僕我私

私は元々こんな容姿じゃなかった

茶髪に茶色の瞳、どちらかと言えば日本人に近い風貌だった

ボロい家に汚い部屋、無い食料に止まる水道・電気・ガス、帰ってこない親と妹、払われることの無い学費

帰ってくればみんなのサンドバッグ

性交を強制されないだけマシだと思った

謝罪ばかりして、学校にも行けない

ロクな人生じゃない、死んだ方がいいと思った

そんな時だった

呪いだ

呪霊が見えた

これが人生を決めた1つになった

私も成長して15歳

あいつらはもっと帰ってこなくなった

1ヶ月に１回帰ってくればいい方

金もないから食料なんてあるわけない

徘徊しても気付かれない

適当に服を着て出てきた、靴はサイズが合わなかったから裸足

石もあるけど痛いと思わなかった

ガリガリのせいで足元がふらつく

けどこんなのは慣れた

そんな時声をかけてきた人がいた

ﾌﾗｯ…

そして、これを機に私は高専へと行き雄と恋人になる

しかし、、

あの任務で雄は死んだ

任務を下したのは高専

見誤っていなければ死なないで済んだかもしれないのに

なんで雄が、こんなにいい人が、優しい恩人が、死ななければ行けないのか

そして、私は…

親と妹を殺した

奴らを殺しても何も思わなかった

恐怖も好奇も

ただ奥底には憎しみが渦巻いていた

私は、雄が好きと言ってくれた長い髪を

ゴミの血が着いたナイフで切り落とした

気付いた時には瞳の色も変わっていた

支障は無かった、気にも留めない

これも1種の呪いかな