記憶喪失。〜あきぷり〜

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ……

目の前に広がる景色は、 どこか懐かしいように感じる場所だった。

だが、ここを通ったことは 1度もない気がする。

ただの勘違いかもしれない。

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

あれ、なんか

なんか……

楽しい

歩き続けて、ようやく気づいた。

『あ、これみたことあるような…』 『あれ？聞いたことあるな…』

って、考えた時に、 頭が痛くなる。

どうしてだろう たしかに、初めてみた景色なのに。

どうしてこんなにも、懐かしいのだろう。

車に轢かれかけたんだ。

なんで、

なんでお前が、

悲しい顔してんだよ……