ある日、私は散歩をしていたの。 Mr.サンもいつものように踊っていたし、とても天気が良かったわ。
その時…
ウェンダ
あれは…
ウェンダ
タナーさん!
遠くに見えた大好きな背中に思わず飛びついたわ。
タナー
うわっ!!
タナーさんは少しふらついたけど、元の姿勢にすぐ戻った。 流石タナーさん!
タナー
っ…ウェンダ、君なぁ…
タナー
危ないじゃないか!
ウェンダ
ちょっとくらい見逃してよ〜
タナー
…
タナー
…はぁ、で、どうかしたか?
ウェンダ
タナーさん暇でしょう?遊んであげても良いわ!
タナー
いや、パトロールがあるんだが…
ウェンダ
…私が遊んであげるって言ってるのよ!
タナー
はいはい…じゃあ、ご厚意に甘えようかな…
ウェンダ
やったぁ!
やっばりタナーさんは優しいわ!
タナー
…で、何をするんだ?
ウェンダ
私、今とっても踊りたい気分なの!
タナー
…おじさんにはキツいんだが…
ウェンダ
一曲だけでも良いから!それにまだ20代でしょ?
タナー
……
タナー
…まぁ、"遊んでもらってる"立場だしな…
ウェンダ
タナーさん…!!男前よ!
その時、嬉しくてお礼のキスをしようと思ったんだけど…
タナー
こらっ!そういう事は好きな人とやりなさい!
直前に止められちゃったわ…
ウェンダ
えぇ〜、良いじゃない
ウェンダ
私タナーさん好きよ?
これは本心よ… 私、タナーさんのことだぁい好きだもん。
タナー
嬉しいが…そう言う事じゃなくて!
ウェンダ
まぁ良いじゃない!踊る時間が無くなっちゃうわ
ウェンダ
リード、してくれるわよね?
タナー
っ……はぁ、君には敵わないよ
タナー
…言っとくが、あまり期待はするなよ
そのまま私たちは(ほとんど私だけだけど)暗くなるまで踊り続けたわ。
ありふれた日常だけど、一つ一つが大事な思い出よ…
貴方が死ぬまでの、ね。
ウェンダ
タナーさん…
あーあ、あのタナーさんが死んじゃうなんて。
ウェンダ
まぁ、私が殺したのだけど
ウェンダ
…可愛いわ、タナーさん…
死に顔も、とっても素敵… 二人の…二人きりの思い出、増えたわね。
ウェンダ
…これからは、二人きりね
ウェンダ
…そうだ!踊りましょう、タナーさん!!
いつものように、しょうがないな、と言う声が聞こえる。
私、それが嬉しくて、ついキスしちゃった!! "恋人同士"のキスよ!
ウェンダ
嬉しいわ、タナーさん!!
タナーさんの手首を握り、立たせてあげる。
ウェンダ
…貴方、意外と軽いのね…
ウェンダ
あ…私がリードしてあげるわ、心配しないで!
ウェンダ
もう年を取ることもないのよ
おじさんにはならないわね!
おじさんにはならないわね!
ウェンダ
あはははは!!
可愛い、私の大好きな人。 一生目覚めないでね。