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目の前の光景が、
目に映る景色が、
現実じゃないと瞬時に分かった。
分かっていても、
これは現実では無いのか?
と、思ってしまう。
大切な人は、いつでも傍にいる。
と錯覚してしまうように。
自分は弱いのだ。
と決め付けてしまうように。
永遠なんて無いのに、
永遠に囚われているように。
自分なんて分からないのに、
自分を決め付けてしまうように。
夢が、幻が、幻覚が
現実のように見えて
希望が、記憶が、人生が、
まるで夢のようになって
現実でも夢でも無い、
幻化のような
夢現のような
そんな感覚に至る。
でもそんな感覚ですらも、
忘失するように、
この世の全てを失くすように、
何もかもがどうでも良くなった。
第八話 「 幻想 . 」