嫌だな。なんだか疲れてきた。
ツリメ
なんにも手につかない日々だよ。
ツリメ
こんな生活じゃえいちゃんは怒るかな。
ツリメ
あぁ、そっか。
ツリメ
もういないんだ。
リクヲ
俺たちから見えないえいちゃんはどこ?
リクヲ
えいちゃんからは俺らが見えてるのかな。
一緒にいた時よりもえいちゃんが大切な気がして。
また涙が落ちた。
そらちぃ
こんなことが起きるなんて思ってなかったけど気づいたよ。
そらちぃ
今更だと思うけど。
そらちぃ
えいちゃんのことが大好きで。
ツリメ
まだまださ、4人でやりたいことがいっぱいあったのに悔しいよ。
リクヲ
むしろ喧嘩だって足りない。
もう何も出来ないと空に叫んだ。
そらちぃ、ツリメ、リクヲside
悲しくて辛くて。
そらちぃ
えいちゃんのとこへ行こうとしていた時に、声が聞こえた。
エイジ
『ダメ!』
ツリメ
今まで何度も名前を呼んでもえいちゃんには届かなかったのに。
そらちぃ
その時届いた声で悲しみがどこかへ飛んでいったんだ。
エイジ
『お願い。どうか幸せになって。俺はずっとここにいるから。みんなの泣き顔は見たくない。』
みんなは笑って強く『はい』と言った。
リクヲ
昔行った占い師のセリフの意味がやっと分かりました。
そらちぃ、エイジ、ツリメ、リクヲ
今でも俺らはすごく幸せで。
そらちぃ、エイジ、ツリメ、リクヲ
そろそろ占いの言うことも信じてみようかな。