俺とあなたは運命で···

どうしていつもこんな風になっちゃうのかなって、考えてた。

多分、それは俺がオメガだから。

みんなにとって邪魔で、嫌いでウザいものだから。

分かってるからこそ、誤解なんか解きたくなくて···嫌って欲しくて。

オメガはそんな感じだから···諦めてる。

ｶﾞﾁｬｯ

ｷﾞｭｯ

オメガになって···ごめんなさいっ。

次の日。朝。

みんな、飛雄兄ちゃんから話を聞いたのか俺を睨んでいたり何も言ってこなかった。

俺がオメガだから、悪いから···。

殴ったから。

だけど、孝支兄ちゃんだけ···みんなの空気を遮るように俺に話しかけてきた。

昨日のことなんかどうでもいいように。

ｽﾞｷｯ

飛雄兄ちゃんに殴られたところが痣になった。

孝支兄ちゃんが湿布を貼ってくれた。

でも痛い。

痛くて涙が出そうだ。

ﾀｯ

もう、学校行こう。

ここに居てもみんなから睨まれるだけだ。

ここに、居たくない。

逃げたい。

でも、みんなのそばに居たい。

ダメなんだけど、ね。

今、誰も俺が不調なんて知らないよね。

ヒートが近づいてるって···誰も知らない。

知ろうとしない。