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隣の席の糸師凛

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隣の席の糸師凛

3 - 期末テスト近いってよ

♥

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2024年12月07日

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柏木 響

お母さん、お父さん、いってきまーすっ。

柏木 響

ふー、あっつい。

入学してから数ヶ月、もう梅雨も過ぎて、 暑い夏がやってくる。

森宮 紗奈

響っ、おはよぉ、暑いね〜。

柏木 響

紗奈、ほんとあつい〜、溶ける〜。

柏木 響

…溶けた〜。

森宮 紗奈

…いや溶けないでよ!?

柏木 響

ふふ、ナイスツッコミ。

森宮 紗奈

もぅ…そういえば、糸師くんとはあれからなんか進展とか…。

柏木 響

ないからっ!何を期待してんの紗奈は!?

森宮 紗奈

へ〜?ふ〜ん?別に〜?

柏木 響

紗奈は好きな人とかいないの?そっちの方が気になるんだけど。

森宮 紗奈

え〜私?、私は自分が恋愛するって言うより、他人の恋愛眺めて
楽しむタイプだからさ。

柏木 響

へ〜…。

森宮 紗奈

なんかねー、自分が恋愛するってのは違うんだよね、なんか。

柏木 響

…まぁ、いろんな楽しみ方でいいと思う。

森宮 紗奈

あ、その反応、話についていけなくなって諦めたね!?

柏木 響

だって分かんないもん、他人の恋を見たことないし、
私自身も恋したことないし。

森宮 紗奈

そっか〜、まぁ響もいずれ分かるよ。恋の楽しさと儚さが。

柏木 響

なんか良い感じに丸めあげたね…。

森宮 紗奈

いいのいいの、細かいことは〜!ほら、早く学校行くよ。

柏木 響

分かってるってば〜。

柏木 響

凛くん、おはよ!

糸師 凛

…おう。

最近、凛くんはやっと挨拶に反応を返してくれるようになった。 まぁ、相変わらず素っ気ないけど。

なんやかんや認識はされていると思うと、 ちょっと心がくすぐったくなる。

でも、仕草や表情に出せばまた気持ち悪いとかなんとか言われそうなので、にやけそうになるのを必死にこらえている。

糸師 凛

…なんかきめぇ。

柏木 響

ひどい!

糸師 凛

うるせぇ。

柏木 響

…。

なんなんこのロンリー下まつげ… とか言うといつぞやの嫌っそうな顔をされるので気をつけよう。

せんせー

皆さん、席に着いてください。

せんせー

知っているでしょうが、もう期末テストも近づいています。
皆さん勉強の方は順調ですか?
〜〜〜〜、〜〜〜〜〜〜〜。

柏木 響

…。

は、え、テスト?期末?え、もうそんな時期?

やばいやばい、なんもしてない。え、どーしよー。 今から勉強すればまだ間に合う?

そうだ、凛くんだ、いっつも授業ろくに聞いてないけど、 この前街中歩いてたら外国人に道案内してるとこ見かけたから きっと頭いいんだよね。

そう思って、ちらりと隣を見ると…。

糸師 凛

…。

興味なさそー、廊下の方見てるー。 えぃや、テストだよ?期末だよ?

あ、もしかして勉強余裕って感じ?じゃあ教えてもらおうかな。 でも多分教えてくれなさそう。まぁいいや、当たって砕けよう。

柏木 響

ね、ねぇ凛くん…もしよければ勉強教えてくれたり…。

糸師 凛

あ゛?知らねぇ。

柏木 響

え。

柏木 響

数学とか、教えてくれたり…。

糸師 凛

だから、知らねぇよ。

柏木 響

え゛

ドユコト? めんどくさいから適当に返してるだけ? それとも本当に…いやまさかあの凛くんがそんなわけ…。

柏木 響

え、英語だけでも…!

糸師 凛

…。

柏木 響

そんなあからさまに嫌そうな顔で見下ろさないでよ。

糸師 凛

ッチ…暇でしょうがねぇときがあれば英語は教えてやるかもな。

柏木 響

ありがとうございます神さま仏さま凛さま…。

柏木 響

あの〜、英語以外は…。

糸師 凛

あ゛?んなもん1人で勉強してろ。

あ、これできないやつだ。

糸師 凛

てか、お前には連れがいるだろ。そいつに教えてもらえよ。

あ。

柏木 響

そうじゃん、私には紗奈がいた…!

糸師 凛

忘れてたのかよ…。

そうだよ、紗奈がいるじゃん、わざわざ凛くんに頼まなくても、 紗奈なら勉強優しく教えてくれるし。

柏木 響

あでも…紗奈、英語だけできない…。

糸師 凛

…はぁ?

柏木 響

ということでやっぱお願い凜くん!英語だけでも教えてください!

糸師 凛

ッチ、なんで俺がわざわざそんなことしないといけねぇんだよ。
てめぇに時間割いてやるほど俺は暇じゃねぇ。

柏木 響

お願いー!好きなものなにか奢るから!

糸師 凛

はぁ?んなので釣れるかよバカ。
自分でどうにかしろ。

柏木 響

凛くんのケチー!

糸師 凛

はぁ…まじでめんどくせぇ。しつけぇ…。

糸師 凛

というかお前、他に喋れるヤツいねぇのかよ、そこら辺の女にでも教えてもらえばいいだろ。

柏木 響

んー、いないね。

凛くんと仲良くなることに集中して、他の生徒に 全然話しかけていなかったというのはある。それは反省。

でも、何故だか時々、鋭い視線を感じることがあって、 特に、こうやって凛くんと話してるとき…。

最初は凛くんが睨んできてるんだろうなと思ったけど、 視線を感じる方向はいつも別の場所。

クラスの誰かがいつも私を睨んでいると思うと、 怖くて話しかけれない。だから、私がこの学校で話せるのは、 紗奈と凛くんだけ。

柏木 響

あ、そろそろ授業始まるよ。

糸師 凛

言われなくても分かってる…。

柏木 響

せっかく言ったんだからお礼ぐらい言ってくれたって
いいじゃん!?

糸師 凛

うるせぇ、黙って座っとけ。

退屈な授業がやっと終わって、昼休憩、 途端に周りがピーピーうるさくなる。

まじうるせぇな、モブ共が…。

ずっとあのうるさい空間にいたらゲロ吐きそうだと思い、 屋上で飯を食うことにした。

糸師 凛

(あいつも来ねぇしな、鯛茶漬けうまー…。)

ガチャ

糸師 凛

…?
(ッチ、誰か来たのかよ、めんどくせぇな…。)

クラスメイト A子

でさーw

クラスメイト B美

まじ?ウケるーww

クラスメイト C子

ちょーおもろいじゃんww

糸師 凛

(ッチ、うるせぇモブ共だな…てか気付いてねぇのかよコイツら、
脳みそ詰まってないだろ。)

クラスメイト C子

てかさ、柏木ってウザくない?

クラスメイト A子

わかるw、あいついつも凛くんにぶりっ子してんじゃん、
まじキモい。

クラスメイト B美

凛くんもあれ絶対迷惑だよね〜、まじ消えてくんないかなw

糸師 凛

(なんだあいつら、しょうもねぇ。)

糸師 凛

(てか勝手に俺の気持ち語ってんじゃねぇよ、
モブに読めるわけねぇだろ。)

糸師 凛

…おい。

クラスメイト A子

え!?凛くん?いたの!?

クラスメイト B美

ごめんね?うるさかったでしょ。

クラスメイト C子

でも気にしないでね、あ、てかさ、柏木って子に迷惑
してるんでしょ?私達から辞めるよう言っといてあげるよ。

クラスメイト A子

C子天才!任せといてよ凛くん。

糸師 凛

あ゛?勝手に決めんじゃねぇよ、てか邪魔だ、どけモブ共。

糸師 凛

(これ以上聞いてたら飯不味くなるし、耳腐る。)

クラスメイト B美

え、ちょ、待ってよ凛くんっ!?

柏木 響

最後まで見て下さりありがとうございました!

柏木 響

キャラ崩壊してないか不安すぎる…。
次回も見てくださると嬉しいです!

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