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!!!!!エノケンさんの新作!!!???通知見た瞬間叫びました!ほんとに!w家族が留守で良かったε-(´∀`*)ホッ 初っ端から泣きました。涙腺よわよわ人間なんで…w 週末に最終話までゆっくりじっくり読んできます!!本当に楽しみ!毎日の生き甲斐です!😆
なんかめっちゃ通知来てると思ったら神作を最終回まで?! めっちゃ幸せすぎる( ´˘` )
うっひゃ〜!!? リクエストやってくれたんですか!? 嬉しすぎて叫んでしまいました… ありがとうございます!(泣) 最終話までじっくり見てきますね✨ 通知うるさくなると思います(^^)
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おれのもっとも古い記憶は 今は亡き育ての親である じいちゃんに預けられる 少し前になる
牛沢(子供)
牛沢のお母さん
おれには母親がいた
いつもニコニコ笑っていて 少しおっとりしてる 穏やかで優しい人だった
牛沢(子供)
お母さんの首にある 歪な形の 緑色の宝石がついたネックレスを 指差す
牛沢のお母さん
牛沢のお母さん
牛沢(子供)
おれは生まれてから一度も 父親に会った事も見た事もない
でも、何故か母に父の事を 聞いちゃいけない気がして…
牛沢(子供)
牛沢のお母さん
なでなで…
牛沢の頭を優しく撫でる
牛沢のお母さん
牛沢(子供)
牛沢のお母さん
牛沢のお母さん
牛沢のお母さん
牛沢(子供)
おれと母の何が 他と違うのかは分からなかったが
『思いやりと優しさを忘れてはだめ』
その言葉だけが 幼かったおれの脳裏に焼き付いていた
そんなある日、おれは じいちゃんに預けられた
おじいさん
牛沢(子供)
今でこそ「じいちゃん」と言ってるが この頃のおれには 近所に住む顔見知り程度のおじいさん
そのおじいさんに母が 一瞬悲しそうな顔をして 何かを話してるのが見えたが すぐにいつもの笑顔になっておれに
牛沢のお母さん
ぎゅっ…
牛沢を抱きしめる
牛沢のお母さん
そう言い残して どこかへ行ってしまった
おれは待った
母の言う通り 誰に対しても優しく 思いやりを持って接し
" あなたは本当にいい子ね "
いつ母が迎えに来てもいいよう いろんな人にそう言われるくらい 良い子にもしていた
……でも、結局
じいちゃんが亡くなっても 母が迎えに来ることは 一度もなかったが…
ー現在ー
バンッ!
牛沢
肩に銃弾を食らい その場に倒れ込む牛沢
牛沢
キヨ
キヨ
牛沢にゆっくり近付くキヨ
キヨ
キヨ
牛沢に銃口を向ける
キヨ
牛沢
キヨ
キヨ
牛沢
牛沢
キヨ
キヨ
牛沢
袖で口を拭う牛沢
袖に血が付く
牛沢
キヨ
牛沢
キヨ
キヨ
キヨ
牛沢
キヨ
キヨ
牛沢
牛沢
キヨ
キヨ
牛沢
牛沢
キヨ
牛沢
牛沢
キヨ
牛沢
キヨ
カチャリ…
撃鉄を起こし 牛沢の心臓辺りを狙う
キヨ
牛沢
キヨ
キヨ
キヨ
牛沢
牛沢
キヨ
キヨ
牛沢
キヨ
バンッ!
ー牛沢の部屋ー
牛沢
目を覚ます牛沢
牛沢
上半身を起こす
牛沢
最近、毎日のように キヨに殺される夢を見ている
さっきの夢みたいに 銀の銃弾を受けたり 銀のナイフで滅多刺しにされたり…
何故このような夢を 見始めたのかは分からない
ヴァンパイアだという事を 隠してる罪悪感が 蓄積したからなのか
それとも おれの願望なのか…
机に飾っている 幼い牛沢とおじいさん 2人が写ってる写真を見る
牛沢
じいちゃんは亡くなる数日前に おれや母の事を教えてくれた
おれたち親子はヴァンパイアで
父はおれが生まれる前に ヴァンパイア討伐組織よってに 殺されていた
母はおれを身ごもりながらも その討伐組織から命からがら逃げ じいちゃんのいる村に来たのだという
最初、じいちゃんは ヴァンパイアだった母を 受け入れられなかったらしいが
人を殺さない、血を吸わない ヴァンパイアもいるのだと知り また、母の人柄もあって 助け合って暮らしていた
でもそんな平穏な日々が 続くことはなく ヴァンパイア討伐組織に 居所がばれてしまう
幸いおれの存在は ヴァンパイア討伐組織に 知られていなかったため
母はおれをじいちゃんに預け おれから出来るだけ遠くへと 逃げたとのことだった
牛沢
このことを聞いてしばらくは 全ての人間を恨んだ
人間に害をなすどころか 誰に対しても思いやりと優しさを持ち 助け合い協力し合ってた母を 何故殺したのかと…
でも、じいちゃんみたいに 良い人間がいる事をおれは知っている
それに母だったら恨む事などせず またいろんな人を助けようとするはず
……父が殺されても そうだったように…
だから、おれは 人間を恨むのをやめた
そもそも小さい頃から 思いやりと優しさを常に意識し 日々良い子であろうと 生きてきたんだ
長年に渡って染み付いた習慣が そう簡単に消える事はない
牛沢
じいちゃんには おれたちのこと以外に ヴァンパイアについても教わった
この世には 昔から人間の生き血を吸う 古(いにしえ)のヴァンパイアや 血を吸うことを避け 人間と共存し生きる ヴァンパイアが存在する
後者のヴァンパイア つまり、おれや 母のようなヴァンパイアは 食糧に関しては ほぼ人間と変わらず
ヴァンパイアの性質上 どうしても血を欲する時は 赤ワインや生肉 稀に人間の体液で代用する
日光は夏のような 照り付ける感じでなければ 長時間当たっていても平気で
他にもニンニクや銀、十字架等 弱点と呼ばれるものに耐性があるなど 古のヴァンパイアと比べ人間に近い
牛沢
こうして多くのヴァンパイアは 人間に順応し 共存していく事が 出来るようになったのだが
いくら人間に害をなした事が無くても 討伐組織にヴァンパイアだと バレてしまったら殺される為 何としてでも 隠し通さなければならない
牛沢
正体を隠して想い続けるより
本当の自分をさらけ出して 想いを伝えられるのであれば…
牛沢
『あなたには絶対 死んで欲しくないんですっ…』
牛沢
こんな事を言ってくれる人は 初めてだった
母とじいちゃん以外で おれの事を思ってくれる人は…
牛沢
ベッドから立ち上がり 着替え始める牛沢
ヴァンパイアと人間が 結ばれることなど 絶対にあり得ない
どんなに願っても 決して叶う事のない想いだと 分かってる
だからもしも、その時が来たら キヨに想いを告げて
そして……
牛沢
着替えが済んだ牛沢は ゆっくりとドアを開け 部屋を後にした…