主
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主
主
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18,夜を繋ぐ手
花鏡楼の奥、誰も足を踏み入れない裏座敷。
そこに敷かれた薄い布団の上で、すちは浅い息を繰り返していた。
頬は紅潮し、額には汗が滲んでいる。
時折咳き込み、口元から赤いものが滲むたび、傍らの誰かがすぐに布で拭った。
蒼霞
蒼霞
こさめの低い声が響く。
五人は顔を見合わせ、小さく頷いた。
――切見世に踏み込んだことが知れれば、ただでは済まない。
だからこそ、看病は順番に、静かに行うしかなかった。
最初に残ったのはみことだった。
すちの上体を支え、湯気の立つ椀を口元へ寄せる。
黈羽
薄い粥を小さじで運ぶと、すちは呻きながらも僅かに喉を動かした。
翠嵐
黈羽
みことは唇を噛む。
黈羽
黈羽
黈羽
答えはなかった。
ただ、弱々しい呼吸が続いていた。
交代に現れたのはなつだった。
扇を閉じて傍らに置き、濡らした布で額の汗を拭っていく。
紅鶴
囁きながら、布を優しく滑らせる。
紅鶴
すちは瞼を震わせ、うっすらと目を開いた。
翠嵐
紅鶴
なつは淡く笑い、布を替えた。
次に座ったのはらん。
丁寧な手つきで薬草を煎じた湯を差し出す。
桃李
桃李
翠嵐
桃李
らんは声を抑えきれずに低く唸った。
桃李
桃李
強い言葉に、すちは小さく咳き込みながらも、煎じ薬を口にした。
やがて夜も更け、いるまが灯を手にやって来た。
椀の中で揺れる水を口元に運びながら、いるまは微笑む。
茈月
茈月
翠嵐
掠れ声が、闇に滲む。
茈月
茈月
茈月
囁きは甘く、それでいて残酷な現実を隠さない。
茈月
茈月
すちの指先が、わずかに震えた。
明け方。
最後に看病に入ったのはこさめだった。
静かに脈を取り、荒い呼吸を数え、記録するように眉を寄せる。
蒼霞
蒼霞
独り言のように呟き、水を口に含ませる。
蒼霞
蒼霞
すちの閉じられた瞼の下で、涙が光った。
夜が明けきる頃、五人はまた揃って裏座敷に集まった。
すちの呼吸は依然苦しい。
だが、昨夜よりも確かに深く、安定していた。
黈羽
みことの声が震える。
なつが頷き、らんが大きく息を吐いた。
桃李
桃李
いるまが扇を開き、笑う。
茈月
こさめが静かに告げた。
蒼霞
蒼霞
蒼霞
五人の目が一斉にすちを見た。
その眠りは浅く苦しいものだったが――確かに、生きていた。
18・了
主
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡190
主
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コメント
2件
いつもお話出るたびにわくわくしながら見てます!描き方?がこの話に合ってて何回見かいしても飽きません!これからも投稿待ってます!!