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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 流血表現注意⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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第16話 赤に濡れる屋上
朝。
らんは二日ぶりに制服の袖を通した。
熱は下がり、吐き気も収まっている。
体にまだだるさは残っていたが、学校へ行けると思うと、不思議な安堵があった。
らん
独り言のように呟くと、隣で靴紐を結んでいたなつが眉をひそめた。
なつ
らん
らん
そう言いながらも、らんの胸の奥には重い影が沈んでいた。
学校に行けば、また――あの連中がいる。
校門をくぐった瞬間、背後から声が飛んだ。
振り返るより早く、肩を掴まれた。
数人の男子が取り囲み、にやにやと笑っている。
ぞっとするような笑みと共に、ポケットから銀色のカッターが取り出された。
蛍光灯の下で刃が冷たく光る。
らん
らんの喉が固まる。
足も体も動かない。
腕を無理やり引かれ、抵抗する間もなく階段を登らされる。
扉を押し開ければ、灰色のコンクリートと強い風が待っていた。
屋上の隅に追い詰められ、らんは壁に背を押しつけられる。
制服の袖を無理やり捲られ、前にできた傷跡が露わになる。
かさぶたは薄く、治りかけていた。
カッターの刃が、白い肌の上をなぞった。
次の瞬間――鋭い痛みが走る。
らん
赤い線が浮かび、じわりと液体がにじみ出す。
制服の布に染み、風が血の匂いを運んだ。
笑い声が響く中、らんの頭の中で声にならない叫びが溢れる。
助けて……いるま……!
痛みよりも、恐怖よりも、その名が真っ先に浮かんだ。
いるま
低い声が風を切った。
次の瞬間、背後の鉄扉が勢いよく開き、いるまが飛び込んできた。
目は怒りで燃え、拳を握り締めている。
いるま
一歩踏み込むと、空気が一変した。
いじめっ子の一人が嘲笑う。
いるま
その言葉が終わるより早く、いるまの拳が相手の頬を打ち抜いた。
鈍い音。
いじめっ子が崩れ落ち、周りが凍りつく。
いるま
いるまは震えるらんをちらりと見て、低く呟く。
いるま
次の瞬間、残りの連中に睨みをきかせ、声を荒げた。
いるま
いるま
その迫力に、誰も動けなかった。
数秒の沈黙の後、いじめっ子たちは舌打ちしながら屋上を後にした。
残されたのは、らんといるま。
壁際に座り込んだらんは、袖口を押さえながら震えていた。
白い頬を伝う涙が赤に混じる。
らん
掠れた声で問うと、いるまは息を荒げたまま答える。
いるま
心臓を掴まれたような衝撃。
確かに、心の中で願った。
助けてと。
いるまはしゃがみ込み、乱暴にらんの腕を掴む。
血を押さえながら睨みつける。
いるま
いるま
らん
いるま
怒鳴り声に、らんは息を呑む。
いるまの目には、怒りよりも焦燥、そして――どうしようもない優しさが宿っていた。
いるま
いるま
いるま
静かに告げられたその言葉に、らんの視界が滲む。
胸の奥に熱が宿り、震える唇から小さく声が漏れた。
らん
その瞬間、冷たい風が吹き抜ける屋上で、らんは初めて――一人でないと実感した。
第17話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡170
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コメント
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うおおお!!!すきです!!いつもテラーノベル開いて一番最初にみます!!!w¯ ³¯)♡