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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 翠様虐められ注意⚠️
rara🎼
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朝の保健室は、ほんのりラベンダーの香りがしていた。
らんがこっそり置いたアロマディフューザーが、空気に優しさを混ぜている。
らん
らんが紅茶を差し出しながら、何気なく言った。
すちは驚いて、思わず聞き返す。
すち
すち
らん
らん
すちは、紅茶をひと口飲んでうなずいた。
すち
社会の授業では、いるまが黒板に「夢と現実」というタイトルを書いていた。
いるま
いるま
すち
すち
いるま
いるま
いるま
いるま
すち
いるま
いるま
いるま
理科の時間、らんは「環境と人間の関わり」というテーマで講義をしていた。
らん
らん
すちは、思わずつぶやいた。
すち
らん
らん
らんの目が、すちの目にしっかりと重なる。
その優しさに、また少しだけ、自分を受け入れられた気がした。
国語の時間、なつは「手紙」を題材に授業をしていた。
なつ
なつ
なつ
なつ
なつ
すちはペンを握りしめながら考える。
「過去の自分」……あの時、机に白い花が置かれていた朝。
何も言えず、何もできず、ただ立ち尽くした自分に。
小さく、一文だけ書いた。
ここにも、味方がいたよ
なつはそれを読み、何も言わずに軽く背中を叩いた。
数学のこさめは、いつものように穏やかに問題を出していた。
こさめ
こさめ
すちは線と点を結びながら、ふと尋ねた。
すち
こさめは少し考え、静かに答えた。
こさめ
こさめ
こさめ
こさめ
すちは、胸の奥に灯る何かを感じた。
それは、こさめの過去と自分の今が、どこかで繋がっているという実感だった。
英語の授業では、みことが“dream”という単語をホワイトボードに書いていた。
みこと
みこと
すちはノートに、“dream: デザイナー”と書き、隣に“hope: また誰かと笑う”と添えた。
みことはすちのノートを覗き込んで、やわらかく微笑んだ。
みこと
みこと
チャイムが鳴るまで、五人の教師はずっとすちと向き合ってくれた。
時間が終わっても、すちはまだその余韻の中にいた。
すち
誰に言うでもなくつぶやいたその言葉を、らんが聞いていて、そっとお茶を足してくれた。
らん
らん
その頃、教室。
すちの机には、相変わらず誰も触れていなかった。
しかし、昼休みに教室を出て行った一人の生徒が、何気なく保健室の前を通りかかったとき、
掲示板に飾られた小さな絵に目を留めた。
その絵の隅に、小さく「S」のサイン。
その生徒は、すぐには何も言わず、ただその場を去った。
だが、絵は確かにそこにあり、誰かの目に映っていた。
放課後、すちは進路希望の紙をそっと開いた。
まだ何も書けなかったけど、余白に、鉛筆で小さくこう書いた。
分からない
でも、考えてみようと思う
それだけで、今のすちには十分だった。
第15話・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡160
rara🎼
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コメント
3件
今回も最高でした! なんだろうクラスメイトが日に日に少しづつ変わってる気がします! ♡1500押させていただきました!