〇〇
〇〇
更衣室に入ってジャージに着替えたんだけど。
シューズには、うっすらと血がにじんできていた。
〇〇
〇〇
スパイクか何かに踏まれた感覚だった。
さっきの子、スパイクなんか履いていたか?
顔しか見てないからそんなことわかるはずない。
〇〇
激痛で顔が上がらない。
でももうすぐ試合が始まる。
絶対に出るんだ。
すぐ治る。
私は更衣室から出て体育館へと向かおうとしたら
ジョングクとばったり会った。
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
〇〇
なんでそんな片言なの?
〇〇
〇〇
ジョングクの目線が下を向いた。
ジョングク
〇〇
ジョングク
〇〇
〇〇
ジョングク
〜小さなダンボ〜
2年女子の部
B 25:27 C
2年男子の部
B 30:28 C
ありがとうございました!!
イル
イル
バンビ
ボミ
ボミ
エル
バンビ
テヒョン
テヒョン
イル
ジミン
ジミン
ジミン
テヒョン
ジン
ジン
エル
エル
バンビ
イル
イル
ホソク
ホソク
ホソク
イル
イル
ナムジュン
ナムジュン
バンビ
ジン
ナムジュン
1年女子の部
A組対C組の試合を始めます。
同時に1年男子の部
A組対C組の試合を始めます。
お願いします!!!
〇〇
イル
イル
先輩たちがギャラリーから手を振ってくれた。
バンビ
エル
ボミ
ボミ
ジミン
ユンギ
ホソク
ホソク
ジン
ナムジュン
ナムジュン
テヒョン
ナムジュン
ピーーーーーッ
試合がはじまった。
〇〇
早速パスが私にきた。
相手チームが両手を広げてゴールを守っていた。
私は腰を低くして相手の隙を狙ってゴールへと走っていった。
ボミ
ジン
そしてそのままレイアップシュート。
〇〇
ピーーーーーッ
バンビ
バンビ
エル
エル
その後相手のボールを奪ってはシュートをして、
〇〇
ピーーーーーッ
走って走って走りまくって、
〇〇
ピーーーーーッ
パスがまわってきたら打って打って打ちまくった。
〇〇
ピーーーーーッ
右足から血がさらに滲んできた。
痛くて苦しいけど、
ピーーーーーッ
そんなこと気にしない。
今日も飛び続けるんだ。
ユンギ先輩を超えるため。
お兄ちゃんのようになるため。
ピーーーーーッ
ホソク
ホソク
ホソク
イル
イル
イル
ユンギ
イル
ユンギ
ユンギ
イル
ジミン
ジミン
イル
イル
イル
イル
『ねぇーチキやばいよ?!』
『あの〇〇ってやつめっちゃ活躍してるよ?!』
「今24:16でA組が勝ってる」
チキ
チキ
チキ
チキ
チキ
チキ
チキ
「スパイクの針で踏まれたらめちゃくちゃ痛いのによく耐えてられるよねぇー」
チキ
チキ
チキ
ユンギ
チキ
「、、、っ!!」
チキ
チキ
チキ
チキ
『、、、やばい聞かれちゃった?((小声』
チキ
ピーーーーーッ
前半戦 女子の部
A 26:18 B
前半戦 男子の部
A 24:20 B
ジン
ジン
ジン
ジン
ナムジュン
ホソク
テヒョン
テヒョン
ジミン
ジョングク
〇〇
〇〇さん、足大丈夫ですか?
審判の先生が私のところに来てそう言った。
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
ジョングク
歯を食いしばってなんとか痛みに堪えた。
後半も頑張らなきゃ。
バンビ
〇〇
バンビ
〇〇
イル
イル
ボミ
〇〇
〇〇
ピーーーーーッ
ナムジュン
ナムジュン
ナムジュン
ユンギ
ユンギ
〇〇
ピーーーーーッ
バンビ
イル
ユンギ
血が滲んでいる。
ギャラリーから見てもはっきりわかる。
スパイクの針で踏まれたら普通は立てないくらいの痛さだぞ。
〇〇
なのに
ピーーーーーッ
俺を超えるために。
兄貴のようになるために。
〇〇
ピーーーーーッ
ジン
ジミン
テヒョン
相手チームも徐々に追い返してきて、点差は3点差だった。
ユンギ
残り時間あと3分
あいつは相手チームがシュートしたボールを奪った。
ドリブルしながらゴールに向かうところだった。
あいつが苦しそうな顔をしていた。
〇〇
ユンギ
それでも状態を戻してシュートした。
〇〇
ピーーーーーッ
ホソク
ナムジュン
ピーーーーーッ
相手チームのゴール。
あいつにボールがまわってきた。
ゴールに向かって走っていくところだった。
〇〇
ユンギ
イル
〇〇
ユンギ
ジョングク
あいつは倒れた。
バンビ
バンビ
テヒョン
試合は中断されず、相手チームのシュートはスリーポイントになって逆転された。
あいつはまだ倒れたままで足からは血が滲み出ていた。
ジン
ボミ
試合が止まって体育館はざわめいた。
ジョングク
ホソク
ユンギ
ユンギ
イル
〇〇
〇〇
突然右足の痛みが出て倒れてしまった。
起き上がりたくても立てなかった。
イル
お願い。
立って。
神さまお願いです。
立ってもう一度試合をさせてください!
〇〇
〇〇
〇〇
まだ私の使命は終わってないんです!
靴はもう血だらけで体育館の床にも血が飛び散っていた。
痛すぎて苦しい。
手で足を押さえようとしたら誰かに止められた。
〇〇
私の手を止めたのはユンギ先輩だった。
ユンギ
〇〇
走りすぎて呼吸がまだ整ってない状態。
うまく喋れない。
ユンギ
そこへ左コートで試合していたジョングクが走って駆けつけてきた。
ジョングク
ジョングク
〇〇
ユンギ
ジョングク
ジョングクは走って体育館を出た。
〇〇
足が麻痺して動かない。
周りにいる人たちは完全に私だけを見ている。
情けない自分に涙が出る。
ユンギ
ユンギ
ユンギ
〇〇
そう言って私をおんぶするユンギ先輩。
そのまま体育館を出た。
〇〇
こんな無様な姿で、ユンギ先輩は笑うだろうな。
そりゃそうだよ。
先輩を超えてやるとか言っといてだよ。
思い返すだけで嫌だった。
そして何よりも、お兄ちゃんに申し訳なくて。
お兄ちゃんにがっかりされる。
かっこいい姿見せられなくて、
やるべきところで何も出来なくて、、
〇〇
〇〇
ユンギ
〇〇
ただただ涙しか出なかった。
保健室に連れて行ったらこいつはいつの間にか俺の背中で寝ていやがった。
〇〇
本当に小学生レベルじゃんかよ。
ベットに寝かせている間に先生は手当てをした。
右足が血だらけになっていた。
先生はあいつの足に包帯を巻いた。
ジョングク
ジョングク
先生
先生
先生
先生
ユンギ
イル
ジン
ジン
イル
エル
イル
イル
イル
ボミ
ボミ
テヒョン
ジミン
テヒョン
テヒョン
テヒョン
ジミン
ホソク
ナムジュン
テヒョン
テヒョン
バンビ
バンビ
バンビ
イル
イル
エル
目が覚めたら私は保健室で寝ていた。
部屋には私と保健室の先生がいたけど、
先生は椅子で居眠りしていた。
だからそーっと教室を出て体育館へと戻ろうとしたとき、
〇〇
ユンギ
〇〇
まだ引き摺りながら歩いているけど、これくらいもう平気だもん。
でもこの人には危ないところ助けてもらったからお礼くらいはしないとだよね。
〇〇
〇〇
〇〇
ユンギ
〇〇
〇〇
〇〇
ユンギ
だからそれに対してありがとうございましたって言ってんの!
何回言えば気が済むんだよ、、。
〇〇
いや違う、、。
ユンギ
お礼もそうだけど。
謝らなくちゃいけないんだ。
〇〇
ユンギ
〇〇
ユンギ
ユンギ
〇〇
ユンギ
〇〇
ユンギ
〇〇
ユンギ
冷たい声で、すごい怖いはずなのに。
ユンギ
先輩にそう言われて嬉しかった。
〇〇
〇〇
ユンギ先輩は睨んでその場から去った。
いつもだったら
なんだあの態度!!とか心の中で思ってしまうけど、
今日のユンギ先輩はなんだか優しかった。
もっと頑張る!頑張りたい!
また努力して先輩を超えてみせる。
私は空を見上げて微笑んだ。
コメント
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続きはいつ出しますか?
めっちゃなんかカッコいいです😆
まじで感動します... 続き楽しみです!