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桃赤 『死のうとした日の朝』

多分誰にでもあるだろう

死のうとしたこと、思ったことが

どんな些細な理由でも死んでしまいたいと思うことが

恥ずかしくて死にたい、悔しくて死にたい、怖くて死にたい、疲れて死にたい、何もしたくなくて死にたい、苦しくて死にたい、悲しくて死にたい、何もなくて死にたい、死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい

色んな感情で死にたいと思ってしまうことが

………………

風が自分の髪を乱していく

ふと下を向けば遠くに見える地面

ここから落ちれば楽になれるだろうか

「復讐は何も生まないよ」

「復讐なんて意味ないよ」

そんな言葉が脳裏に浮かぶ

虐めてきた奴らと一緒にしないでほしい

どうして奴らと一緒にされなきゃいけないのか理解できない

…心がスカッとするだろうに

そんな綺麗事で語んなし

何様だよ

ポロッと目から涙が出た

俺にはそんな勇気すら無いのに

俺の方こそ何様って感じだよな……

手摺から手を離し片足を上げた

なぁにやってんだよ

落ちるはずの体は宙に浮いた

っはは、なんでって顔してんなw

お腹に回されている手に力が入り屋上のコンクリートに足がつく

彼の顔を見れば汗をかいている

走って……きたの…?

そう問うと彼は当たり前じゃんみたいな顔して頷いた

ば、…馬鹿じゃないの

馬鹿なのはテメェだっつの

バチンっと額に中指が勢いよく当たる

好きな人に死なれちゃ困るんだよ

そのまま手を滑らせ顎に手を置き手から伸びる彼の親指が、自分の下唇を開いた

そこに、口を開いた彼が噛み付いてくる

…………今はこれぐらいにしといてやる

………………な、

その顔もいいな。莉犬

…うっさい。馬鹿ざとみ

彼は俺の頰に触れ、抱きしめた

んで、お前をこんなに追い詰めたのは誰?

…………誰でもない

何故か、言えなかった

言ったら楽になれるのに

………いや、うーん……これでも言わないの?

少し体を離した彼は指をさした

彼の視線を追うと彼の袖を震えた手で摘んでいる自分の手があった

慌ててバッと離すがその手を掴まれる

誰?

耳元で囁かれる声はいつもより低くそして甘く感じた

………っ

言いたくないのに勝手に口が動いた

彼は優しく微笑んで頭を撫でると立ち上がって手を差し伸べた

復讐しに行くぞ

2人で

~ end ~

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710

コメント

17

ユーザー

最高⋆͛📢⋆(>▽<)✨️です ブクマ失礼します!

ユーザー

フォロー失礼します🙏🏻💖

ユーザー

最高でした(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチぶくしつです✨

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