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刹那に輝く特別な夏を。

第2話 - 第2話

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2024年10月27日

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*☪︎水月琥珀✵*

ドタドタドタ

母

…つむぎちゃん？

つむぎ

あ…

つむぎ

(忘れてた)

つむぎ

お、お母さん、おはよー

母

あら、そんなリック背負ってどこに行くの？

母

今日は夏休みだし制服来て学校？

つむぎ

あ、えっと…

母

一人でどこに行くの？

つむぎ

え、

つむぎ

一人？

母

なに言ってるの

母

他に誰がいるって言うのよ

つむぎ

(奏のことは見えてないんだ…)

かなた

…

つむぎ

あ、えっと…

つむぎ

知ってる！？
snsで話題になってる海中列車！

母

え？
お母さん、sns見ないからなぁ

つむぎ

近くのあの海であるみたいで！

つむぎ

せっかくの夏休みだし、思い出作りとして行ってみようかなーって…

母

…

つむぎ

(無理やりすぎたかな…)

母

あら、そうなのね

つむぎ

え？

母

朝ごはんは？

つむぎ

あぁー、

つむぎ

海中列車に乗って、そのまま少し一人旅、しようかなー、なんて…

母

あら、そうなの？

母

ちょうどゆで卵なら持って行けそうなら、はい、

つむぎ

あ、ありがとう！

母

今日余分に作りすぎてしまって、

母

だから2つあげるわ

つむぎ

！

つむぎ

ありがとう！

母

あと、少ないけどお小遣いも渡しとくわね！

母

また感想聞かせてね

つむぎ

…！

つむぎ

本当にありがとう！

つむぎ

行って来ます！！

母

気をつけてねー

母

…
大人になったのかしら

つむぎ

ふぅ…

つむぎ

良かった、上手く誤魔化せたみたい

かなた

しかもお小遣いももらったね

つむぎ

うん、結構多めにもらえたから、半分こしよ！

かなた

ありがとう

つむぎ

それで、海の近くまで来たけど、どこなんだろ〜

かなた

この辺の海らしいけど、

かなた

もう少し歩かなきゃみたいだよ

つむぎ

そっか

つむぎ

じゃああるこー！

かなた

うん

つむぎ

綺麗だよね

かなた

うん

つむぎ

私は海の近くで過ごして来たから、

つむぎ

なんだか思い入れがあるなぁ

つむぎ

そういえば、奏って、いつから私の中にできたんだろう…

かなた

んー、僕もあまり覚えてないな

つむぎ

気がついたらいたよね

かなた

うん

つむぎ

誰に言っても信じてもらえなかったから、今まで隠して生きて来たけど、

つむぎ

不思議だよね

つむぎ

頭の中に、二人いて、会話できて、

つむぎ

そして今は、

かなた

目の前にいる

つむぎ

本当不思議だね

かなた

うん

つむぎ

奏って、

かなた

？

つむぎ

イケメンなんだね、かっこいい！

かなた

え、そう？…//

つむぎ

あー、照れてる！

かなた

いや、そういうわけでは…

つむぎ

まぁ、色んな場面で奏に助けられて来たからな…

かなた

紬が困ってたからだよ

かなた

紬を助けるのが僕の使命だからね

つむぎ

ふふっ

つむぎ

あー、お腹すいた

つむぎ

ゆで卵、食べる？

かなた

じゃあいただこうかな

かなた

ご飯ってちゃんと食べたことないかも

つむぎ

そっか

つむぎ

んー！今日のゆで卵も絶品！

かなた

…(味、わからないな、なんか不思議な感覚だし…)

つむぎ

…？

かなた

おいしいね

つむぎ

でしょー！

かなた

…

かなた

(紬が笑ってる、ならいっか…)

かなた

(確かに、いつから僕はいたんだろうか…)

かなた

(あ、そういえばあの時…)

つむぎ

っ…！

クラスの生徒たち(複数人)

お前なんて邪魔なんだよ

クラスの生徒たち(複数人)

本当目障り

クラスの生徒たち(複数人)

だよね？

クラスの生徒たち(複数人)

うんうん

クラスの生徒たち(複数人)

本当消えて欲しいわ

クラスの生徒たち(複数人)

○んで

クラスの生徒たち(複数人)

本当に

クラスの生徒たち(複数人)

これで消えてもらう？

クラスの生徒たち(複数人)

そうして取り出したものは、

包丁、だった

クラスの生徒たち(複数人)

こいつ消そうと思って持って来てたんだよね

クラスの生徒たち(複数人)

いーねー

クラスの生徒たち(複数人)

○ーねー！！！🔪

つむぎ

っ…！！！

？？？

つむぎ

…

つむぎ

…！

つむぎ

ここは？

かなた

やれやれ、大変なようだね

つむぎ

…！

つむぎ

誰！？

かなた

僕は君を助けに来た

つむぎ

た、たすけ、に？

かなた

うん

かなた

君の味方

かなた

奏だよ

つむぎ

かなた…

かなた

紬、僕が助けてあげるから

かなた

見てて

つむぎ

え、

ガシッ

クラスの生徒たち(複数人)

…！

クラスの生徒たち(複数人)

なに偉そうに掴んでんだよ！

クラスの生徒たち(複数人)

って…

？

ﾆｺｯ

？

警察、呼ぶよ？

クラスの生徒たち(複数人)

は？

クラスの生徒たち(複数人)

てか手で包丁握ったら、、

クラスの生徒たち(複数人)

血だらけだ

クラスの生徒たち(複数人)

ｷｬｰ

クラスの生徒たち(複数人)

ふんっ

バタバタバタ

？？？

つむぎ

え…

かなた

ごめんね、こうするしかなかったんだ

かなた

怪我を、させてしまったね

つむぎ

ううん、大丈夫

つむぎ

助けてくれてありがとう

つむぎ

痛くなかった、私の体なのに、

つむぎ

私が動かしてない

つむぎ

喋ってもないし、

つむぎ

なんだか、不思議な感覚…

かなた

ごめんね、僕が代わりに表に出させてもらったよ

かなた

命の危機だったからね

つむぎ

あなたは？

つむぎ

ここは？

かなた

ここは、君の頭の中、かな

かなた

僕は君が生み出した、もう一つの人格

つむぎ

え、

つむぎ

私が？

かなた

そうさ

かなた

無意識のうちに生み出してしまったようだね

つむぎ

…

かなた

これからは僕も助けるよ

つむぎ

え、いいの？

かなた

もちろんさ

かなた

よろしくね、紬

つむぎ

…！

つむぎ

よろしく、奏

かなた

(そんな感じだっけ…)

かなた

…

つむぎ

奏！

つむぎ

海中列車、あっちかも！

つむぎ

いこー！

かなた

うん！

かなた

(今は、とても幸せそう…)

かなた

(なら、よかった)

かなた

…

かなた

走ったら危ない！

つむぎ

大丈夫ー！

かなた

…タイムリミットが近いのに、、(小声)

刹那に輝く特別な夏を。

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