水
わぁ...!!
水
お星様のヘアピンだぁ...!
可愛いでしょ...?
ほとけに似合うと思ってね、...ナデナデ
水
ありがとうっ...お母さん!ニコッ
紫
母さん...僕は、...?
何言ってるの、?
親不孝なんだから...
あげる訳無いでしょ...?
紫
...そう...だよね...!
誕生日が同じ日だった。
弟は星のヘアピンを貰い、 大喜び。
僕は弟よりも劣っているから 今年の誕生日も1人きり。
毎日弟と比べられる日々。
弟が嫌いなわけじゃ無かった。
でも、太陽のように笑う弟に とにかくムカついた。
そんな日々を過ごして10年後。
17歳の誕生日。
今年もきっと、1人きり。
そう思ってた。
桃
あ、やっと帰ってきた~...!!
紫
は、...?
黄
おぉ、おかえり...ナデナデ
桃
ほらほら、...早くリビング行くよ...!
そう言って僕の背中を軽く押す 保護者組。
なんでメンバーがここに。
パァンッ!!!
リビングに入るとクラッカーの 大きな音が鳴り響いた。
紫
え...
水
しょ~ちゃんっ...!!
赤
お誕生日...!
「おめでと~!!!!」
正直びっくりした。
祝われたことなんて無かったから。
俺は目を丸くして黙ったままメンバーを 見つめる。
青
おい...?
赤
しょにだ~...?
紫
あ、...え、...
桃
はははっ...www
桃
どした、w
紫
いや、...?
紫
うん、...
水
ほら~、主役の人はここ、!!
弟はそう言い、僕をソファの真ん中に 座らせる。
紫
ちょいちょい、...なんでメンバー居るん?
赤
俺ら5人で集まってね、...?
赤
しょにだの誕生日を祝おうって...
桃
そ~、そ~、...
紫
...なんで?
黄
...いや、当たり前やろ...w
青
大事なメンバーやで、?
青
祝うしか無いやろ...
大事。
当たり前。
じゃあ、僕。 大事にされてなかったんだ。
悲しいような、少し嬉しいような、
何とも言えない感情になった。
水
はい、...プレゼント...!
紫
...
弟から渡されたのは兎の形をした白い箱。
僕は丁寧に箱を開け、中身を見る。
紫
...ヘアピン...?
中には紫と水色のグラデーションの ヘアピンが入っていた。
水
そう!
水
どう、可愛いでしょ...ニコッ
紫
...
水
僕とお揃いなの...。
紫
へ、...?
弟は髪に着けていたヘアピンを見せる。
紫
母さんに貰ったヘアピンは...?
水
...捨てたよ。
紫
なんでっ...
水
...僕あんなの要らないもん、
水
初兎ちゃんと居れるなら...
水
笑ってくれるなら、生きててくれるなら、
紫
...っ...
水
僕、あんなヘアピン要らないよ、...ニコッ
水
このヘアピンの方が可愛いし~?
水
お揃いだしッ、!
紫
...ポロポロ
水
え、なんで泣くの...?!
水
ちょ、...ナデナデ
紫
...っポロポロ
理由は分からない。
意味が分からない。
なんで、どうしてこんなに僕のことを?
水
ねぇ、初兎ちゃん、...
紫
...なんや、?
水
僕らが1番だよ_。
1000♡お願いします🙇♂️