千咲
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01:05
千咲
千咲
七海との電話を切り、私は独り言を漏らす。
私の今の姿とこのケータイは、七海のものだ。
どちらも大切に扱わなければならない
千咲
そう言って、私は鎖骨に刻まれたドクロのマークをそっと撫でる。
複雑だ。心が痛い。
千咲
ここは、昨日と同じ公園より少し離れたところ。
昨夜は近くのやっすいビジネスホテルで寝泊まりをした。
千咲
手のひらを1度見つめ、ぎゅっと力をいれる。
生きている、そう感じた。
七海
部屋に戻ってきた。
歩いていただけだが、無性に疲れた。
ふいに、お腹の虫がなった気がしたので、キッチンの方に行って食料を確認してみる。
七海
七海
千咲の人間の仮の生活なのか、死神から用意された生活なのかは分からない
けど、食べ物は揃ってるし、日用生活品も大体私のだから、文句はない。
七海
七海
そうして私は、軽く豚のしょうが焼きを作る。
海斗と同棲していて家事は大体私がしていたので、腕は悪くないと思う。
豚のしょうが焼きを食べていると、海斗との生活を思い出して、不意に涙がこぼれる。
七海
七海
千咲
千咲
千咲
公園や市街地を行ったり来たり。
そこで、ある提案が思い浮かぶ。
千咲
千咲
千咲
七海と体を入れ替える前に死神の姿である程度七海のものはあの家に置いた
だが、1部の服やへそくりはまだ海斗と同棲していた家に残っている。
千咲
ガチャ。
鍵は空いていた。すぐにはいることが出来た。
海斗との鉢合わせを予想していたが、家に人がいる様子はなかった。
部屋を見渡す。
殺風景だが、海斗のスペース以外清潔感が保たれていた。
七海が出ていったことなどどうでもいいといわんばかりに、机の上に空のビール缶が並んでいる。
千咲
千咲
私は海斗という人間に幻滅しつつ、七海が使用しているベッドやタンスを漁る。
千咲
千咲
七海のドジ加減に呆れつつ、海斗のスペースを当たる。
千咲
すると、カイトのスペースを漁ろうとした瞬間に、ドアを開く音が聞こえる
隠れるべきか?
いや、ここは話すべきだ。
なるべく七海らしく装う。
死神とバレることは無いだろうが、万が一私が七海ではないと疑われたら面倒くさい。
そして、死神よりもタチの悪い悪魔が、こちらを見て口を開く。
海斗
千咲
海斗
彼は、少し気まずそうにしている。
だが、少しすると缶ビールを開けて、また飲む。
私はまず、プランAを実行する。
千咲
海斗
千咲
海斗
千咲
七海の弱々しい感じを精一杯表現する
海斗
海斗
海斗
千咲
七海は海斗にそんなことを言われていたのか。
そんなの飛び出しても仕方がない。
私は、復讐をプランAで続行することにした。
千咲
海斗
千咲
そこで海斗の言葉を遮る。
しかもここ七海の名義で借りてる所だし。
何言ってんだ。とツッコミたくなるが、じっと我慢する。
そして、慎重に言葉を選ぶ。
千咲
千咲
千咲
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