苺の王子橙紫小説 「紫さんが見る夢」 ※これは全て本人から名前を借りた 実際には全く関係ない フィクションです。 ※紫さんが泣くシーンがあります ※苦手な方は他の小説を それではどうぞ
紫
あぁ、またこの夢か
みんな幸せそうに笑ってる
今日は誰かな?
青
あ、ころんか
まぁ、とりあえず 祝福の言葉でも言いやいいか
紫
青
ここ最近、同じ夢を見る
俺以外のメンバーや友達 時には全く知らない人の 「結婚式」の夢
結婚式を挙げている人は 日に日に変わっていて、同性婚 など、様々だ
夢の世界だから許されるのだろうが、 現実でもそれが許されたらなぁて 少し寂しくなる時があった
差別、軽蔑、否定
世界では認めてもいいって言っている 人がいても、どうせ、上の人間には 届かず、勝手に決めて この望みは地に落ちる
紫
メンバーがや、友達が 本当に愛する人と結婚して、 幸せにあふれた笑顔を 見ているのは悪い気はしないし むしろ喜ばしいことだ
なんたって、仕事柄でも、性格的にも 人の喜ぶ顔を見るのが好き なのだから
でも、その幸せとあと少しの孤独さ で敷きつめられた夢の中のおれは ある日、それが悪夢に変わった
世間に偏見を持つ人が いても、自分の人生や運名は 自分で決め、自分のためだけにあるのだ
そんなことで、いちいち 諦めていては何も出来ない
好きな人だって、 好きになったのがその人で 他人に、「そいつはいけない」とか 「なんで?気持ち悪い」とか言われる 筋合いはない、だっておれが この人がいいって決めたのだから
だから、彼と俺の結婚式も 夢で出てくるかも知れない
そんな、甘酸っぱい期待は 破られてばかり
少し長い襟足を結い、 美しいタキシードを身にまとった彼の隣にいたのは俺ではない
あの美人顔とつり合う、 美しくて性格も柔らかそうな ドレスをきた知らない女の人だった
孤独感があのいっぱいあった 幸せの気持ちを 黒く上書きしていく
目の前が真っ暗になった
ステンドくらの窓から差し掛かる 太陽の光も、教会の中の明かりさえも 鬱陶しくて
紫
紫
心地の善い目覚めとは全く掛け離れた 体は汗まみれ、おまけに 目からは涙がこぼれている最悪な目覚めだ
夢から起きた後でも 悪夢が頭からしがみついて離れない
隣を見ると、俺とは全く違う 静かな寝息を立てて 心地よく眠る彼がいる
紫
橙
橙
あ、起こしてしまった せっかく幸せそうな顔して寝てたのに
橙
はぁ、また迷惑かけちゃった
こんなんだから、俺じゃ ダメなのかもしれない
抱きしめてくれる彼の温もりも 悲しく感じてくる
橙
怖い夢と言われれば それとてもとても怖い夢だ
橙
橙
紫
紫
好きと何度も伝えてくれるのに 迷惑だろうか でも、無理しているのか本当の気持ちなのか分からない だから怖くなる
橙
なーくんだけしかおらんのよ、、
橙
ほんとに嫌な夢だった
もう二度と見たくない
だからジェルくん
紫