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ボスキと主様

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ボスキと主様

53 - 第53話 浜辺の夢、刻む想い ~はじまり~ (主とナック、主とラムリ デート編)

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2024年09月21日

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ムー

主様。
おはようございます。

おはよう。ムー。

ムー

主様、今日は、ラムリさんとナックさんとお出かけの日ですよね。

うん。ムーはお留守番だよ?まだ、風邪治って間もないんだから。

ムー

はい。しっかり、お留守番していますのでお任せください!

あれから、ラムリだけに主を任せては主が疲れすぎてしまうかもしれないという話になり、デートには、ラムリとナックの両名が来ることになった。

コンコン

ムー

来たみたいですね。

そうだね。

ナック

主様。失礼致します。
本日はお日柄もよく…。

ラムリ

主様~!おはようございます。今日はいっぱい遊びましょうね。

う、うん///

ナック

全くあなたという人は、朝から主様を疲れさせる気ですか?

ラムリ

は?ナックこそ、出かける前に長話で主様を疲れさせないでよね。

ちょっと2人とも…。

暫くいがみ合う2人であったが、主がなだめ、お出かけがスタートする。

地下の執事室

ラト

ふむ……。つまり、主様はみなさんとお付き合いをされていると、そうおっしゃるのですね?
ミヤジ先生。

ミヤジ

あぁ。ラトくんに話すことを躊躇する者もいたが、私は隠し事はしたくなかった。君の信頼を裏切るようなことはしたくなくてね。

ラト

私を信じ、お話して下さりありがとうございます。私もミヤジ先生を信じていますから、お話致しますが、私としては、正直、違いがよくわかりませんね。
今まで、みなさんは主様の執事でしたが、それが、彼氏という呼び名に変わっただけのことではありませんか?

ミヤジ

まぁ、そう捉えるのも無理はない。ただ、厳密なところが違うんだよ。

ラト

その違いとは何ですか?私にはわかりませんね。教えてください。
ミヤジ先生。

ミヤジ

うーん。なんと伝えたらいいのか…。執事は主様をお守りし、主様に仕える言わば兵士だとしよう。だけど、彼氏は彼女を守り、愛し、触れ合う家族のようなものなんだ。

ラト

それは、おかしいですね。私たちは元より家族ですよね?それでは、今の私たちは兵士ではありませんか?

ミヤジ

そうなってしまうね…。すまない。上手い伝え方が私もできないようだ。
ただ、心を揺さぶられる熱い感情と身体の高鳴りを感じた者同士が結ばれて、恋人になる。それは、本来、1人対1人であるはずが、1人対16人になってしまった。と伝えた方がわかるだろうか?

ラト

ふむ………。つまり、その感情がない者は主と執事になり、あるものは彼氏と彼女になるとそう仰りたいのでしょうか?

ミヤジ

概ねあっているよ。

ラト

そうですか。わかりました。では、私も主様の彼氏になればいいだけのことですね。そうしたら、家族になれるということですから。

ミヤジ

概ねあってはいるが…まぁ、いずれわかるだろう。

ラト

そうですか。では、私は少し散歩へ行って参ります。主様がお帰りになった際に伝える言葉を考えたいので。

ミヤジ

あぁ。わかったよ。あまり遠くへ行ってフルーレくんを心配させてはいけないよ?

ラト

はい。フルーレは私の可愛い弟ですから、あまり心配をかけてはいけませんね。わかりました。では、行って参ります。

部屋を出るラトを見送り、1人考えるミヤジ。

ミヤジ

(なんだか、変な捉え方をさせてしまったようだが、主様が傷つけられるようなことはなさそうだし、このままそう思ってもらった方がいいのかもしれないな。ラトくんもいずれ、本当のことがわかる日が来るだろう。その日まで、私はそっと君を見守ろう。)

一方、主たちは

う~ん!
気持ちの良い天気!

ナック

左様ですね。太陽の光を受け白く輝く主様は、女神のように美しいですよ。

あ、ありがとう。

ラムリ

うざっ。

ラムリ

主様。それより、今日はどちらに行かれたいですか?ボクがどこへでもお連れしますよ。

う~ん。こんなに温かくて天気だと海に行きたいけど、水着持ってきてないしなぁ…。

ナック

主様。問題ございません。私が、ご用意致しておりますので、すぐにでも海へ向かうことができますよ。

本当に?!
ナックすご~い!

ナック

いえ、主様の執事として、このぐらいの準備は当然のことですよ。

今日は…執事じゃなくても…いいよ?///

ナック

あ、主様?!////

ラムリ

ちょっと~!ボクもいるんだけど?ナック出しゃばりすぎ!

ごめん。ラムリ。
怒らないで?ね?

ラムリ

主様には怒りませんよ。ボク、主様大好きですから!

ありがとう。私もラムリのこと大好きだよ///

そうして、主たちは海へと向かう。

わ~い!海~!

ナック

主様!先にお着替えを致しませんと、お洋服が濡れてしまいますよ。

あ、そうだった。

ラムリ

ボクが主様のお着替えをお手伝いしますよ。

あ、えっと、それはちょっと…////

ラムリ

遠慮しないでください。

ナック

ラムリ。主様が困っているではありませんか。主様。こちら、水着です。あちらに更衣室があるようなので、そちらでお着替えされてください。私共も着替えて参りますので。

ありがとう。ナック。
うん。着替えてくるね。

と主がいなくなると

ナック

ラムリ。いくらあなたが1度主様のお姿を見て、抱いたとは言っても、主様は女性なのですから、もう少し気を遣わねばなりませんよ。

ラムリ

うざっ。ナックは見たこともないくせに。

ナック

そ、それは////簡単に女性のお姿を見ることなど…許されるわけがないではありませんか///

ラムリ

本当に頭硬いよね~。
ナックは。そんなんじゃ、主様もナックに振り向かないと思うけど?ボクとしては、嬉しいけど。

ナック

(そんなに私の考えは硬いのでしょうか?確かに、主様のあのお話は衝撃的でしたが…やはり、すぐ抱くような男の方が主様の好みなのでしょうか…?)

心に引っ掛かりを感じ、立ち尽くすナックを他所に、ラムリはサッサと着替えに向かった。

女性更衣室

でも、すごいな~。ナックはこんな先まで見越して準備とかしちゃって。私は絶対無理だもん。

期待してくれてたのかな?今日のデート…///

って///私、意識しすぎだよね!みんなが好きって言ってくれるからバグってんのかな?!うん。気にしすぎ!私!
あっ、この水着可愛い。フルーレが作ってくれたのかな?後でお礼言わなきゃね。

緊張と期待で独り言の多い主であった。

着替え終えた主が、再び浜辺にくると、ラムリとナックもすでに着替え終えて待っていた。

ごめん。おまたせ~!

ラムリ

ぜんっぜん待ってませんよ。それより、主様。
可愛いですね~。

本当?似合ってるかな?

ナック

ええ。とてもお似合いですよ。まるで浜辺に咲いた1輪の華のごとき美しさです。

あ、ありがとう///そこまで、褒められると思わなったから、少し恥ずかしいな///

ラムリ

恥ずかしくないですよ。本当に可愛いです。
そんな可愛い主様は、ボクがお守ります。安心して遊んでくださいね。

ありがとう。ラムリ。
なら、海入ろう!

ラムリ

はい。

そういい、キャッキャキャッキャと水遊びをする主とラムリを浜辺で1人見て、更にトゲが刺さったように胸が痛むナック。

ナック

(私は、今日、いなくても良かったのかもしれませんね。あんなに主様は、〇〇さんは、ラムリと楽しまれていますし…。)

ナック~~!早くおいでよ~!気持ちいいよ~!

と手を振る主にナックは少しだけ元気を取り戻した。

ナック

はい!今、参ります!

ラムリ

えいっ!

パシャッ

きゃ~!やったな~!
そりゃ~!

パシャッパシャッ

ラムリ

フフッ。

ナックもそりゃ~!

パシャッパシャッ

ナック

やりましたね~。それっ!

パシャッ

そして、ひとしきり浜辺で遊んでいると、ラムリが突然声をあげた。

ラムリ

あ!主様。あれ、見てください!洞窟が見えますよ!

ラムリが指さす方を主とナックが見ると、そこにはぽっかり口を開けた洞窟が見えた。

ラムリ

行ってみませんか?
主様。

いいね~!なんか冒険みたいで楽しそう!
行こう行こう!

ナック

2人とも待ってください!中に何があるかもわからないのに不用意に近づくのは危険です!

そっか……。

ラムリ

ナック。空気読みなよ~。主様、落ち込んじゃったじゃん!
大丈夫ですよ。主様。何があってもボクが守りますから。ですから、ボクと一緒に行きましょう。

うん!

ナック

なら、私も着いていきます!

ラムリ

勝手にすれば?だけど、これ以上、主様を落ち込ませるのはやめてよね。

ナック

………ええ。

(ラムリ………。
ナック……………。)

(どうしよう。私のせいでラムリは不機嫌だし、ナックは落ち込んでるし。どうしたら…。)

そんななんとも言えない空気の中、 3人は洞窟に入る。

洞窟には、鳥居があり、どうやら奥につづいているようだと3人は奥へ奥へと進む。

何かを祀っているのかな?

ナック

おそらくこの辺りの海の神様を祀っておられるのでしょうね。

そっか。よく、大漁とか海上安全とか願って海辺の街では、神様を祀るっていうもんね。

ラムリ

主様。奥になにか見えてきましたよ。

本当だ。なんだろう。

ナック

やはり祠ですね。海の神様を祀っているようです。

なら、私たちも海で安全に遊ばせて貰えるように祈願しようよ。

ラムリ

いいですね。そうしましょう。主様。

ナック

ええ。

パンパンッ

3人は自身の胸の前で両手を合わせ叩くと祈願した。

ラムリ

(〇〇さんともっともっと仲良くなれますように。それで、本当の彼氏になれますように。)

ナック

(〇〇さんが幸せでありますように。願わくば、〇〇さんとお付き合いができますように。)

(ナックとラムリが仲直りできますように。)

そして、祈願を終えると3人は元来た道を戻っていく。

そこで、ラムリがまた気づく。

ラムリ

あれ?こっちにも道がありますよ。行ってみますか?主様。

うん!冒険しよう!

ナック

では、私は後ろから着いていきますので、安心してお進み下さい。

うん。ありがとう。
ナック。

そして、細い道を1列になって進む3人。ラムリは、運動神経が良いため難なく進んで行くが、主は、細い道で横が真っ暗闇の先の見えない崖のような空洞のような道におっかなびっくり進む。

ナック

主様。大丈夫ですか?
無理なら引き返しましょう?

だ、大丈夫。ゆっくり行けば落ちない落ちない…。

ナック

(ラムリに合わせようと無理をなされていますね。)

ナック

ラムリ!引き返しましょう!主様には危なすぎる道です!

だ、大丈夫だよ!ゆっくりだけど、ちゃんと進めてるもん!
ラムリ~!気にしないで先に行って待ってて~!

ラムリ

主様~!大丈夫ですか?ボクが手を引きましょうか?

すぐに戻って来ようとするラムリになんとか大丈夫だと手を振ろうとしてバランスを崩した主は崖の方へ落ちていく。

きゃ~~~!

ラムリ

主様~!!

ナック

主様!!

ガシッ

ナックは、主と共に落ちる。主が怪我をしないように抱きしめながら…。 果たして、2人は無事なのか…?

次回へつづく

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