『………どうしよ』
私は今学校の空き教室の前で立っている
なぜ空き教室の扉の前で悩みながら突っ立っているのか、それは数時間前の出来事のせいだ
いつも通り友達と遊んで勉強して勉強もスポーツも割と上手い方の私は充実していて平凡なJKライフを送っていた
この学校には不良もちょびっとはいるけど私は喧嘩だとかそういうのに巻き込まれたことはない
もうほんとに普通の日常、誰かに恨まれるようなこともしてないし何なら皆んなと仲良くやってる
それなのに今日の昼休みの時間…
後輩「あ!先輩!探しましたよ〜!!」
いつも仲良くしてる後輩からの一言
『あ、どうした??コーチからなんかあったの??』
後輩「あ!部活のことじゃなくて…その同級生のテヒョン君が放課後2階の空き教室に来いって……」
後輩「先輩に伝えてって言われたん…ですよ…」
『へ????????』
テヒョン君、?テヒョン君?あの?キム?テヒョン????
後輩「先輩顔青くしないでください…」
『いや、無理無理無理!!え、なんでえ!?!』
だってキムテヒョンってあの不良のキムテヒョンでしょ…!?
何様俺様テヒョン様なキムテヒョンでしょ……!!?
喧嘩売ってきた他校の生徒全員ボコしたって言われてるあのテヒョンでしょ!!?
不良なのに勉強やればできるし顔がよくて運動神経がいいから密かにファンクラブできてるあの!!!!!?
キムテヒョンでしょ!?!!?!
後輩「先輩……さっきから顔が死んでますけど…」
『いや死んでないわ、けど心は死にそう』
だってあのキムテヒョンに呼び出されたらなにされるか分かんないしもしファンクラブの女子に見られたらと思うと……
あのファンクラブ過激派多いからな…
後輩「先輩…頑張ってください…」
『いや頑張れる未来が見えねぇ』
という訳で…2階の今は使われてなくてカーテンがかかってる空き教室の前で突っ立ってるわけなんですよ
ちなみに後輩には下で待っててもらってる
私が生きて帰ってこれたらスタバを奢ってもらう予定なんでね
よし落ち着け私、大丈夫だ、スタバがかかってるんだぞ、まず第一悪い呼び出しじゃないかもしれない…!そうだ!大丈夫だ私!
そっとドアノブに手をかけて早まる鼓動を抑えながらドアを開ける
TH「あ、やっと来たんですか」
TH「初めましてー先輩」
そう言ってにっと怪しい笑みを浮かべるテヒョン君
『初めまして…』
……一応先輩相手には敬語を使えるわけね…まだ常識のある不良みたいでよかった…
TH「いやー良かったです先輩来てくれて」
TH「早速本題話したいんですけど」
TH「カノジョになってくれません???」
『は?????』
『え、いや私達初対面だよね!?』
TH「え、ダメですか?」
『普通に考えてダメです』
一体目の前の男は何を言っているんだ何なんだこいつは
こいつ出会って20秒で告白してきたぞ…それとも何最近の流行りなの?
前言撤回、常識まだあるとか言ったけど普通になかったわ
『取り敢えず私は君と付き合わないからね!』
『欲求を満たしたいだけなら他の人を当たって』
TH「俺は先輩じゃないといや」
ん????
今この人なんて言った?私じゃないといやって言ったもしかして
……いやわからん…どうせなにか裏があるに違いない………
TH「何で返事渋るの先輩、カレシいんの?」
『……いるって…言ったら?』
TH「下手な嘘つかなくて良いから笑カレシいないでしょ」
TH「じゃあさっさと付き合うって言ってくださいいよー先輩」
おいナチュラルに傷つくぞ彼氏いないんでしょ発言
『いるとかいないとかじゃなくて普通に付き合いませ__』
後輩「先輩ー!!!」
あ!後輩が私を呼んでる!心配して見に来てくれたんだ!!救世主!!!my Angel!!
もうこれは勝ちです、流石にあのキムテヒョンも人前で口説き続けたりしないだろ
私はこの話はナシでと言って教室から出ようとした
のだが…
『っ!?!』
突然腕を強く引っ張られて抱え込まれる
目を開くと至近距離にその整ったお顔があった
流石にこんな距離でこんなイケメンの顔を見て照れないはずもなく…
TH「先輩顔赤いね、うける」
『う、!うけない!てか!離してっ!』
抱え込まれれてるせいで身動き取れない…!!
TH「先輩が付き合うよーって言ったら離してあげますよ」
『いや、付き合わないって…、!!』
TH「俺と付き合いますって言えば良いだけの話ですよ」
TH「それとも何ですか、そんなに俺とこうしてくっつきあってたいの??きゃー先輩大胆♡」
『ッちっがいます!!!!!!!!』
やっぱり女子と男子じゃ力の差があるもんで
一向に抜け出せる気配がない
TH「今こっちに先輩の後輩向かってきてますよね」
TH「先輩の後輩、すっげー噂好きなの知ってます?それも恋の噂が大好物ですよ」
『……私の後輩が噂好きなの今のこの状況とどういう関係があるの…?』
TH「先輩鈍いね、そういうとこ好きだよ」
『えっ…ちょ_』
ドンっ鈍い音がなってテヒョンと一緒に机の上に倒れ込む
倒れ込むと同時に閉められていた教室のドアが開いて後輩が顔を覗かせた
後輩「……先輩」
待ってこの状況やばいのでは
今の体制を詳しく説明すると机の上で倒れているテヒョンの上に私がまたがっているような体制だ
そうまるで私が押し倒したかのような体制なのである
真っ青になる私、ニヤニヤするテヒョン、表情が変わらない後輩
次の瞬間頬に柔らかい何かが触れた
触れた瞬間頬にキスされたのだと気付いて一気に顔が赤くなる
後輩「先輩……」
後輩「もう〜彼氏できてたんなら早く言ってくださいよー!!!お楽しみ中失礼しました!スタバ今度奢りますね!」
『待っ!!ちがッ!!!』
バタン
TH「…噂好きの先輩の後輩に見られちゃったね、明日には学校中に先輩が俺のカノジョって広まってるかも」
『エッ』
TH「噂でちゃったら責任俺が取らないとね、」
『はっ』
TH「ってことで付き合おっか先輩♡」
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ここまで読んでくださってありがとうございます
なんとなーく雰囲気で読んでください〜!続くかは未定
コメント
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続きが読んでみたいです
私も続き楽しみに待ってます