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白猫プロジェクトメインストーリー

第12話 - 二つの希望

2023年01月03日

#白猫プロジェクト

ﾃｯﾃｯﾃﾚｯﾃ

ファーベル

……ごめんなさい、皆さん。
私が浅はかだったばかりに

アイリス

どうして、あんなことを……
ダンテを庇ったりしたんですか？

ファーベル

……私は、ダンテと共に王宮で
育ちました。彼も、王族の
血を引く貴族だったのです

ファーベル

私が王位を継承することが
決まった後も、ずっと仕えてくれて

ファーベル

ですから、まだ心のどこかで、
信じている部分があるのです

ファーベル

全てが夢であったとか、
何かの奇跡が起きるとか

キャトラ

そうだったんだ……

ファーベル

でも……もう、大丈夫

ファーベル

ダンテを止めなければ、
この島だけでなく外の世界にも
災いが降りかかることでしょう

ファーベル

それだけは、なんとしてでも
止めなくてはなりません

ファーベル

アイリスさん、キャトラ、
そして──カナタさん

ファーベル

身勝手は承知していますが──
今一度、私に力を貸してください

カナタ

俺達もこの国の姿を見たからには
黙って見ているわけにはいかない

カナタ

もちろん、協力するよ

ファーベル

──ありがとうございます！

ファーベル

城下町の東の端に、
占星術師のイゾルダという女性が
住んでいます

ファーベル

私やダンテの……乳母だった人です

ファーベル

〈繁栄のルーン〉を持って
彼女を頼れ、というのが父……
王の最期の言葉でした

ファーベル

ルーンは奪われてしまいましたが、
イゾルダなら、何かいい知恵を
持っているかもしれません

カナタ

分かった、行こう！

イゾルダ

姫様、よくぞご無事で！

ファーベル

イゾルダ、お久しぶりですね。
あなたも無事で何よりです

イゾルダ

本当に、ご立派になられて……
今回の事件さえ起きなければ、
良き王女への道を
歩まれていたでしょうに

ファーベル

イゾルダ……ごめんなさい

ファーベル

私の甘さが原因で、
〈繁栄のルーン〉はもう──

イゾルダ

皆まで言わずとも、星の巡りが全てを
私に教えてくれております

イゾルダ

カナタ様、
そしてアイリス様、キャトラ

イゾルダ

この度は、我らの姫様をお守り頂き
深く感謝を申し上げます

カナタ

そんな、俺達は……

ファーベル

イゾルダ。何か、知恵を借りることは
できるかしら？

イゾルダ

「あやつ」は〈繁栄のルーン〉を
手にしたものの、未だ力を
解き放つには至っておりませぬ

イゾルダ

真の力が現れる前に、
〈繁栄のルーン〉の力を
封じてしまうのが得策

アイリス

ルーンを……封じる？

イゾルダ

ついて来て下され

イゾルダ

バルラを救う最後の希望の光を、
皆様に授けることに致しましょう

ファーベル

ここは──こんな街の外れに、
洞窟が……？

イゾルダ

さぁ、お進みなさい。
この奥に、全ての希望が待っています

キャトラ

希望って言っても……なんだか、
ジメッとして危なそうな雰囲気だけど

カナタ

はは……確かにな

イゾルダ

道中には魔物もおりますし、
少なからず罠もございます

イゾルダ

しかし──皆様ならば
きっと乗り越え、光を掴んで
くれることでしょう

ファーベル

ありがとう、イゾルダ

イゾルダ

私めもご一緒させて頂きます。
くれぐれも、お気をつけて
進まれますよう

キャトラ

ずっと狭い通路だったけど……
ここは凄く広いのね

アイリス

あの祭壇にあるのは……
もしかして、ルーン？

イゾルダ

あれこそが〈繁栄のルーン〉を
打ち消す対なる力、〈衰退のルーン〉

キャトラ

これが……〈衰退のルーン〉！？

アイリス

持っているのも恐ろしいくらい、
凄い力を秘めてるみたい……

イゾルダ

〈繁栄〉と〈衰退〉は表裏一体

イゾルダ

〈衰退のルーン〉を「あやつ」に
かざせば瞬く間に力が
失われることでしょう

ファーベル

……後は、これを持って
ダンテの所に行けば……

？？？

……………

？？？

そんな、まさか……？

ダンテ

ファーベル……
本当に、ファーベルなのか！？

カナタ

なっ、お前は……！

ファーベル

ダンテ……
どうして、ここに！？

キャトラ

に、逃げるのよ、ファーベル！

カナタ

お前、何故ここが分かった！？

カナタ

なんとしてでも、
お前をここから通さない！

ダンテ

待て！俺は王家を
裏切ったヤツとは別人だ！

キャトラ

そんなこと言って、またアタシ達を
騙すつもりなんでしょ！？

イゾルダ

驚かれるのも無理はない

イゾルダ

ですが、彼こそが
ファーベル様にとっての
もう一つの希望の光……

ダンテ

俺は、もう一人の俺……
あの偽物野郎が王家に
刃を向けてから──

ダンテ

ずっと、イゾルダに匿って
もらっていたんだ

ダンテ

何せ、表向き俺は逆賊だからな。
味方であるはずの騎士団に顔を
見られたら真っ先に殺されちまう

ファーベル

ダンテ……本当に、
あのダンテなのね？

ダンテ

何なら、あなたが最後に泣きべそを
かいた日を当てて見せましょうか？

ファーベル

──！

イゾルダ

これこれ、再会に浸るのも
それくらいにしておきなされ

イゾルダ

ファーベル様。
これで、心置き無く戦うことが
できますな？

ファーベル

私──もう、迷いません

ファーベル

必ず、このバルラ王国を
あの偽物の手から
取り返してみせます！

ダンテ

姫様は後ろから見ててくれればいい。
前線は俺に任せな

アイリス

私達も一緒に戦います！
ね、カナタ！

カナタ

ああ、俺達も最後まで戦う！

ファーベル

行きましょう、皆さん！

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