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月星

~~くあ、

月星

やっぱり 授業 休んじゃった

転校生が やって来た 日

あたしは 保健室のベットに腰かけ 大きな欠伸をしていた

月星

ケホッ コホッ

月星

ウグ…せんせ~ 暇ぁ、

先生

だ~め、 休みなさい

月星

だって あたし こんな元気 だよ?

先生

どこが?

先生

咳ばっかりして 全然 元気じゃないわよ

月星

…… 咳は 花粉症

先生

今夏よ?

月星

……う~む

先生 と そんな おしゃべりを するが そんなに楽しくなくて、

月星

ふぁ、

とまた 欠伸をする

月星

誰か 来てくれたら、

月星

お話 できるのになぁ

先生

話せる程の 元気 があるの?

先生

だって もうそろそろ​───────

寿命が近いじゃないの

月星

……せんせ、 まだ その事は 忘れてたいよ

あたしは か細い声で そう言った

あたしは ある不治の病で 生きれるのが あと少ししかない

医者によると、

月星

石井医師に よったら、

月星

もって あと 1年だろうッてさ

先生

……そう、

保健室の せんせ は

長い まつ毛を 伏せて 呟く

月星

でも、まだ こんなに 元気だよ?

月星

絶対 病気に 打ち勝てるもん、!

月星

ケホッケホッ、

先生

こら、大きな声出さないの!

先生

ほら、咳止めの薬 、

月星

……いらない

先生

はぁ……

あたしは 強がるも、

最近 だんだんと 感じてきた

もうあたしの体は 長くないのだと

あたしは 昔から 心配されるのが とても嫌いで

だから この 弱いからだを 人に 見せたくなくて

ずっと 強くなる為に、

……強く見せる為に、 昔から 鍛えてきた。

月星

運動ばっか やってた所為で

月星

運動神経 バケモン & 頭脳 違う意味で バケモンの

月星

不良少女 に なっちゃった笑笑

先生

笑い所じゃないでしょ

先生

昨日 私が 出した 宿題やってきたの?

月星

小6の範囲? あれは 簡単だったから 捨てちゃった

先生

……はい、 予備の1枚あるから 今やりなさい

月星

え~……

あたしは 小学生の頃から 体が弱く

まとも に 学校も行かなくて 勉強が からきし できない

高校 の 範囲なんか 何も判らないから、

最近は 授業を 保健室で休み

代わりに 保健室の 先生と一緒に 勉強の おさらいをしているのだ

月星

算数かぁ…… これなんて読むの?

月星

くら?

先生

……それは 比(ひ)ッて 読むのよ

月星

あ~、ひ、ひ ね。

月星

勿論 知ってたし、 確認で 訊いただけだし

月星

……この記号は?

先生

算数では:(たい)ッて読むわね

先生

ころん と 読む時もあるけど、英語とかでは

月星

ふ~ん、

あたしは 心底 つまらなさそうに 相槌を打つ

ガラガラガラ

急に 保健室の 扉が 開いた

月星

……!!

綺麗な白髪、

切れ長の 儚げな水色の瞳

夢斗

……!(あ、という顔をする)

先生

あら、あなたは 転校生の…

夢斗

……ぺこり

彼は、 先生に向けて小さく会釈をした

月星

……むと?

月星

……何しに来たの

夢斗

……?(スケッチブック を 渡してくる)

月星

あ そうか

あたしは 渡された スケッチブックを 見て、

さらさらと シャーペンを 走らせる

月星

……(我ながら汚い字)

月星

(小学生の頃から ちゃんと 漢字の書き順なんて 教えてもらってないもん)

夢斗

……サラサラ

月星

……あ、そうなの?

夢斗

……

サボり? と疑うような じとっとした 視線を 向けてくる むと

月星

……違うから

そう 大きな声で 言ってから、

ハッと 口を噤む

月星

(言わなければ、あたしは 不良だってこと、)

月星

(思わせることが できたのに…)

夢斗

………

先生が さっと いなくなる

実に 気まずい 2人きりの空気 になって 仕舞った

夢斗

……サラサラ

むとは

綺麗で いつまでも 眺めることができそうな

丸文字で あたしの 痛いところを ついた

月星

……

夢斗

……(ぶんぶん)

夢斗

……サラサラ

月星

……ッなに、

なによそれ

自分から 平気で そんなことを言う むとに

無意識に いらつく

月星

……ッそんなの あたしに 訊かないでッッッ!!!

夢斗

……ッ!

あたしは 思わず そう 叫んでいた

途端、 ゲホゲホと 咳を繰り返す

月星

コホッゲホコホッ、

夢斗

……、(背中をさする)

月星

辞めて!!

パチンッッと 甲高い音と共に

あたしの ヒステリックな 叫び声が 保健室に響く

夢斗

……、!(しょぼん)

月星

……ッあ、ご、御免

月星

あたし 今、 体調悪いから 帰ってくれる?

夢斗

……(頷く)

ゆっくりと 口を大きく開けて 言うと

むとは 頷いた

そして

月星

え、何

月星

また手話?

夢斗

(こくこく)

勢いよく 手話を 繰り返す 彼

月星

やれってこと?

夢斗

(こくこく)

むとは

歯を 食いしばり、 切れ長の目を 精一杯 見開いて

左手をパーに して

その手のひらの 真ん中を 右手の 人差し指で グリグリと 押し

そしてその状態で 両手を 前に 押し出す 動きをした

月星

……こう?

夢斗

(こくこく)

月星

……いや、意味は?

夢斗

……?

夢斗

(手を振る)

あたしの 質問を 首を傾げて 避けて

むとは 笑顔で 出ていった

月星

……なに、ほんとに あいつ

月星

ふぁ、……寝よぉ

あたしは 座っていた ベッドに 体を 任せ

深い眠り に 落ちていった

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