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花菜
美波
私こと「花菜」の一日は 親友の「美波」との 挨拶から始まる
花菜
美波
美波は私があげたイヤホンを 今日も付けている
何を聞いているのかは分からない けど、いつも必ず。
花菜
美波
私が一方的にマシンガントークを かましているとあっという間に 友達の柚月の家の前。
柚月
花菜
美波
柚月
柚月
花菜
美波
柚月はお喋りが好きだ 美波がここに転校する前は 柚月と口が二度と閉じなくなって しまうぐらい話したものだ
とても懐かしい
柚月
花菜
美波
そうやっていつものように 話していれば学校が見えてくる
これが私の朝
お昼休憩に入り、私達は教室を出て 屋上へ向かう
屋上は教室よりは人が居ない為 ぼっちにとっては、みじめに ならなくて済む最高の場所だ
因みに柚月は陽キャである
花菜
美波
花菜
私は美波の背中を叩く
丁度触れるように叩くように 優しくするように
美波
不思議そうに美波がこちらを 見る。なんだなんだ。 私が美波に触りたいのがバレたか
美波
美波
花菜
花菜
花菜
階段を登りきると屋上へ着く
屋上の端で向かい合うように座る これがいつもの定位置 美波はお弁当を広げ、昼食をとる
花菜
美波
花菜
昼休みだけは美波とよく目が合う
そこには私しか居ないはずなのに
まあそれだけが楽しみで 学校に来てるんだけどね
学校が終わり帰路を辿る
柚月
美波
花菜
柚月が家に入ると美波が突然 「ねえ」と口を開く
美波
花菜
美波
花菜
帰りは美波のマシンガントークに なる。殆ど自慢話だが可愛い美波の 話ならいくらでも聞ける
でも、突然美波は涙を零す時が ある。それは月に一、二回。
今日はその日だったらしく 突然目からいっぱいの雫が 頬をつたう
そして言う
『どうして死んでしまったの』
と。
美波
美波
美波
美波
花菜
そっと抱きしめるように 美波の近くに寄った 触るとすり抜けてしまうから
亡霊になってしまった自分が 今も普通に美波のそばに居るよと 思えるように
でも、美波の匂い、感触、 体温さえも感じられない。
私はもう自分の存在を証明出来ない 亡霊だって事を認めざるを得ない
美波
美波
美波は嗚咽を零す 目の周りは涙を治めようと手で 沢山擦った為腫れたように赤い
花菜
花菜
花菜
花菜
貴女の幸せを 叶えられなかったこと
なんだから
今は叶える事が出来ない
私には見てる事しか出来ない
ずっと、
見てるから