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第7話 使用人殺人事件

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第7話 使用人殺人事件

1 - 第7話 使用人殺人事件

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2018年09月25日

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山田 隆夫

それでは、また明日。昼頃に来ますので。

加藤 恭子

はい、頼みます。

山田は車を発進させ、署に戻った。

轟 健二

それじゃあ、飯食って風呂でも入るか。この宿は露天風呂があるらしいからな。

加藤 恭子

えぇ、そうですね。

〇〇宿 203号室

轟 健二

それじゃあ、飯も食ったし風呂に入るか。

加藤 恭子

そうですね。

〇〇宿 露天風呂 男湯

轟 健二

ふう、気持ちいいな。

轟 健二

まるで湯治だな…ふぅ。どうせなら、混浴だったら良かったのにな。だが、この背中は見せれんな。…事件の事でも考えるか。

…顔を潰された被害者の後藤。

行方不明の近藤。

男女の関係にあった亜希子と言う人物。

木に囲まれた事件現場。

散歩の時に聞こえた謎の物音。

そして、様子のおかしい加藤。

いや、最後のは関係無いか。

だが、様子がおかしいのは事実だ。本当に何を聞いた…?

アレだとしたら、少し不味いな。

もし、アレだったら山田の野郎は1度絞める。

轟 健二

ふぅ。取り敢えず、もう少し入ってから出るか。

〇〇宿 露天風呂 女湯

加藤 恭子

轟さん。私は頼りないですか?

轟さんが私に心配をかけないようにしているのは判ってます。

それは嬉しいですけど…

加藤 恭子

…なんて言えばいいか判りませんけど…

健二さん…私を置いて行かないでください…

〇〇宿 203号室

轟 健二

ん?加藤はまだ温泉か。

轟 健二

まぁ、女性は風呂が長いって言うしな。

轟 健二

ふぅ。湯治の効果か、多少痛みも和らいだな。

轟 健二

温泉、様々だ…っ!

…和らいだのは一瞬か。

轟 健二

大人しくしておくか。

30分後

轟 健二

…いくらなんでも遅過ぎないか?

俺と加藤が同じくらいの時間に温泉に入って、俺が30分くらいで出て来たから、加藤はだいたい、1時間くらいか。

轟 健二

…少し様子を見に行って貰うか。

〇〇宿 温泉入口

轟 健二

あの、すいません。

女将

どうかなされましたか?

轟 健二

女性の連れが温泉に入ったきり、1時間経っても出て来ないんですよ。

轟 健二

少し、様子を見て貰えませんかね?

女将

そうですか。のぼせてでもしたら大変ですからね。判りました。見てきましょう。

轟 健二

すみませんねぇ。

女将が女湯に加藤の様子を見に行った。

そして、しばらくすると…

女将

お、お客様!

轟 健二

っ!

轟は女将の声に、嫌な予感を感じ、女湯に入った。

すると、加藤が風呂場で倒れていた!

轟 健二

恭子!

女将

貴方のお連れ様ですか!

轟 健二

えぇ、そうです。

いくらなんでも、遅過ぎると思った、くそっ!

轟 健二

…のぼせているだけの様です。

女将

そ、そうですか。良かった…

女将

…って。

轟 健二

女将

お客様!お連れ様が心配なのは判りますが、仮にも女湯ですよ!それにお連れ様は裸なんですよ!

轟 健二

あ、あぁ、すみません。それじゃあ、連れを宜しくお願いします。

女将

判りましたから、早く出てください!

轟 健二

…はい。

轟は加藤に背を向け、女湯を出た。

ふぅ。あぁ、良かった。のぼせていただけか。

息もしてたし、のぼせて何かがあるなんて事は無さそうだな。はぁ、良かった…

…しかし、のぼせるまで一体何を考えていたんだ?

女将

お客様。お連れ様に服を着させましたので、入ってきて大丈夫ですよ。幸いにも他のお客様は居ないので。

そう言う女将の声が女湯の奥から聞こえた。

轟 健二

すみません。御迷惑をお掛けしました。

女将

いえ、あのままになっていたら、大事になる所でした。

女将

ですが、もし次、こんな事があってもいきなり女湯に入らないで下さいよ!

轟 健二

…はい、すみません。

轟 健二

私が部屋に連れて行きますので。

女将

はい、頼みました。

轟はのぼせて気絶している加藤をお姫様抱っこをした。

轟 健二

っ!

女将

お客様…もしかして何処かお怪我を…

轟 健二

いえ、大丈夫ですよ。

轟は背中の痛みに耐えながら、加藤を部屋へと運んだ。

〇〇宿 203号室

轟は203号室のドアを開け、加藤をベッドに静かに下ろした。

轟 健二

はぁ…はぁ…はぁ…

轟 健二

背中が悪化するかもな。

まぁ、湯治分がプラマイゼロになったと思えば良いか。それに、加藤からいい匂いがしたしな。

轟 健二

ぐっ!

轟 健二

はぁ…はぁ…

轟 健二

はは、学生の頃に腰痛になった事があるがそれとは比にならんな。

轟 健二

……っ!

轟は遂に痛みに耐え切れず、ベッドに倒れた。

轟 健二

はぁ…はぁ…はぁ…

轟 健二

ちっ!これじゃあ、あの時と同じだな…ぐっ!

轟 健二

…加藤には心配させない様にしていたのに、これじゃあ結局、心配させてしまうな…

轟 健二

はは、情けない…

加藤 恭子

ん……ん〜

すると、気絶していた加藤が目を醒ました。

轟 健二

…起きたか。

加藤 恭子

…あ、轟さん。

轟 健二

良かった…ぐっ!

加藤 恭子

と、轟さん、また痛みが悪化したんですか!

轟 健二

あ、あぁ、少しな。

轟 健二

っ!

加藤 恭子

何処が、ちょっとですか!ちょっと待ってて……あれ?

加藤が起き上がろうとすると、ふらつき、起き上がれなかった。

加藤 恭子

あれ?なんで?

轟 健二

加藤、お前、風呂場でのぼせて倒れてたんだぞ。

加藤 恭子

え!?

加藤 恭子

…そう言えば、温泉の途中から意識が無いような…

轟 健二

のぼせて気絶してたからな。

加藤 恭子

…そうですか。

加藤 恭子

はっ!?まさか…

轟 健二

ん?どうした?

加藤 恭子

わ、私の裸見ましたか!?

轟 健二

……

加藤 恭子

み、見たんですね!

轟 健二

…不可抗力でな。

加藤 恭子

〜〜〜!

加藤 恭子

轟さんの変態!強姦魔!

轟 健二

おいおい、強姦魔は言い過ぎじゃないか?

轟 健二

俺だって心配したんだぞ。様子を見に行ったら倒れてたんだから。

加藤 恭子

…心配掛けてすいません。

轟 健二

まぁ、久しぶりに加藤の裸が見えて嬉しかったがな。

加藤 恭子

〜〜〜!

加藤 恭子

やっぱり轟さんの変態!

ふふふ、ほんと、恭子は可愛いな。

そう言えば、恭子と話してると痛みが和らぐな。

轟 健二

ところで加藤。

加藤 恭子

…なんですか、変態さん。

それは確定なのか?

轟 健二

お前、山田から何を聞いた。

加藤 恭子

っ!

轟 健二

答えろ。

第8話に続く

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