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トモヤ
俺は冷蔵庫から取り出した材料を見て呟いた
トモヤ
木綿豆腐に手をかけて、ふと止まる
トモヤ
そう言うと手早くみじん切りにした玉ねぎと合い挽き肉を混ぜ合わせる
トモヤ
独り言ちながら捏ねた肉を丸く形作ってゆく 表面に軽く焼き色を付け、セットしておいた圧力鍋にそれを移す
トモヤ
窓の外に目をやる 日差しが眩しく、青々とした緑を照らしていた
トモヤ
思い立つと、そのままTシャツに着替えて動きやすい靴で外に出る 軽く走ってくれば、ちょうど仕込んだ料理が出来上がっている頃だ 仕上がりを楽しみにしながら俺は走り出す──
ぬるい風が頬を撫でる
トモヤ
これならきっと今日の洗濯物もよく乾く そんな事を頭の片隅で考えながら道路沿いを走っていく
子供
トモヤ
突然飛び出してきた女の子にぶつかりそうになって止まる
子供
女の子は不安そうな眼差しでこちらをじっと見つめている
トモヤ
子供
トモヤ
子供
女の子は泣き出してしまった どうしよう? なにかないか──と
母親
母親
トモヤ
母親
子供
子供
母親
子供
母親
子供
そう言うと女の子は母親の手を握って歩き出す
子供
母親
そう言い残すと、親子は嵐のように去っていく 可愛らしい── 思わず微笑む ──俺にもあんな頃があったんだろうか?
早めの夕食をすませ、一息付く
トモヤ
浴槽に薄い紅色の入浴剤を入れて、スイッチを押す 暫く待つと、ほのかな甘い香りがバスルームから拡がる
──ずっとこんな日が続くだろうか?