wrwrd国本庁・地下指令室
shoは任務報告を終えると、すぐに立ち去ろうとした。
sho
ふぅ..((ボソ
だが、その背中に声が飛ぶ。
gr
なあ、sho。お前ってさ、“隠してる”よな?
sho
..
振り返ると、そこにはgrが立っていた。 いつも飄々とした態度とは違い、鋭いまなざしを向けている。
sho
...何の話ですか
gr
強欲だけで、あんな動きはできない。“色欲”は? あるだろ?
sho
ッ..
shoの背筋がぴくりと反応する。
gr
答えないなら、処理するまでだ。お前はwrwrd国の所有物だからな
sho
所有物……そうですね。あんたにとって、俺は“危険な装備品”なんでしょう
gr
危険なのはな、“黙ってる”ことだ。お前が過去に何をされたかは知らない。でもな、俺は嘘つきが一番嫌いなんだ。
sho
..
shoは静かに息を吐いた。
sho
嘘じゃない。ただ……黙っているのが、一番..“安全”なんです
grはshoをしばらく見つめた後、わずかに顔をゆるめた。
gr
そうか。じゃあ、それは“まだ信用されてない”ってことだな
sho
……はい
gr
なら、俺たち次第ってわけか。
sho
どうなんでしょう..
shoはその場を立ち去った
wrwrd国・旧工業区 跡地
sho
..ッ..
sho((まさか..バレるなんて..
sho((どうしよう..
その夜、shoは一人でかつての廃工場を訪れていた。 理由はない。ただ、心が騒いでいた。pnとの接触、grの問いかけ。何かが崩れていく感覚。
そこで──彼は、声を聞いた。
...
生きてたんだな..
sho
..!
shoが即座に振り返ると、そこにはあの男──研究所で唯一、彼に“名前”で接してくれた技師がいた。
sho
ッ..!なんで!死んだはずじゃっ..!
研究員???
死んだフリしてただけ、(笑)あの施設から逃げられる方法を探すために..ね
sho
貴方が..俺を逃がしてくれたの..?
研究員???
当たり前(笑)
研究員???
俺がスイッチを切って扉を開けたんだよ.
研究員???
でも..まさか数年経っても名前も、容姿も..全然変わってないなんてな..(笑)
shoはしばらく黙ってから、ぽつりとつぶやいた。
sho
名前は……“俺のままでいられる”最後のものだから..
研究員???
..
研究員???
じゃあ、これだけは言っておく。sho、お前の中の“色欲”と“嫉妬”、あれは植え付けじゃない。……元から、持ってたんだよ
sho
ッ..!
shoの目が、大きく見開かれた。
sho
..は..?
研究員???
お前が生まれ持ってたんだ、三つの大罪を。実験は……ただ“起こす”ためのものだった..
研究員???
俺はもう行かなくちゃいけない
研究員???
これだけは言っとくから.
研究員???
絶対...
研究員???
自分を傷つけるなよ..
sho
..ッ..
世界が、音を立てて崩れていく気がした。







