それは仕事が終わって 家へ向かっている時の事だった
空が澄んだオレンジに染まる夕方
そう 出会ってしまったのだ
砂道
(ああ…今日も仕事疲れたな)
砂道
(可愛い生徒達を教えるのは楽しいけど、元気すぎてもってかれちゃう…)
ガサッ
砂道
ひっ⁉︎
ガサガサ
砂道
な、なんだ⁉︎
ゴミ袋の中から聞こえてくる…!!
ゴミ袋の中から聞こえてくる…!!
ゴロン
???
…
砂道
青年…か?
砂道
何でゴミ捨て場で寝てるんだろう…
???
…たす…け…て…
砂道
…
砂道
…知らない人を家に入れるとか…普段は絶対しないけど
砂道
なんかこの子はほっとけないな
何故普段は絶対しないことを この時ばかりは あっさりやってのけたのか
今なら分かる
僕は彼に"一目惚れ"していたんだ
汚いゴミの中に横たわる 君の姿
美しい髪色に白い肌 華奢な身体に艶やかな唇
その全てが 僕に彼を救わせた
彼はまさに "天使"だった