プロセカ×暗殺者【革命軍】

……は

自身に起きた現象の事を 知らなかった訳がない。

"走馬灯"

人が死ぬ直前に 何とか死を回避しようと 今までの記憶を辿る 事象のこと。

つまり、、もう。

満足な発声ができない。

呼吸をすると 息切れをする。

ほぼ窒息状態。

そもそも異次元なんだよ

何だよそのチート能力

凡人＋努力じゃ 天才に勝てないって？

分かってんだよなぁ…

…痛い

少しでも早く楽になりたい

それでも 1秒でも長く時間を 稼がなければ。

服に忍ばせていた機械を 床に散らばらせる。

殆ど美佳が失敗作として 俺に押付けてきたガラクタ。

相手はそれを知る由もない。

機械を無視した幻想に 直接掴みかかられる。

【最初からそれが狙いだとは 流石に思わなかったんだろうね？】

【来世で莉愛達が幸せに 暮らせますように。】

想いを込めて。

ギリギリまで、、 待機して。

逃げれない間合いまで 詰められた瞬間に

_自爆する_

これが…俺の。

最期を着飾る爆発だ。

居る。

間違いなく、此処に。

木屑を払い埋まっている 人間を捕捉する。

維申は、此処に居る。

掘り上げた彼の 1部原型を留めていない 身体を抱き締める。

もう…離さない。

銃の連射音が2秒

孤高の声が1秒

血がぼたぼたと落ちる音が 3秒、、4、5、、6……

異変に気付く。

先程まで居た。 孤高を撃ち殺した兵は何処だ？

その後、直ぐに場が殺気に包まれた。

｢僕の事探してる？｣

幻想が羽織るマントを広げる。

痛々しい血の滲む包帯。 無理に縫った跡傷。

力なく爛れるその左腕は もうきっと動かないのだろう。

この世界に｢さようなら｣と

次いだ時に後悔がないように。

私は、幸せになりたかった。

自らの懐にあるのは自爆用のボタン。

維申と葵とコノハと美佳と

平穏な日々を暮らしていたかった。

事実、維申がこれで 幻想の半分を削った訳だ。

私が、残り半分を蹴散らす。

救ってくれてありがとう。

貴方に出会えてとても幸せでした。

私が貴方の親友で良かったのかな。

最期までありがとうね。

｢｢｢｢'正義を押し付けるな'って｣｣｣｣