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白猫プロジェクトメインストーリー

第13話 - 騎士団長の誇り

2023年01月03日

#白猫プロジェクト

ﾃｯﾃｯﾃﾚｯﾃ

アイリス

この先に、偽物のダンテが……

キャトラ

で、でも……！
こんな頑丈そうな城門、
どうすればいいの〜！？

ファーベル

どこか、別に入口を探しましょう。
そうすれば──

ダンテ

お下がりください。
王国守備隊のない城門など、
この俺が──

ダンテは槍を構えると、オーラを込めた一撃を城門へ向けて放つ

カナタ

うおっ！？

アイリス

す、凄い気迫──！

ダンテ

あの野郎にはナメた真似を
されたからな。正面から
叩き潰してやらないと気がすまん

ダンテ

このまま王城まで突っ切るぞ！

カナタ

よし、行こう！

ファーベル

王の間……やっと、辿り着いた！

ダンテ？

フン、どうにも外が騒がしいと
思えば貴様らの仕業か

ダンテ？

あれほどの力の差を
見せつけられても尚、
余に逆らおうというのか？

ダンテ

随分なご身分じゃないか、
もう一人の俺

ダンテ

その玉座、貴様如きが
座ることを許されると思うなよ？

ダンテ？

貴様は──そうか。
死んだと思っていたが、
生き延びておったのか

ダンテ

死に場は心に決めているからな

ダンテ？

虫ケラの考えは余には分からん。
ここで殺されるのが本望ということか

ダンテ？

ならば──それもまた、良かろう

ダンテ？

〈繁栄のルーン〉よ、我に力を！

ダンテ

へっ……コイツは凄い。
〈繁栄のルーン〉、
とんでもない代物だ！

ファーベル

アイリスさん──お願い！

アイリス

〈衰退のルーン〉よ、私に、力を！

ダンテ？

き──貴様ら、どこでそれを！？

ファーベル

消え失せなさい、悪しき者よ！

ダンテ？

く……ぬおおおおおお！！！！！

カナタ

うわっ！

カナタ

………な、……なんだ…？

ファーベル

消え……た……？

ダンテ

いや、そんな気配はなかった──
恐らく、逃げおおせただけでしょう

ダンテ

後を追いましょう。
ここで叩いておかなければ、
後々面倒なことになる！

カナタ

よし、追おう！

ドラゴン

ガアアアアアッ！！

ダンテ

コイツが……このドラゴンが偽物の
正体か。道理で、魔物達を
自在に操れるわけだ！

ファーベル

そんな──なんて、禍々しい……！

キャトラ

こ、このドラゴンは──！

アイリス

少し姿は違うけれど……
でも、間違いない！

ドラゴン

グォォォォォ！！！

ダンテ

来るぞ、構えろ！

ドラゴン

グ……グァァァ！！！

ダンテ

これが、王国を破滅に追い込んだ
元凶の末路か。
──胸糞悪いな

カナタ

ああ……それにしても

アイリス

どうして、こんな所に
あのドラゴンが……？

ダンテ

……何かを知っているような
口ぶりだな。ドラゴンが
どうかしたのか？

カナタ

それが……

旅立ちの出来事をダンテに話す

飛行島の遺跡に巣食っていた黒きドラゴン、闇に飲まれたカイル

そして、アイリスを付け狙う闇の一族、エピタフ……

ダンテ

するとこの国は、お前達の言う
〈闇〉とやらに無茶苦茶にされて
しまったというわけだ

ファーベル

いったい、何者なの？
その〈闇〉っていうのは

アイリス

……ごめんなさい。
詳しいことはまだ、何も

アイリス

一つ確かなことがあるとすれば、
世界が少しずつ闇に
蝕まれているということ

アイリス

それだけは、間違いありません

ダンテ

……フン。
闇だかなんだか知らないが──

ダンテ

イラつかせてくれるぜ

ファーベル

……カナタ、
アイリス様、キャトラ様、
そして……ダンテ

ファーベル

これでやっと、私は──

ダンテ

ファーベル姫。戦いはまだ、
何も終わってはいません

ダンテ

この国を再び建て直し、
元の栄華を取り戻すまで──

ダンテ

我らの戦いは終わることはないのです

ファーベル

分かっています。
それでも──今は言わせてください

ファーベル

皆さん、本当にありがとうございます

ファーベル

バルラ城塞王国の王女して、
心からのお礼を申し上げます

キャトラ

結局、〈ルーン〉は
見つからなかったね

キャトラ

〈衰退のルーン〉も、
大いなるルーンじゃ
なかったみたいだし

アイリス

そうね……でも、
ルーンドライバーは間違いなく
この島を指していたのよね？

カナタ

ああ、それだけは確かだ

イゾルダ

お揃いですな、皆様

アイリス

イゾルダさん！それに──

ダンテ

よう、この間は世話になったな

イゾルダ

ファーベル様から仰せつかり、
皆様へこれをお届けに参りました

カナタ

これは……

キャトラ

それ……〈繁栄のルーン〉と
〈衰退のルーン〉？

イゾルダ

聞けば、皆様は
〈大いなるルーン〉を求めて
旅を続けておられるとか

イゾルダ

ファーベル様はこの度の御礼に、
ルーンを皆様へお贈りするとのこと

アイリス

でも、その２つのルーンは──

イゾルダ

分かっております。
〈繁栄〉と〈衰退〉のルーンは
大いなるルーンではございません

イゾルダ

ですが──

イゾルダは２つのルーンを重ねると不思議な呪文を唱えた。次の瞬間──

閃光を纏いながら、２つのルーンは美しい１つの大きなルーンへと姿を変える！

カナタ

なっ、２つのルーンが合体した！？

イゾルダ

これが、バルラに伝わる
大いなるルーン

イゾルダ

繁栄と衰退、表裏の力を併せ持つ
〈運命のルーン〉

イゾルダ

さぁ、受け取っておくれ

キャトラ

これで、次の島へ出発できるわね〜！

カナタ

良かった！まさかこんな風に
〈大いなるルーン〉が見つかるなんて

イゾルダ

星々も、世界中で
闇の力が大きくなっていると
語りかけてきております

イゾルダ

皆様の行く先には、
さらなる深い闇が待ち受けて
いるやもしれません

アイリス

はい──私達は、
それでも進まなければならないんです

カナタ

もう、決めていることだから

ダンテ

そこで、なんだがな、お前ら。
俺も、一緒に行ってやるよ

カナタ

えっ、いいのか？

ダンテ

闇ってやつにやられっ放しじゃ、
腹の虫が治まらないからな

ダンテ

ダメって言われてもついてくぜ

アイリス

でも、ファーベルさんは──

ダンテ

許可はもらってるさ

ダンテ

直に、国外に待避してた連中も
戻ってくるだろうし──

ダンテ

俺がいなくても、きっと大丈夫だ

アイリス

でも……

ダンテ

さぁ、早く行こうぜ。
さっきから暴れたくて体が──

ファーベル

聞いてないわよ、ダンテ

ファーベル

まったく、勝手なんだから

ファーベル

一言ぐらい、言ってくれても
いいのではないかしら

ダンテ

それは……まぁ、そうですが……

ファーベル

……くすっ

ファーベル

ごめんなさい、困らせるつもりは
なかったの

ファーベル

ただ、お別れくらいはちゃんと
言っておきたかったから

ファーベル

行ってらっしゃい、ダンテ

ファーベル

私、あなたが戻ってくるまでに、
きっとこの国を建て直してみせます

ファーベル

だから──必ず

ファーベル

帰ってきて、下さいね

ダンテ

ああ、約束する

カナタ

よし、それじゃあ出発するぞ！

……………

………

エピタフ

ク……ククククッ……！

エピタフ

面白くなって来ましたねェ

エピタフ

決して交わらぬ白と黒の結末……
しっかりと、見届けさせて
もらうことにしましょう

エピタフ

ギャハハハッ！！

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