テラーノベル
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日向side
さっきまで死ぬほど欲しかった影山の体温が、今は自分を焼き尽くす毒のように感じられる。
影山の声が、頭上から降ってくる。
いつもよりずっと低く、どこか湿り気を帯びた、独占欲の塊のような声。
その腕の力は、俺が少しでも動こうものなら、さらに強く締め付けそうなほどに強固だった。
俺は、震える手で影山の腕を解こうとした。
だが、影山はそれを許さない。むしる、逃がさないと言わんばかりに、俺の肩に顔を埋めるようにして、ぐっと力を込めた。
影山の問いかけは、鋭いナイフのように俺の心を抉る。
俺は、自分が「男が好きだということ」を、そして「影山、お前が好きなんだ」ということを、今この瞬間に叫び出してしまいそうだった。
だが、もしそれを言えば。
この心地よい体温も、トスを呼ぶ権利も、隣を歩く特権も、すべてが「気持ち悪い」の一言で終わってしまうかもしれない。
俺は、最後の一線を守るように、影山の腕の中から強引に身をよじって抜け出した
不意を突かれた影山の手が、空を仰ぐ。
俺は、床に転がっていたバッグをひったくるように掴むと、振り返りもせずに体育館の出口へと走り出した。
後ろから影山の怒鳴り声が聞こえたが、俺の耳にはもう届かなかった。
開け放たれた扉から、土砂降りの雨の中へと飛び出す。
冷たい雨粒が全身を叩き、さっきまで影山に抱きしめられていた熱を、容赦なく奪い去っていった。
......逃げなきゃ。.....これ以上いたら、全部言っちゃう
雨の中、自転車を引く余裕もなく、俺はただ無我夢中で走り続けた。
背後には、誰もいない暗い体育館と、自分を捕らえて離さなかった、あの熱い執着の気配だけが残されていた_____ 。
翌朝、俺が目を覚ましたとき、視界はぐにゃりと歪んでいた。
頭は金槌で叩かれたように重く、喉は焼けるように熱い。昨夜、土砂降りの雨の中を無我夢中で走り抜けたツケが、最悪の形で回ってきたのだ。
這い上がるようにして体温計を脇に挟む。
電子音が告げたのは、練習に行けるはずもない、明らかな高熱だった。
俺は絶望に打ちひしがれながら、影山の顔を思い出す。
....昨日の今日で、休むなんて......絶対、怒るよな
休みの連絡を入れ、泥のように眠りに落ちた俺。
だが、その数時間後。日向は、自分の部屋のドアが乱暴に開く音で目を覚ますことになった。
聞き間違えるはずのない、低く、威圧的な声。驚いて跳ね起きようとした俺だが、体力が追いつかず、布団の上に沈み込む。
影山は部活のジャージ姿のまま、苛立ちを隠そうともせずに俺の枕元にどっかと座り込んだ。
その手には、コンビニの袋が握られている。
影山にとって、昨日自分を振り切って逃げ出し俺が、翌日に「風邪」で休むなど、到底許せることではなかった。
....それが、自分のせいで雨に濡れた結果だとしても。
影山side
日向は、熱のせいで潤んだ瞳で俺を見上げる。
そのあまりにも無防備で、弱りきった姿。
俺の胸の奥で、ドロリとした独占欲が鎌首をもたげた
俺は、袋から出した冷えピタを乱暴に日向のおでこに貼り付けた。
冷たい感触に日向が身をすくめると、俺の大きな手が、そのまま日向の頬を包み込む_____。
切り悪いですがすみません🥲🙏🏻 最近部活に集中しまくってて投稿遅すぎます💦 ---------------------------------------------------------- NEXT → ♡500 ま た は 💬 2 次 回 → 【 合 宿 編 】
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コメント
5件
遅くなったぁぁぁあ! 影山、らぶ♡
独占欲高めの影山きゅんがイケメンだ💖💖💖 日向ー!!!影山は絶対拒絶しないよしかも逆に恋心(??)が芽生え始めてるんだから🫵🫵🧚🏻風邪で叱るの影山らしいよねそれが影山なりの優しさだ😙😙👊 次も待ってるね〜︎ ︎︎💕︎
風邪のお見舞い&説教!?病人にどうかとは思うけど影山らしくて好き💕今回も最高だった✨✨