田辺
ん……
あれ、俺いつの間に寝てたんだ……
田辺
っ…酷い匂いだ
マヤ
あ、起きた……
田辺
マヤ…っ!
マヤ
……
マヤを睨んでいると田辺をあることに気付く
マヤが来ている服の右袖が大量の血で汚れている
マヤの顔は普段より青白く、焦点があっていない
顔には大量の汗が出ている
田辺
お前…まさか
マヤ
あ?あぁ、うん
マヤ
毒が回らないように右腕の骨折って……ナイフで、折った場所切って…
マヤ
右腕、取ったよ……
マヤ
あぁ、クソ……
マヤは床に座り込み、左手で頭を押さえる
ボタボタと右腕からは大量の血が出て床を汚している
マヤ
……
痛い……あぁ、クソ
右腕使えないけど痛覚はあるんだよ……
貧血、キッツ…
そうだ、止血…しないと
あぁ、また怒られるな
軽い、応急処置みたいなものだ
拷問を終えたらさっさと医者に見せないと
ライターの火を付けて、ナイフの刃を焼く
刃の色が少し変わるとマヤはナイフを手に取り、右腕の切り口に押し当てる
マヤ
っ…ぐ
ジュウジュウと肉の焼ける音と焦げる匂い
痛い…熱い、クッソ……
マヤ
っ……はぁ、はぁ
血、止まった……
マヤ
……はぁ、まさか拷問器具で応急処置する日が来るとは思わなかったよ
マヤ
はは、これ…結構、キツイ…ね
田辺
だ、大丈夫なのか…?
マヤ
……敵なのに、随分と優しいね
マヤ
あぁ、そうだ…姉さんって今何してる?
田辺
……
マヤ
言いたくないのも分かるよ、でもこの状況なんだ
マヤ
どっちかが死ぬのは確実だ
田辺
なんで……
マヤ
ん?
田辺
なんで、なんだ…?お前はボスを嫌っているのに、なぜ今ボスの事を聞きたい?
マヤ
………なんでだろうね
マヤ
分かんないや
マヤ
でも……嫌いでも、憎くても
マヤ
長年会っていなかった血の繋がった姉弟の事を聞きたいと思うのは不思議かな?
田辺
いや……そうだな、不躾だった
田辺
いいだろう、ボスは今___
……
うん、いい感じにあの人の情報を吐かせる方向にできた
それに、寝てる時に自白剤入れたのが効いたかな
これであの人の現在地は分かるかな






