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少年が偶然に拾った黒いノートには、
『悪魔ノート』
という白い文字が記されていた。
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少年が表紙をめくると、そこには、
ノートの恐るべき使い道が記されていた。
白いページに、
相手の名前、死ぬ年齢、死に方
を書くと、それが実現されるというのだ。
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少し考えた。
たとえ相手が極悪人であろうと、
自分に、その人物を裁く権利などない。
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少年は、病院を訪れ、植物状態に陥っている人、
不治の病に冒されている人の名前を調べ、
次々に、その名前をノートに記していった。
「20XX年。鈴木二郎、植物状態からの 奇跡の回復後、ジョギング中に 心臓発作で死亡_。」
「田中洋蔵、病気が治癒し、100歳の誕生日を ハワイで過ごしている方はときに老衰死_。」
たとえ、相手を長生きさせることになろうと、
他人の寿命を自分が操ることの冒瀆を、
少年は十分に理解していた。
しかし、病人を少しでも長生きさせたい。
生きる希望を失っている人を、
幸せなうちに送り出したい。
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そのために、少年は、
自分が''悪魔''になる覚悟をした。
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コメント
3件
続きありますかね?! めっちゃ面白いです!