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Ama.

写真...は、

Ama.

......ない...かな、

ないんですか?相方なのに?

Ama.

......

こむは、自分の顔がコンプレックス、

つまり醜態恐怖症らしい。

写真を撮るなら顔が隠れたまんまで撮らないといけないし、

1枚だけ全顔のやつもあったんだけど、

呆気なく消されてしまった。

その件は正直仕方ないと思う((

......じゃあ、メールは?

なにか、メンバーらしいメッセージを送り合ったりとか...

あ、でも...他人にメールを見せるのは嫌ですかね...

Ama.

......こむは...、

Ama.

こむは、携帯を持ってないんだ。

こむは自分の履歴が残ることを嫌がった。

前までは持っていたけど、あんまりいじんないし、

なんなら、普通に解約していた。

俺らが集合する時は、discordで話したりしてたんだけど、

生憎住所も知らないから確認出来ないし、スマホもないから、着いたかどうかすらも分からない時があった。

皆、こむに連絡先を伝えてはいたけど、

やっと電話をかけてくれたのは、消える前日の1度だけ。

本人は「イラストも連絡もアナログが好きだからさ!」と笑ってたけど、

今考えると、少しだけ妙な気がする。

証拠、何も無いんですね、

やっぱり、ただ迷惑をかけに来ただけじゃないですか。

声のした方へ目を向けると、麦がむっとした表情でこっちを見ていた。

僕、就活中であんまり時間が無いんです。

Ama.

...それでスーツを......

はい、

なので、用がないのならもう行きますね。

こむは、自分の支払い分をテーブルに置くと、席を立とうとする。

Ama.

えっ...あ、ちょ...

Ama.

(どうしよう...)

Ama.

(呼び止めないと、もう会えないかも知んないのに、)

Ama.

(でも...呼び止めたらこむに迷惑かけるし...、)

Ama.

......

仕方ない、か...

Ama.

時間取っちゃってごめん、

Ama.

その...俺の勘違いだったんだと思う。

Ama.

ほんとにごめん。

俺の態度に、麦は少しだけ申し訳なさそうな表情を見せた。

......いえ、

僕の方こそ、初対面なのに失礼な事を言ってしまってごめんなさい。

それじゃあ...あの、

僕、本当に時間が無いので...、

Ama.

そう...だよね......w

Ama.

ごめん。

正直、まだこむ...麦と話をしたかった。

聞きたいこと、確認したいことは沢山あるし、

何より、また会えるだなんて思っても居ないからだ。

それでも、これ以上追求してしまったら、麦を不快にさせてしまうだけな気がした。

Ama.

就活、頑張って。

ありがとうございます。

それじゃあ、

さようなら。

Ama.

......

帰り際、麦が微笑んでくれた。

その表情は少しだけ、こむに似ている気がした。

Ama.

......やば、集合時間なる...

Ama.

(疲れたぁ、)

夜20時過ぎ、

活動が終わり、帰り道を1人歩く。

Ama.

(正直、あんまり進んでなかった気がする、)

俺があーいう話切り出したから、進まなかったんだろうな、

でも、仕方ないことだと思った。

1年ずっと待っていた相方と、瓜二つの少年に、突然出会ってしまったのだから。

Ama.

(やっぱり、あれはこむかもしんないな...)

信号が青に変わるのを待ちながら、

今朝あった出来事を思い出す。

Ama.

連絡先、聞いときゃ良かった......

街を照らす明かりをぼんやり眺めながら後悔を口にする俺の耳に、

??

うわ、

あの子の声が聞こえた気がした。

驚いて横を見ると、そこには、

また貴方ですか、

ストーカーなんじゃないですか?

就活終わりであろう、麦の姿があった。

Ama.

(まさかまた会えるなんて......)

Ama.

......偶然だね...

ほんとに偶然ですか?

まさか待ち伏せしてたんじゃ...

麦に疑われ、俺は慌てて被りを振る

Ama.

いやいや!まじで偶然だから!!

Ama.

ここ、俺も帰り道だし、

Ama.

それに、こんな寒い中待ち伏せは流石にないよ...

......それもそうですね、

すみません、

Ama.

......

気のせいかな、

今朝と比べると、元気がなくなっている気がする、

Ama.

...もしかして、就活上手くいってない感じ?

えっ?

Ama.

ほら、今朝就活中って言ってたからさ、

Ama.

元気なさそうだし、面接とかで上手く話せなかったのかと、

Ama.

ごめん、余計なお世話だよね...w

......いえ、全然平気です。

それ、図星ですから...w

Ama.

え、まじ?

なんか予想が的中したらしい。

俺は、今朝の反省を踏まえて、麦とできる限り普通に接することにした。

極力、こむの話題は出さないように、

麦という、1人の就活生と会話をしようと心に決めた。

Ama.

......これも余計なお世話だと思うけど...

Ama.

俺で良かったら、相談乗るよ?

Ama.

これでも一応大人だし!

えっ?

キミのニセモノに恋をする。〜こむあまver.〜

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