コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※1つ前の🍅×🥔のお話と同じ世界線です。
ずーっと見てきた君のその笑顔は
俺が見た事ない、今までで1番の笑顔だった
🐧
🍷
🐧
🍷
そう言いながらもあっとくんは勉強してた手を止めて、俺が持っていた漫画を取ると
🍷
🐧
あっとくんは俺と遊んでくれる1個上のお兄ちゃん
🥔
🐧
あき兄は俺の実のお兄ちゃんで、あっとくんとは同い歳だ。
🍷
🐧
あっとくんは俺の手をぎゅっと握って部屋を出る
🥔
🍷
🐧
あっとくんと俺の家はお隣さんで、お互いが自由に出入りするくらい、家族ぐるみで仲が良い。
勉強中に漫画を読んでるのがあき兄に見つかると、あっとくんはいつも俺の手を握って、あっとくんのお家に連れて行ってくれる。
🍷
そう言って一緒に漫画を読んでくれる、あっとくんとのこの時間が大好きだった
そしていつの間にか、彼のことが好きになっていた
🐷
🐧
🐷
🍅
🐷
🐧
🐷
🐧
俺は高校2年生になった
学校では友達もできて、いつも楽しく学校生活を送っている
🥔
いきなり教室のドアの方から俺を呼ぶでかい声が聞こえて、びっくりして振り向くと半泣きのあき兄がいた
🐧
🥔
🐧
🥔
そうあき兄が言いかけると、あき兄の横からすっと人影が出てきた
🍷
🍷
🐧
あっとくんは横にいたあき兄をコツンと優しく叩いて、俺に申し訳なさそうな顔で言った
🍅
🍷
🐧
🥔
🐧
🥔
あき兄昔は俺とあっとくんにあんだけ勉強しろとか言ってたのに、、立場が変わったよ、、
🐧
俺は自分のロッカーへ行くと、古典の教科書を出してあき兄に渡す
🐧
🐧
🥔
むぅ、、まあそれなら許すとしよう
🍷
そう言ってポンポンとあき兄の頭を撫でるあっとくん
胸が痛いな、
🥔
あき兄も照れてる、、
両想い、、なんだろうな、、
ふっとぷりちゃんの方を見ると、唇をちょっと噛んで辛そうにあき兄を見つめている
ぷりちゃん、あき兄のこと、好きなんだ
ぷりちゃんの気持ちが話さなくても痛いほど伝わってくる
近いのに遠い、伝えたいのに伝えられない、好きな人には自分じゃない好きな人がいる
その事実が空気で分かっちゃうんだよね
それが辛くて、苦しい
🍷
🐧
だけど、あっとくんにこの俺の気持ちがバレちゃだめだから、
俺は上手く笑って誤魔化した
🐧
今日はあき兄は委員会があるから遅くなるって言ってたな
けちゃは部活でぷりちゃんはなんかやることあったみたいだから、久しぶりに1人で帰ってきた
🐧
俺は手を洗うと自分の部屋に行って、着替えた
🐧
何冊も漫画が並んでる本棚のホコリを取ったり、整理していると
🐧
ある一冊の本に目がとまった
🐧
🐧
そう思って、漫画を持ってリビングに行くと
🍷
🐧
久しぶりにあっとくんが俺の家に来ていた
🐧
🍷
🐧
久しぶりに家にあっとくんと2人でいるのに、とても緊張してしまう
🍷
そう言いながらあっとくんが俺が持ってた漫画を手に取る
🍷
🍷
🐧
懐かし!と言いながら漫画をペラペラめくるあっとくん
覚えててくれてたんだ
そんな嬉しい気持ちが込み上げてくる
🍷
🍷
そう言って俺の頭を撫でるあっとくん
🐧
だって
だってしょうがないじゃん
君への気持ちに気付いちゃったんだもん
意識するようになっちゃったんだもん
🐧
🍷
あ、この笑顔
🐧
あっとくんのこの笑顔は
あっとくんはあき兄の話になるといつもこの笑顔になる
俺はこの笑顔が大嫌いで大好き
俺何期待してんだろ、
あっとくんは俺との思い出じゃなくて
あき兄との思い出を思い出して笑ってるんだ
そうじゃん、
そんなの初めから分かってたじゃん
🐧
🍷
🐧
あっとくんは一瞬びっくりした表情になるけどすぐにふっと微笑んだ
🍷
🐧
あっとくんは少し照れて言う
🍷
🐧
知ってた
知ってたはずなのにこんなに胸が痛くなるのはなんでかな?
🍷
🍷
🍷
🐧
やだ
本当は嫌だよって言いたい、俺にしてよって言いたい
でもそんなことが叶わないって俺は知ってるから
また君に嘘をつく
🍷
🍷
🐧
🍷
🐧
あっとくんだよ
そんな言葉が俺の脳内に浮かぶ
🍷
ぷり、ちゃん
🐧
ぷりちゃんはあき兄が好きなんだよ
🐧
そんなこと言えないよ
🍷
あっとくんは少し苦笑いで言う
なんとなく、気のせいかもしれないけどぷりちゃんの気持ちに気付いてるのかもしれない
それなのに、俺にぷりとかどうなの?って聞いてくるあたり、あっとくんも悪魔だな笑
まあそれだけあき兄が好きで、誰にも取られたくないってことだよね
🍷
🐧
あぁ、神様
俺ちゃんと諦めるよ
諦めるから
今だけは
この時間だけは
あっとくんとの2人の時間を楽しませてね
今日は3年生の卒業式
あっとくんとあき兄が高校を卒業した
卒業式後に先輩たちと集まる約束をしているから、ぷりちゃんとけちゃと一緒に屋上に来ていた
🐧
🍅
🐷
ぷりちゃんはちょっと前からカメラを買って、よく俺達の写真を撮ってくれている
みんなで話していると、屋上のドアが開く音がした
けちゃのお兄ちゃんのはやと先輩が来て、それに続いてあっとくんとあき兄も来た
🥔
🍷
🐧
俺は2人のもとへ行って
🐧
🥔
🍷
あき兄が抱きついてきて苦しかったけど、なにより少し照れ微笑むあっとくんが眩しかった
ぷりちゃんが先輩たちに声をかけて、写真を撮ろうとした時、あっとくんが俺のとこへ来た
🍷
🐧
全身の力が抜けた気がした
あっとくん、俺の気持ち、気付いてたんだ
そう思うと嬉しくて、でも辛くて
🐧
涙目になりながらも初めてあっとくんに俺の本当の気持ちを言えた気がした
🍷
あっとくんはそう言って俺の頭をポンっとすると、自分の位置まで戻った
🍅
🍅
カシャ...
🐧
カメラを見ながら笑う君の笑顔は
俺が見た事のない
今まで1番最高で、幸せそうな笑顔だった