ハラム
ハラム
ハラム
星が輝く月夜に俺は地に頭を擦り付けていた。 俺はついさっきあいつと戦おうと刀をとった。 やつも刀を抜き刀身を俺に見せた。 その刀は気味が悪かった。 刀は紫で、赤い目が何個もついていた。 そして、刀を振った。 一振りで後ろの家が真っ二つになった。 けれどそんな事で、土下座などしない。 奴の目だ。 奴の目には上弦の壱と書かれている。 あいつは間違いなく十二鬼月最強の上弦の壱だ。 十二鬼月とは、全ての悲劇の元凶、最強の鬼、鬼舞辻無惨の血を多く分けていただいてる鬼だ。 柱でも敵うかわからない奴だ。 鬼舞辻の血の量は鬼の強さに比例する。 多く摂取する分だけ、より強大な力が手にはいる。 そんな奴に俺が敵うわけない。俺は今すぐ逃げたかった。 だが逃げたら殺される。 そして、俺は頭を下げた。 土下座だ。 鬼に土下座ほど屈辱的なものはないが、命が惜しかった。 命さえあれば何度だって戦える!生きてさえいればいつか勝てる、勝ってみせる。 そう信じて生きてきた。 奴が口を開いた。 「鬼となり・・・さらなる強さがほしいか?」 俺は何を言っているのかわからなかった。また口を開いた。 「あの方に認められれば我らの仲間となるだろう。」 そして、奴は俺の手に赤い液体を注いだ。 「強い剣士ほど鬼になるには時間がかかる。私は丸三日かかった。」 奴のやろうとしてる事がわかった。 俺を鬼にしようとしてるのだ。 それが確かならこの赤い液体は鬼舞辻の血! 俺が今まで殺してきた鬼になれと? 冗談じゃない。 さっさとこの血を捨てて逃げ・・・ 次の瞬間 「有り難き血だ。一滴たりとてこぼすこと罷り成らぬ。こぼした時には」 俺は驚き唾を飲み込んだ。 奴は少しためてこう言い放った。 「お前の首と胴は泣き別れだ。」 心臓が跳び跳ねそうに恐怖した。 もう血を捨てる選択肢はなくなった。 もう飲むしか、一滴残らず飲むしか生き残れない。 俺は一瞬の内に脳内で奴を殺せる方法を考えたが無理だった。 待てよ? 鬼になったらどんな得がある? そして、一つの考えが浮かんだ。 俺が鬼になったら雷の呼吸の使い手から鬼を出す。 それはあいつにとって最悪の事なのじゃないか? 俺とあのカスを二人で後継と言ったあの師匠、いやあのジジイをおとしめられる! だが鬼になるまでにはどのくらい辛い事があるのだろう。 怖い。 怖くてしょうがない。 それならあの最終選別の方がまだマシだ。 恐る恐る俺はその血を飲んだ。 一滴も残さず全て。 胸の奥からまるで溶岩のような熱さがこみ上げてきた。 体の細胞が潰れ鬼の細胞に入れ替わり、どんどん人ではなくなっていった。 俺の意識は遠く遠く離れていった。 俺がいたのは真っ白な空間だった。 そこにはかつて俺と寺でともに過ごし、鬼に殺された家族がいた。 そいつらはさようならと一言告げで奥の暗い暗い闇に歩いていった。 待てよ おい! 次にジジイが現れた。 そして、このバカ弟子が!と怒鳴って暗い闇に歩いていった。 おい 行くな 行かないでくれ! 最後に善逸が現れ、じゃあな兄貴と言って去って行った。 やめろ やめてくれ 俺を独りにしないでくれ。 独りは嫌だ。嫌だ。 目を開けると目の前に、無表情の上弦の壱と、俺が初めて出会った鬼、初任務の鬼が現れ、上弦の壱が手をさしのべた。 こっちに来いと言った。 俺は涙を流しながら、まるで鬼のような爪が生えていた自分の手を彼らの手と重ねていた。 その瞬間奥の黒い闇が俺を襲った・・・ パチッと目を開けると俺は暗い暗い洞窟の中にいた。 あれは夢だったのか? 洞窟の出口を覗くと朝だった。 俺は洞窟から出ようとすると、体が焼けるように熱い。 俺はすぐに日差しから離れた。 恐る恐る自分の手を見る。 焼けた右手は皮膚がなく、残った左手を見た。 肌が白く、爪が尖っている、まるで鬼のような・・・ 俺はすぐに口に手を突っ込んだ。 そして歯を確認する。 やはり、牙があった。 俺は鬼になってしまったようだ。 あれは夢ではなかったのか。 なぜか嬉しかった。 これで、この力であいつらを殺す! 俺は一瞬、なぜか脳裏に浮かんだあの姿、美しい夜の戦士。 あいつを殺せるのか? 俺は赤面し、綺麗な方の左手で顔を殴った。 なにあいつの事を認めているんだ?クソ! 夜になって、腹が減ったから外へ出た。 右手は完治していた。 振り返り、洞窟をよく見ると、誰かが生活していたように見える。 奥には人一人入れそうな穴、そのまた奥には竹が積み重なっていた。 (彼は知らなかった。ここの洞窟は竈門炭治郎と妹の竈門禰豆子が鱗滝左近次を訪ねに行く道中に鬼の禰豆子を連れて昼でも歩けるようにとかごをこしらえた場所だった。) そして、少し歩くと民家があった。 鬼は人を食うんだよな? その民家にガラリと入り、のうのうと寝てる夫婦は飛び起きて悲鳴をあげた。(そこは炭治郎が禰豆子を運ぶかごの材料をあげると言った、あの農家の家だった。) あの寺の悲鳴を思い出す。 人数は違えど、全く同じだった。 俺は刀でそいつらのうなじを切った。 そして、バタリと倒れた。 そして、男を先に食った。 うまかった。 まるで俺の好きな牛鍋みたいな肉、血の臭いが炊きたての白米のようないい香り。 俺は時間を忘れむさぼり食った。 完食した。 人がこんなにも旨かったなんて。 そして、家に立て掛けてあった時計を見た。 まだ三時だ。 俺はすぐ近くの山に入り、呼吸を使えるか確かめた。 「雷の呼吸 弐ノ型稲魂」 一瞬の五連撃 それぞれの雷が木を襲った。 大きな音をたてて倒れた。 鬼の力のせいで俺の稲妻は黒かった。 月明かりがあったから見えたものの、もし新月だったら、夜の闇に溶け込んでいただろう。 俺はもう戻れねぇんだな。 もしかしたら壱ノ型も使えるんじゃ?と思い壱ノ型をやってみたが無理だった。 そして、あの洞窟に入り、朝を乗り越え、夜を迎えた。 今度は帰宅途中の人を食った。旨かった。 そして次もまた次も食った。 もう何人食ったか覚えてない。 ある夜俺はジジイの元へ行った。 この姿をジジイに見せなきゃ俺の復讐は一歩も進まない! あのジジイにありったけの憎しみをぶつけてやる! あんなカスと二人で後継にした恨みをはらす! そして、ガラリと戸が開くとジジイは俺を見て、目を見開いた。 「お・・・お前?まさか獪岳か?」 気づいたようだ。 俺は久しぶりに口を開いた。 「よぉジジイ久しぶりだな。」 ジジイは言った。 「獪岳その姿は?まさか鬼に!まさか血を!?」 「あぁそうだよ。俺はあのお方の血を飲んだんだ。てめぇを殺すためにな!」 「どうしてじゃ?どうしてお主はそんな・・・」 「うるせぇ!!!死ね!」 俺は刀を抜いていた。 その刀は月に輝き、白銀に輝いていた。 「雷の呼吸 参ノ型 聚蚊成雷」 俺は最初からジジイを殺そうとした。 黒い稲妻がジジイを襲った。 ジジイはそれを近くにあった薪割り用の斧でそれを防いだ。 さすが元柱。 強い! ジジイはすぐ家に入り、押し入れにあった日輪刀を取り出した。 かつてジジイが柱時代に使ってた刀だ。 あれで首を切られたら死ぬ。 奴はあの構えをした。 あいつと全く同じ構えだ。 「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃!!」 青白い稲妻が俺を襲った。 速い! 俺は刀で受け止めた。 あの隊員同士の殺しあいの刃物と刃物のぶつかり合う音ではなく、キィィィーンと刀が鳴いた。 俺はすぐに呼吸を使って戦った。真夜中の山に雷鳴が響き渡った。 ジジイは身体中血まみれだった。 俺は鬼だ、傷もすぐに塞がる。 お互い刀を構えた。同じ呼吸同士のぶつかり合いは単純に力比べだ。 強い方の呼吸に弱い呼吸が飲み込まれる。 その事は二人とも知っていた。 静寂の時が流れた。 お互いに声を揃えて言い放った 「 雷の呼吸! 陸ノ型! 電轟雷轟!!!」 青白い稲妻と黒い稲妻がぶつかり合った。 月はそれをただ見つめている。 一瞬だった。 パァーンと綺麗な音がした。 俺の刀が弾き飛ばされた。 そして、振り返るとジジイは刀を振り、俺の首に・・・ 「ワシには無理じゃ。」 涙を流しながらジジイは言った。 何を言っている? ジジイの刀は俺の首ギリギリにあった。 ジジイは 「これは全てワシが悪いんじゃ。」 と言った後、ジジイは刀を鞘にしまい地に膝をつき、「すまなかった。」と土下座をした。 その土下座は俺が上弦の壱にした情けない土下座ではなく、命を惜しまない、とても誠実な土下座だった。 「ワシにはお主の気持ちがわからなかった。いや、わかっていると勝手におもっとった。自分勝手なジジイじゃ。」 俺は口を開き怒鳴った! 「じゃあなぜ!なぜ俺とのあのカスと一緒に後継にした!答えろ!」 ジジイは土下座をしながら言った。 「善逸は親も親族もいない。 あいつが一度でも失敗するとあいつの周りにいる人は、すぐに信頼を無くし、あいつをおいてけぼりにしてしまう! あまりにも可哀想だから、ワシはあいつに成功と言う経験をさせたかったんじゃ! けれどあいつ一人では荷が重すぎる。 だからお前ならと、お前らならこの雷の呼吸を任せてもいいと思ったんじゃ! だけどそれが嫌じゃったんじゃな。 お主の気持ちもわからないなんて師匠失格じゃ。」 俺は言葉が出なかった。 そして、俺は刀を拾いに行っていた。 やめろもうしないでくれ。 そして俺はジジイの土下座している頭めがけて刀を・・・ やめろ!!! 俺の刀はジジイの頭の横の地面にくいこんでいた。 俺は手持ちの小さな時計を見た。3時45分。 もうすぐ朝がくる。 俺は「また明日ここに来る」と言い残し暗闇に消えてった。 次の日の夜 ジジイが死んでいた。 白い装束を着て、月明かりが赤い血をキラキラと照らしていた。 切腹だ。 介錯もつけずに死んでいった。 善逸はこの事を知っているのだろうか? 俺が鬼だから? 俺が鬼になったから? 雷の呼吸の後継者から鬼を出したから? 俺は泣いた。 涙を流し泣いた。 顔から涙が落ち、流れている血にぽちゃんと落ちた。 これが俺が鬼になって流した最初で最後の涙だった。 今日はあのお方が鬼殺隊の総本部に乗り込み、鬼殺隊との最終決戦する日だ。 俺はつい先日善逸に手紙を送った。 俺が鬼になり、上弦になったこと、ジジイと戦ったこと。 そして、お前を殺すこと。 数分後 大勢の鬼殺隊が無限城に乗り込んできた。 そして、俺のいる場所にものすごい怒りと殺気が走ってきた。 そして、俺がいる部屋の前まで来た。 「いるんだろ 出てこい そこにいるのは分かっている。」 「口の聞き方がなってねぇぞ 兄弟子に向かって」 俺は善逸を見た。 急に襲ってくるかわからない。刀を握りながら言った。 「久し振りだなぁ 善逸」 奴は言った。 「獪岳 鬼になったお前を 俺は兄弟子とは思わない」 へぇそうかい。 まぁどうでもいい。 俺は善逸と軽く世間話をしたがあいつには通じてないようだ。 そして奴は 「適当な穴埋めで上弦の下っぱに入れたのがずいぶんうれしいようだな。」と言った。 へぇ言うようになったな。 だけどここで怒り狂ったらあいつに負けたみたいになる。 俺は全てにおいてあいつに勝たないと気がすまなかった。 そして、善逸は、「何で鬼になった?」と言った。 お前に何がわかる? 善逸は言った。 「雷の呼吸の継承権を持った奴が何で鬼になった。 あんたが鬼になったせいで!じいちゃんは腹を切って死んだんだ!!!」 あの光景が目に浮かんだ。 あの土下座。 あの涙。 あの赤く美しかった血。 それを遮るように善逸の声がした。 「じいちゃんは!一人で腹を切ったんだ!介錯もつけずに!なぜ苦しんで死んだかって?雷の呼吸の使い手から鬼を出したからだぞ!」 俺は・・・いや、鬼の俺は言っていた。 「知ったことじゃねぇよ!だからなんだ? 悔い改めろとか?違う!俺は俺を正しく評価するものにつく! あんなジジイ死んで当然だ!俺を後継にせず!お前と俺で後継とかぬかしやがったあのジジイ! 元柱でも耄碌したジジイには興味ねぇんだよ!」 善逸は言った。 「じいちゃんがかわいそうでならねぇよ!壱ノ型しか使えない俺との壱ノ型だけ使えないアンタ!後継に恵まれなかったじいちゃんは本当に不幸だな!」 俺は怒った。 「てめぇと俺を一緒にするんじゃねぇよ!!!!」 俺は刀を抜き雷の呼吸肆ノ型を出した。 避けられた! こいつ善逸か? 動きが別人だ! そして、弐ノ型を出した。 善逸は叫んだ! 「もう善悪の区別もつかなくなったんだな?」 そして、俺は言った 「区別はついてるぜ!」 参ノ型を発動しながら言った。 「俺を正しく評価し、認めるものは善! 低く評価し、認めないものが悪だ!」 善逸に攻撃があたった。全身から血が出た。 伍ノ型を当てた。 もう殺す気でいた。 善逸から霧のような血が出た。 雷の呼吸最強の陸の型を発動した。黒い稲妻が善逸を襲った。 もう引き返せなかった。 善逸は陸ノ型で吹き飛ばされ奈落の底に落ちてった。 俺は渾身の思いで叫んだ。 「俺はお前らとは違う!違うんだ!」 善逸に届いたかはわからない。 だが一応元々同じ屋根の下で同じ釜の飯を食った仲だ。 最後くらい見届けてならねぇとな。 ごめんな !? 俺は心の中でそう呟いていた。 なんだ今のは? ごめんなって誰に言った?まさか善逸に? そんなわけがない! 気づくと善逸は技の構えをしていた。 あの構えは? 壱ノ型でもない。 じゃあなんの? 次の瞬間目の前が反転した。 善逸がいない。 そして、俺の目の前に青白い稲妻が通りすぎていた。 その後あのカスの声で、こう言った。 「雷の呼吸 漆ノ型 火雷神」 見えなかった! 俺の知らない型だ! 俺は激怒した! やはり、あのジジイはあのカスを贔屓してやがったんだ。 その次の一瞬の言葉で俺は絶望に叩き落とされた。 「これは俺の型だよ。俺が考えた俺だけの型 この型で いつかアンタと肩を並べて戦いたかった。」 無理だあいつを越えることはできない。 耐えられない耐えられない。 あんなカスに俺は負けるのか? けれどあいつも落下して死ぬ。アイツも俺と一緒に死ぬんだ。 隊員が落ちてきた。 善逸とは違う。 落下のスピードが速く善逸を抜かして俺のところに来た。 近づくにつれて分かった。 鬼だ。 隊服を着た鬼だ。 その鬼は言い放った。 「独りで死ぬのは惨めだな」 と、言い残し、善逸を連れて上にいった。 また独りか、独りで死ぬのは一番嫌だった。 どこで道を間違えた? 俺は、俺は・・・ 目が覚めた。 目の前に川が流れ、川の向こう側と俺のいる場所に赤い花が咲き誇っていた。 すぐに彼岸花と分かった。 ここはどこだ?俺は起き上がり首を触った。 首がついている。 確か切られたはずじゃ? 「久しぶりじゃな 獪岳」 俺は驚き振り向いた。 ジジイがいた。 「ジジイ・・・なぜここに・・・やはり、俺に恨みが!?」 ジジイは言った。 「あぁ恨んどる。」 俺は冷や汗をかいたジジイは口を開き言った。 「あぁお前のことじゃないぞ。ワシ自信のことじゃ。」 何を言っている。 なぜ自分の事を恨む。 「ワシは弟子一人の気持ちも分からなかったダメな師匠じゃ。善逸は勘違いしとったな。雷の呼吸から鬼を出したから切腹したと言っておった。」 いやそれしかないだろう。ジジイは言った。 「ワシが切腹したのはお主に悪いことをしてしまった罪滅ぼしじゃ。」 俺は目を見開いた。 俺のため? 何言ってるんだ?「 お主の気持ち何も分かってやれなかった。お主を正しい道へ導けなかったこんな師匠を許してくれ。本当にすまなかったな。 大勢人を殺してしまったお主は地獄へ行くが、お主を一人にさせん。ワシにも償う罪はある。」 俺は目頭が熱くなった。 「もし生まれ変わることができたなら、もう一度やり直したい。やり直させてくれぬか?お前を正しい道へ導きたい。」 俺は泣いていた。 師匠の胸で泣いていた。 手を見るとあの時から失っていた人間の手だ。 師匠は俺を離れて、川の方に向かった。 そして、ある声が聞こえてきた。 「じいちゃん!」 善逸の声だった。 「ごめん俺 獪岳と仲良くできなかった!」 俺の事を心配して? 「手紙も書いたりしてたんだ!だけど返事してくんなくて」 確かに毎月必ず手紙が来てた。 だがあいつが生きている唯一の証明だった。 「俺がいなかったら獪岳もあんなふうにならなかったかもしれない」 違うお前のせいじゃない。 お前は本当に強いよ。 お前が本当の後継だ。 「ほんとごめん!!許して!!」 それは俺の台詞だ。 お前が言うなよ。 「俺のこと嫌いになった?何か言ってくれよじいちゃん」 駄目だ、まだお前はこっちに来るな。 お前はまだこっちの世界の人間じゃない。 俺は手をかざし、祈った。彼岸花よ、あいつをここに来ないようにしてくれ! 「くそっ 何だこれ絡まって!」 願いが届いた。 ありがとう神様。 師匠は言った。 「善逸 お前はワシの誇りじゃ」 善逸と師匠は泣いていた。 無論俺も。 これで善逸とお別れだ。 あいつならうまくやっていける。 俺はそう信じている。 善逸が消えた。 お前なら鬼舞辻無惨を倒せる。 ありがとう、善逸。 師匠は俺の所に来た。 「よし行くか、獪岳。」 俺は師匠の手を取り、握った。 地獄へ行くその道のりは普通なら、暗く恐ろしい道かもしれない。 だけど師匠と一緒だと怖くない。 その道はどこまでも光輝いていて、どこまでも暖かかった。 雷を受け継ぐ者たち 完
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コメント
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長いのに今回のはめっちゃ面白かった!!!!マンガのところもあったけどテラーだとまた面白い!!!!
なんか最初の方いきなり首切られて、、、みたいなこと書いてありましたけど、飛びました?私が読んでなかっただけかな……。でも、おもしろかったですー‼️